2013年3月29日金曜日

ジャック・アマノのインディーな1日 セント・ピートのポリス・カー

フォード・ポリス・インターセプター Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
ポリス・カーはビッグスリーがガチンコ勝負の巨大マーケット
 
 アメリカのストリートレースには地元警察が全面協力。セント・ピートではコースへと歩いてアクセスするゲート前に鎮座してましたよ、あの見慣れたクルマが。フォード・クラウン・ヴィクトリアをベースにしたヤツ。これ、ポリス・インターセプターってモデルなんだよね。
 

ちゃんとポリス・インターセプターのエンブレムが
エンジン・サイズは4.6リッターで、SOHCのV8は250hpとパワー控え目。車重、かなりあるはずなんで、あんまり速くないのでは? まぁ、大パワーのエンジンはオプションでラインアップされてるらしいけど。

シボレーはインパラ・ベースで対抗

 次に見たのはシボレー・インパラのポリス・カー。まだ新車だった。スペック詳細はビッグ・スリーのいずれのウェブサイトにもあるんで、興味のある方はどーぞ。全米50州がお客さんてことで、ビッグ・スリーはマジで競り合ってます。
 インパラはFWDで、搭載エンジンは3.6リッターのV6と意外にコンパクト。ただし、DOHCだからパワーは302hpもある。6速ATを装備してる。パワーじゃ新型フォードに負けるけど、300hpオーバーなら十分速いでしょ。アメリカらしく、どちらもエンジンはフレックス・フューエル仕様です。

こちらがシボレー・インパラベースのポリス・カー。おとなしい印象だ

 

2013 INDYCAR レースアナリシス R1  セント・ピーターズバーグ その2 アンドレッティ勢好スタートを支えたエンジニアリング部門の補強成功

Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
オフの間に進化したチャンピンチームが開幕戦で優勝、3位&7位
 ライアン・ハンター-レイ(RHR)に初タイトルを獲得させたアンドレッティ・オートスポートだが、シーズンオフにチームのテクニカルディレクターのアレン・マクドナルドがシュミット・ピーターソン・モータースポーツへ去り、長年働いてきたベテランエンジニアのティノ・ベリもパンサーレーシングへと移っていった。チャンピオンチームのエンジニアリング部門は崩壊したのだ。
 それでもチームオーナーのマイケル・アンドレッティは、去年から1台増で4カー体制への復帰を果たした。「4カーが理想的」というポリシーを彼は持っているからだ。
 そして、新シーズンの開幕戦、アンドレッティ・オートスポートは優勝と3位で2人を表彰台に上げ、1台はリタイアとなったが、4台目も7フィニッシュと、ほぼ文句のつけようがない結果を手にした。

2013年3月28日木曜日

2013 INDYCAR レースアナリシス R1 セント・ピーターズバーグアナリシス1 タイヤ・ストラテジー ウイナーの意外なタイヤセレクション

 
Photo:INDYCAR/Joho Cote

 
ブラックで90周して勝ったジェイムズ・ヒンチクリフ

 ストリートコースでの開幕戦、ウィナーは110周回のレースを意外なタイヤセレクションで走り抜いた。ジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)は、新品レッド→ユーズドブラック→新品ブラック→新品ブラックという順番でタイヤを投入。レッドで走ったのは110周のうちの“最初の20周だけ”だった。
2位に敗れたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、予選ファイナルまで進んだトップコンテンダー陣営が考える一番オーソドックスな戦略=新品レッド→ユーズドブラック→新品ブラック→ユーズドレッドという順番で、4位フィニッシュしたトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)も11番手スタートながらまったく同一のパターンだった。彼らはレッドで全レース距離のだいたい半分にあたる56周を走った。


2013年3月25日月曜日

2013 INDYCAR レポート:開幕戦にみる今シーズンのサポート・イベントの焦点は?

インディーライツはエントリーが9台だけ
けれどかなりインターナショナル
開幕戦優勝はイギリス出身のホウクスワース Photo:INDYCAR



 「2013年からシャシーもエンジンも新しくします!」と去年発表をしながら、最近になって、「やっぱりヤメます」となったファイアストン・インディーライツ(プロジェクト・リーダーはトニー・ジョージJr.)は、エントリーが激減した。このところずーっと、少なくとも一人の卒業生がインディーカーでレギュラー・シートをゲットしてきているインディーライツだってのに。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント7 R1 セント・ピーターズバーグ決勝「色んなことがおこっちゃった開幕戦でした。最後はコース上でかなりバトルをして、ライバルたちを抜けたのでよかったです」

Photo:INDYCAR Chris Jones
ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグ
フロリダ州セント・ピータースバーグ
セント・ピーターズバーグ公道コース
3月24日 Race 8位 110周完走 2時間22分33秒7380


「ちょっと反撃を始めるのが遅かったですね」

Jack Amano(以下――):最初のスタートでは2位をキープしましたが、どんなスタートになっていましたか?

