2013年10月5日土曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント65 第17戦、第18戦ヒューストン Day1プラクティス2:「セッティングをするたびに良くなっています。セッションの最後、トラフィックで最終セクターが確認できなかったのが残念ですが、今あるデータでクルマを仕上げようとおもいます」」

8ターンを通過する佐藤琢磨 Photo:INDYCAR (Chris Owens)
シェル・アンド・ペンゾイル・グランプリ・オフ・ヒューストン
テキサス州ヒューストン 
M.D.アンダーソン・キャンサーセンター・レースウェイ・アット・リライアントパーク
1周=1.683mile×90周(153mile)
10月4日 Day1 プラクティス2 1分05秒9496 14位 15周走行


「シケインは限界を探りながら走りました」

Jack Amano(以下――):プラクティス2は路面が随分と良くなってきた感じでしたか?

佐藤琢磨:大分グリップしてくるようになりましたね。

――クルマの方はどうですか?

佐藤琢磨:クルマもピットに入ってセッティングを進める度に良くなっています。ただまぁ、セッティングを大きく振ってはいなくて、サーキットに対する慣熟と、トラックコンディションのレベルアップに伴ってラップタイムしているという感じです。

2013 INDYCARレポート 第17戦、第18戦ヒューストン Day1 プラクティス2:プラクティス2最速はジャスティン・ウィルソン!佐藤琢磨は14番手

クリーンになった路面でプラクティス2トップタイムをマークしたウイルソンがターン5にアプローチする Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
路面コンディションが向上しタイムが大幅に短縮!

 ターン1に路面改修が必要と判明し、特設シケインを作って行われたプラクティスの2回目、最速タイムとなる1分4秒4237を記録したのはジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)だった。路面コンディションの向上によってタイムが大幅に縮められた。ウィルソンはプラクティス1で最も速かったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と同様、チャンプカーのレースでリライアント・パークのコースを走った経験を持っている。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント64 第17戦、第18戦ヒューストン Day1プラクティス1:「ものすごいバンピーで、滑りやすくて、狭い。その上スピードが速いです」

Photo:INDYCAR (John Cote)
「シケインは今日を回避するだけのものなので、まったく攻めてません」

Jack Amano(以下――):非常に難しい状況になっている今週のレースですが、シケインを設定しての走行というのはどうだったのでしょうか?

佐藤琢磨:このシケインは今日を回避するためだけのものなので、攻めて走る必要はまったくないということで、まったく安全に行っています。ブレーキを踏んですぐにコーナリングしなくてはいけないし、前が見えないので攻める必要はないと思います。

2013 INDYCARレポート 第17戦、第18戦ヒューストン Day1プラクティス1:ターン1に特設シケインを作って行われたプラクティス1、最速はウィル・パワー

プラクティス1、ウイル・パワーがベライゾンターン7を駆け抜ける Photo:INDYCAR(Chris Owens)
タイヤを積み重ねたシケインを設置してプラクティスはスタート

 いざプラクティスを始めようという日になってターン1の路面のバンプが酷過ぎると判明、インディーカーはタイヤを積み重ねたシケインを急遽設置してプラクティスを行うこととした。
 45分間のプラクティス、最速はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の1分6秒8320だった。彼は出場者中で最多の14周を走り、その13周目にベストを記録した。
 2番手はポイント2位のスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)=1分7秒0793。3番手はポイント・リーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)=1分7秒1036だった。

2013 INDYCARニュース 第17戦、第18戦ヒューストン:トニー・カナーン、ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング移籍決定! そしてガナッシはチームごとシボレー陣営にスイッチ

金曜午前、チップ・ガナッシと移籍会見に臨んだカナーン Photo:INDYCAR (John Cote)
金曜日午前、衝撃の発表! 来シーズンのホンダ陣営はどうなる?

 ヒューストンでのプラクティスがコースの問題から行われずにいる間にチップ・ガナッシ・レーシングが記者会見を行い、来年度からトニー・カナーンを雇い入
れることを発表した。KVレーシング・テクノロジーでインディー500制覇を成し遂げたTKだったが、来年もスポンサー持ち込みを要求されたようで、チーム
に残らない決断を下したようだ。

2013 INDYCARレポート 第17戦、第18戦ヒューストン Day1 プラクティス1:コースに問題発生! 初日からスケジュール大幅変更。第17戦の予選は土曜日に

リライアントパーク特設コース行くカストロネベス Photo:INDYCAR (Bret Kelley) 
午前に予定されていたプラクティス1は午後1時開始に
 グランプリ・オブ・ヒューストンはコースに問題アリで予定が大幅に狂ってしまっている。午前10時半開始予定だったプラクティス1が午後12時半の時点で
もまだ始まっていない。ターン1がバンピーに過ぎるためだ。
 インディーカー・オフィシャルは午後12時25分過ぎ、「1時からの走行開始を予定」とようやく発表を行った。
 今日設置するシケインは暫定的なもので、集中的な作業を今晩行い、路面をスムーズにしてから予選を行う。スケジュールは週末全体に渡って変更され、土曜日
のレース用の予選は土曜日に、日曜日のレース用の予選は日曜日に行うこととなった。ただし、まだそれらの予選をいかなる方式で行うか、出場全車を一斉に走ら
せるのか、グループ分けをしてより短い予選時間とするのか……は決断がなされていない。