佐藤琢磨:プッシュ・トゥ・パスを使ってハイブーストで僕はいったんですけど、ウィルには大きく離された。まったく追いつけなかった。スタートは頑張ったつもりだったけど全然ダメでしたね。

――ウィングをレース終盤に交換していましたが、あれが壊れたのは?

佐藤琢磨:2回目のリスタート。エリオとウィルが2コーナーでコンタクトみたいな感じになって、真後ろにいた僕が彼らに接触してしまった。でも、ダメージが外から見えない感じだったので、僕もちょっとアンダーステアが強いなぁと思ったんですけど、何とか走れてしまう範囲のダメージだったんですね。ピットインではフロントウィングの角度を増やして、空力効率は落ちるんだけど、バランスだけは何とか維持できるって戦いになっていましたね。で、サードスティントもその状態で走りましたが、やっぱりペースが上がっていかなかったですね。それで最後、フロントウィングをノーズとのアッセンブリーで交換して、最終的には何とかペースが少し良くなったって感じ。8,位までカムバックしたけど、ちょっと反撃を始めるのが遅かったですね。
Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

「ドリンクが最初から飲めませんでした
それでピットストップでドリンクをもらってました」

――ピットでは毎回ポジションダウンしていました。エンジンストールもありました。

佐藤琢磨:そうですね。ピットで順位をいつも落としてしまっていた。まず、ドリンクを最初っから飲めなかった。コクピットのヤツが口に来ないので、ピットストップでドリンクをもらったりしてました。ストールはドリンクボトルがコクピットに入ってきた瞬間に手でどこかを触ってしまってのものでした。

2013 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ決勝:ジェイムズ・ヒンチクリフ、初優勝

Photo/INDYCAR

4人をオーバーテイクしての堂々のインディーカー初勝利

 昨晩は濃い霧、今朝は完璧な曇り。レースが行われている最中に雷雨があるとの予報も出ていたセント・ピーターズバーグだったが、インディーカーはラッキーだった。100マイルほど東のオーランドウ(ディズニー・ワールドとかがある都市)は強風&豪雨で広い地域が停電になるなどの大打撃を受けたというのに、110周へと10周回伸ばされたレースの全行程を雨ナシ、ドライコンディションで終えた。
 そのレースで勝ったのは、カナダ出身のジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)だった。4番グリッドからのスタートで前を行く3人、プラス彼をパスして行った1人、合計4人をコース上でキッチリ抜いてのインディーカー初勝利だった。


2013 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ :スタート・タイヤの申告完了

オルタネート16台で、プライマリーは9台
 
 決勝日のウォーム・アップ・セッション=ファイナル・プラクティスが終了し、各チームはインディーカーにスタートで使うタイヤの申告をルールに従って行った。今回は規定された時間内に全チームが申告を行い、ペナルティを受けたものはいなかった。
 各チームはスタート時の装着タイヤの種類をシリーズに申告することを義務づけられているが、それらがフレッシュかユーズドかまでは知らせなくてよい。下記リストではタイヤの種類を知ることはできるが、フレッシュかユーズドかはスターティング・グリッドで判明する。フォーメイション・ラップへと走り出す直前まで変更は可能(同じ種類のタイヤであれば)だ。
 ブラックは大抵の場合はフレッシュ。ただし、チームによっては1ラップのスカッフィングを行ってレースで使うところもある。

1  ウィル・パワー オルタネート
2  佐藤琢磨 オルタネート
3  シモーナ・デ・シルヴェストロ オルタネート
4  ジェイムズ・ヒンチクリフ オルタネート
5  エリオ・カストロネヴェス オルタネート
6  トゥリスタン・ヴォーティエ オルタネート
7  マルコ・アンドレッティ プライマリー
8  ライアン・ハンター-レイ プライマリー
9  セバスチャン・サーヴェドラ オルタネート
10 ダリオ・フランキッティ オルタネート
11 トニー・カナーン オルタネート
12 オリオール・セルヴィア プライマリー
13 ジャスティン・ウィルソン オルタネート
14 チャーリー・キンボール プライマリー
15 グレアム・レイホール プライマリー
16 ジョセフ・ニューガーデン オルタネート
17 アレックス・タグリアーニ オルタネート
18 ジェイムズ・ジェイクス プライマリー
19 シモン・パジェノー オルタネート
20 スコット・ディクソン プライマリー
21 セバスチャン・ブルデイ プライマリー
22 EJ・ヴィソ プライマリー
23 エド・カーペンター オルタネート
24 JR・ヒルデブランド オルタネート
25 アナ・ベアトリス オルタネート

 オルタネートが16台で、プライマリーは9台。

 アンドレッティ・オートスポートは、2列目スタートのヒンチクリフ以外がプライマリーをチョイス。プライマリーを選んだ最も上位スタートのドライバーは予選7位だったマルコ。8番手スタートのハンター-レイもプライマリー装着でいく。
 レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、2人ともプライマリーを選んだ。佐藤琢磨はオーソドックスにオルタネートでスタートする。トップ6全員が同じタイヤで序盤を戦うが、6人すべてがフレッシュを投入するのかは現時点では不明。
 果たしてレッドでのスタートは正解か? ブラックをどこで、ユーズド・レッドはどこで投入するのがベストの作戦となるのだろうか???


2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント6 R1 セント・ピーターズバーグ Race Day ウォームアップ「ここまで順調だし、フロント・ロー・スタートだし、力強い走りを決勝では見せたいです」

ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグ
フロリダ州セント・ピータースバーグ
セント・ピーターズバーグ公道コース
3月24日 Race Day ウォームアップ 1分02秒4329 5位 17周走行


ブラック・タイヤで17周し、5番手タイムを記録
レッド・タイヤはレースに向け温存

Jack Amano(以下――):30分間のウォームアップは、プラクティス3の最後に使ったブラックタイヤで、かなりの周回をこなしていました。しかも、その終盤にベストが出た。決勝に向け、仕上がりはかなり良いようですね?

佐藤琢磨:そういうことですよね。もちろんタイヤのパフォーマンス劣化、デグラデーションはあってそれなりにアンダーステア、オーバーステアは出てくるんだけど、バランスがすごく整っているので奇麗に落ちていくって感じです。コースコンディションはラバーが載って良くなって、燃料が軽くなるとラップタイムは上がってくっていう状況でした。だから、すごく良かったと思う。

――昨日の晩から今朝にかけて、雨は降らなかったけれども、町が霧に包まれてました。とても湿度が高くなってましたが、路面に対する影響は出てましたか?
佐藤琢磨:はい。特に今日の僕らはコースを最初に走ったので、かなり滑りやすかったですね。でも、そうしたコンディションでも僕らはすぐに上位のタイムを出せてたし、終盤にバランスが良くなってからはコンマ3~4秒上がっていたから、調子は悪くないね。

――レッドタイヤはピットに用意してありましたが、結局1ラップも走りませんでした。レースに向けて温存ですか?
佐藤琢磨:赤は温存。他のドライバーたちを見ると、コンマ5~6秒ぐらいブラックより良いタイムを出してましたね。それはだいたい自分たちの予想してた通りで、あとはレッドタイヤのデグラデーションを他のドライバーのデータからみます。スコット・ディクソンとか、最後の方、ずっとレッドで走ってましたから。で、あとはレッド・タイヤでのバランスシフト。それが周回を重ねていく中でどれだけあるのかがわかってない。そこだけ少し推測が必要です。

――とてもスムーズに決勝まできてて、いいカンジですね。
佐藤琢磨:そうですね。ここまで順調に仕上がってるし、昨日から今日にかけてクルマも少しチューニングしてるし、いい方向にきてると思います。あとはコンディションがどうなるか。

――今週末、パニック的な状況が一度も起こってませんよね?
佐藤琢磨:プラクティス1で少しあったけど、あれもパニックというほどのものじゃなかった。明らかにおかしいこと、何がおかしいのかがわかってましたから。すぐに対応もできました。そういう意味ではここまで順調だし、フロント・ロー・スタートだし、力強い走りを決勝では見せたいです。