以上

2013 INDYCAR レースプレビュー 第17戦、第18戦ヒューストン その3:ヒューストンでのダークホースは?

パジェノー3勝目の可能性

 白・淡いブルー・黒の77号車にヒューストンでは注目! シモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だ。デトロイトのレース#2で初優勝し、9月アタマのボルティモアで2勝目。去年はルーキーでランキング5位に食い込んで世間を驚かせたシモンが、今シーズンはそこから更にステップアップしてランキング3位に現在つけている。タイトルは難しいかもしれないが、ヒューストンでの活躍如何ではランキング2位も可能というポジションにいる。今週末はダブルヘッダーだし、シモンがジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)とスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)に並ぶ3勝目を挙げる可能性は十分にある。

2013年10月4日金曜日

2013 INDYCARレースプレビュー 第17戦、18戦ヒューストン プレビューその2:タイトル争いは大詰め! エリオ・カストロネベスの逃げ切りか、スコット・ディクソンの大逆転か

ダブルヘッダーの見どころはずばりタイトル争い

 今週のみどころといえば、やはりエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が初タイトルにどこまで近づくかだろう。1998年からインディーカーで走って来ている大ベテランは、今年は信じられないほどの安定したパフォーマンスをシーズンを通して見せ続けてきており、シリーズ・チャンピオンの座に手を届かせようとしている。ポイント2位につけるスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)との差は49点。このまま逃げ切る可能性が高いとの見方がされている。ポイント3位はシモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。エリオとの差は70点もあり、デビュー2シーズン目のドライバーとしては目覚しいものだが、チャンピオン争いはエリオ対ディクシー、ペンスキー対ガナッシに絞り込まれていると見ていいだろう。

2013 INDYCAR レースプレビュー:第17戦、18戦 ヒューストン その1:2007年チャンプカー時代以来のリライアントパークでの開催

シェル&ペンゾイル・グランプリ・オブ・ヒューストン
 テキサス州でのインディーカー・レースといえば、近頃はダラス&フォート・ワース・エリアのテキサス・モーター・スピードウェイだったが、今年からテキサス最大、アメリカ全土でも4番目の規模を誇る大都市、ヒューストンでストリート・レースが開催されることになった。タイトルスポンサーにはシェルとペンゾイルがついた。さすがはテキサスだ。
 ヒューストンでのレースといえば、CART時代にダウンタウンでのレースが行われていた(1998、1999、2000年)。IRLが設立されてオープンホイールが二分されてからも、チャンプカーは2006、2007年にリライアント・パークでレースを行っていた。しかし、2008年にチャンプカーがインディーカーに併合され、レース開催はストップ。それが今年復活した。


チャンプカー時代はブルデイが2連勝

 2007年までのウィナーを振り返ると、チャンプカーによる2回のレースはどちらもセバスチャン・ブルデイ(ニューマン・ハース・レーシング、及びニューマン・ハース・ラニガン・レーシング)が勝っている。ポールポジションは2006年がマリオ・ドミンゲス(フォーサイス・レーシング)で、2007年はウィル・パワー(チーム・オーストラリア)だった。
 CART時代(注1)に遡ると、
 
2001年がジル・ド・フェラン(チーム・ペンスキー)、2000年はジミー・バッサー(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)が優勝。1999年はポール・トレイシー(チーム・グリーン)、1998年はダリオ・フランキッティ(チーム・グリーン)が勝利を記録している。こちらもポール・シッターを紹介すると、2001年と2000年がジル・ド・フェラン(チーム・ペンスキー)、1999年がファン・パブロ・モントーヤ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)、1998年がグレッグ・ムーア(フォーサイス・レーシング)だった。


1周1.683マイルの今回のコースの走行経験あるドライバーは6人

 リライアント・パークでのチャンプカー・レースを走った経験を持ち、今週末のレースに出場するのは、上記のブルデイ(ドラゴン・レーシング)とパワー(チーム・ペンスキー)の他にもジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)、オリオール・セルビア(パンサー・レーシング)、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、シモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)がいる。当時とでは乗るマシンが異なるが、ほぼ同じレイアウトでのコースということで、「走行経験有り」はそれなりのアドバンテージとなるはず。ウィナーはこの中から産まれるか??

注1:CART時代の1998年~2001年は、1周1.527マイルのヒューストンダウンタウンの特設ストリートコース。

以上

2013 INDYCARレポート 佐藤琢磨 第17戦、18戦ヒューストンダブルヘッダーに向けて

佐藤琢磨にQ
ヒューストン編 (AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより)

初のヒューストン!サーキットにも期待!!

――ザ・リアイアント・パーク・サーキットについて。
佐藤琢磨:5月のメディア・イベントでリライアント・パークに行きましたが、コースがどのようなものになるのかをチェックすることはできませんでした。コースは今週、つまりはレース・ウィークエンドだけに設営されるものなので。とても大きな公園で、過去にレース開催を成功させた実績を持っているということですから、きっとサーキットも良いものなのだろうと期待しています。

2013年10月2日水曜日

2013 INDYCARニュース:10月1日 AJ・フォイトが今週末から現場に復帰

地元ヒューストン戦のグランドマーシャルにも就任
 AJ・フォイト・エンタープライゼスのオーナー、AJ・フォイトが久しぶりにサーキットへと戻って来る。6月のテキサス州フォート・ワースで行われたレース以来だ。7月1日に骨盤の手術を行ったAJは、この夏はずっと回復に努めて来ており、レースへの遠征をして来なかった。
 ヒューストンが地元のAJは、シェル・ペンゾイル・グランプリ・オブ・ヒューストンのグランド・マーシャルに任命されもした。彼はレース前の「エンジン始動」の掛け声をかけ、表彰式ではトロフィーのプレゼンターも行う。ヒューストンはダブルへダーだが、ウィナーに贈られるトロフィーはAJ・フォイト・トロフィーと名付けられた。自らの名が関されたトロフィーを彼はウィナーに授与する。手渡す相手を自分のチームのドライバーにしたい、とAJは希望している。

以上