2013 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ Race Day ウォームアップ:決勝前の最後の走行、佐藤琢磨はブラックタイヤで5番手タイム

3月24日 Race Day ウォームアップ
天候:曇り
気温:22~23℃


セッショントップはハンター-レイ。しかしタイヤはレッドタイヤ
 
 昨晩のセント・ピーターズバーグは濃い霧に包まれ、外を歩いているだけで服が湿ってしまうほどだった。今朝もサーキット上空は雲で覆い尽くされ、今週末で一番強く風が吹いてもいた。いつ雨が降ってきてもおかしくない。そんな天気の下でファイナルプラクティスは午前8時45分に始まった。

2013年3月24日日曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント5:R1 セント・ピーターズバーグ予選「非常に幸先がいいですね。チームはほんとにみんなが喜んでくれています」

ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグ
フロリダ州セント・ピータースバーグ
セント・ピーターズバーグ公道コース
3月23日 Day2 予選 2位 1分01秒5776
   

チーム移籍をして最初のレースで予選2位
佐藤琢磨は順調な滑り出しを見せた


「ドライバーとしてはチョビッとだけ、
ポールを獲れなかった悔しさは残ります」

Jack Amano(以下――)::開幕戦スタートがフロントローになる予選2位、うれしい結果ですね?
佐藤琢磨:はい。非常に幸先がいいですよね。オフの間にもスピードをみせてきていたものが、シッカリと実戦でも実現できたのはすごく良かった。

――予選直前のプラクティスでトップでした。当然、予選に向けた期待感がチームの中でも一気に上がったと思いますが、どうでしたか?

佐藤琢磨:そうでしたね。

2013 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ Day2 予選:ウィル・パワー、4年連続ポール!佐藤琢磨が予選2位、シモーナ・で・シルベストロが自己ベストの予選3位

雨の心配から一転、最も熱いコンディションでの予選に

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)のセント・ピーターズバーグでの速さは今年も変わらなかった。4年連続でのポール獲得を彼は達成した。
 午前中のプラクティス3は曇り空の下で行われた。しかし、気温、路面温度ともに昨日より高いコンディションでもあった。
 プラクティス3終了後、空は今にも雨が降り出しそうな暗さとなっていた。
 しかし、午後2時過ぎの予選が始まる前に雲は消え、青空が見えるようになった。予選は完全なドライコンディション、そして、今週末で最も暑い、路面温度も高いコンディションで争われることになった。ソフトコンパウンドのレッドタイヤ使用だというのに、このコンディションの変化。各チームともマシンセッティングにはおおいに頭を悩ませることとなった。
 レッドでのグリップ向上、路面自体のグリップレベルとその変化、それらの読みで最も優れた能力を発揮したのがパワーと彼のエンジニアたちだった。特に、パワーのファイナル・ステージでの速さは強烈だった。2位にコンマ3秒の差をつけ、ポールポジションを獲得したのだ。

2013 INDYCAR レポート R1 セントピーターズバーグ Day2:予選方式 セグメント1のグループ分け

今回はトップコンテンダーが均等に分かれる結果に!?

 今年最初の予選、グループ分けは走行初日のプラクティスでの順位で決められる。トップだったドライバー(今回の場合はウィル・パワー)には、自分の組み入れられるグループが先に走るか、後に走るのかを選ぶ権利が与えられる。パワーは後、つまりはグループ2となることを選んだ。
 第1セグメント用のグループ分けは、時としてトップコンテンダーを片方に偏らせてしまうが、今回はイーヴンな印象を受ける。

グループ1
1   ライアン・ハンター-レイ
22   オリオール・セルヴィア
3   エリオ・カストロネヴェス
27  ジェイムズ・ヒンチクリフ
25  マルコ・アンドレッティ
77  シモン・パジェノー
15  グレアム・レイホール
19  ジャスティン・ウィルソン
7    セバスチャン・ブルデイ
98  アレックス・タグリアーニ
6    セバスチャン・サーヴェドラ
20  エド・カーペンター

グループ2
12  ウィル・パワー
78  シモーナ・デ・シルヴェストロ
14  佐藤琢磨
11  トニー・カナーン
55  トゥリスタン・ヴォーティエ
16  ジェイムズ・ジェイクス
83  チャーリー・キンボール
5    EJ・ヴィソ
10  ダリオ・フランキッティ
9    スコット・ディクソン
67  ジョセフ・ニューガーデン
4    JR・ヒルデブランド
18  アナ・ベアトリス

 予選方式は去年と変わらず
 第1セグメントの2グループ、第2、第3セグメント、すべてが10分間ずつの走行時間。
 第1セグメントの2グループから速かった6人ずつが第2セグメントへ進み、12人で競われる第2セグメントからも次へと進めるのは6人だ。
 第3セグメントに進む6人は、ファイアストン・ファスト6と呼ばれる。彼らがポールポジションからのトップ6グリッド獲得合戦を繰り広げる。
 各チームに供給されているタイヤはソフトとハードの2種類がある。ソフトは今日までのところ2セットだけが供給されており、明日もう1セットが各チームに届けられる。予選での使用タイヤはそれぞれのチームの作戦次第。第1セグメントからソフトコンパウンドのレッドタイヤで戦うのが去年までのセオリーだったが、今年はどうだろうか?

以上

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント4 R1 セント・ピーターズバーグ Day2 プラクティス3 「チームがすごくいい仕事をしてくれました。予選コンディションがどうなってもトップ3は狙いたいですね」


ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・セント・ピーターズバーグ
フロリダ州セント・ピータースバーグ
セント・ピーターズバーグ公道コース
3月23日 Day2 プラクティス3 1分01秒5293(1位)    16周走行


プラクティス3でトップ・タイムを記録!
佐藤琢磨がポールポジション候補に名乗り

 走行2日目、予選を前にしたプラクティス3も45分間のセッション。佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)はユーズドタイヤで周回を重ね、その5周目に1分02秒7296のベストをマークした。
  11周を終えたとことで琢磨はフレッシュタイヤを装着した。残り時間は10分を切っていた。タイヤラバーが乗って路面コンディションも上がっている中、琢磨はスピードアップ。3周目に1分1秒台へと突入し、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に続く2番手につけた。そして、次の4周目、このセッションでの自身の16周目に1分01秒5293を出してトップに立った。
 これで琢磨はピットへと戻り、まだ走行時間は4分ほど残っていたが、ステアリングを外してマシンを降りた。残り時間中に誰も琢磨を破るタイムを出すものは現れず、プラクティス3の最速は琢磨のものとなった。ピットは沸き返り、セッション終了後にはテレビやラジオの取材が琢磨に殺到した。昨日の2セッションではシボレーが上位を占めていたが、予選を前にしてホンダ・ユーザーがトップに立った。


「トップ3には入るかなと思っていましたがP1でした」

Jack Amano(以下――):昨日使ったタイヤで走り、ニュー・タイヤを投入してトップタイムを記録しました。

佐藤琢磨:そうでした。まずユーズドタイヤでのマシンの動きを確認しつつ、昨日言っていた、もうちょっと詰めたかった部分をやって、それがいい方向に働いてましたね。ユーズドタイヤでもトップ6ぐらいのタイムが出たので、トップ3には入るかなって思ってたんだけど、P1でした。このプラクティスでいい形でマシンのバランスが整ってきました。予選はレッド・タイヤで走るので、どうなるかわからない。でも、ブラックタイヤでバランスの取れたマシンであれば、レッドタイヤに換えた時のフィルターというか、トリムもやり易いと思います。チームがすごくいい仕事をしてくれましたね。僕自身も、このプラクティスには自信を持って臨めてました。あとは予選の天候次第……かな。

2013 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ Day2 プラクティス3:佐藤琢磨、トップタイムをマーク!

セッション終了直前に琢磨がトップに浮上!

 曇り空が広がった走行2日目のセント・ピーターズバーグ、プラクティス3は予定通り午前10時25分に始まった。気温は22℃と昨日の走行開始時よりやや暖かく、路面温度も走り始めですでに28℃に達していた。
 45分間のセッションが終了する5分前、タイム・モニターのトップに佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)の名前が表示された。タイムは1分01秒5293だった。気温は24℃まで上昇、路面もセッション終了時には32℃になっていた。プラクティス2と今朝のセッション終盤、多くのドライバーがベストを出した時間帯を比較すると、気温は若干今日の方が高く、路面は逆に7℃ほど低いコンディションだった。
 セッション2番手はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の1分01秒7386、3番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の1分01秒8971だった。
 4番手にはトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)がつけ、昨日3番手だったカナーンのチームメイト、シモーナ・デ・シルヴェストロは10番手と、まずまずのポジションに今回もつけた。