2013年1月11日金曜日

2013 INDYCAR ニュース 1月11日:佐藤琢磨 AJフォイト・レーシングから参戦!

1月11日、以下のリリースが佐藤琢磨陣営から発表された。

佐藤琢磨、AJフォイト・レーシングから2013年IZODインディカー・シリーズに参戦

2013年1月10日、AJフォイト・レーシングは2013年シーズンに佐藤琢磨をドライバーとして起用することを決め、正式に契約を結んだことを発表しました。琢磨はホンダがエンジンを供給するNo.14のマシーンでIZODインディカー・シリーズに参戦します。

元F1ドライバーの多くはロードコースでそのキャリアの殆どを築いてきていますが、琢磨は瞬く間にオーバルレースにも適合し、様々なサーキットで優勝争いを演じてきました。とりわけフォイトの関心を引いたのが、新しいファンの獲得に結びついた昨年のインディ500でした。最終ラップで首位のダリオ・フランキッティに挑んだバトルは、最終的には琢磨がウォールに接触するという劇的なエンディングを迎えましたが、極めて勇敢なものであり、琢磨が身をもって示した「ノー・アタック、ノー・チャンス」という姿勢を、フォイトは高く評価しています。

琢磨が参加する今季のテストは、2月に予定されています。



【A.J. フォイト(チームオーナー)のコメント】
「この決定をとても嬉しく思っています。琢磨の豊富な経験がチームにもたらされることを期待していますが、それと同時に、彼は勝利に向かって突き進む貪欲さを持ち合わせています。彼がどれだけ勝ちたいと思っているかは既に証明済みです」


「琢磨はロードコースでもオーバルコースでも強い、という事実は私にとってとても魅力的ですし、何よりも彼はチャレンジャーです。アメリカにやってきてからの短期間で彼は多くのことを学びました。今年、彼とともに参戦できることを楽しみにしています」

【佐藤琢磨のコメント】
「AJフォイト・レーシングから挑戦する2013年シーズンが楽しみで仕方ありません。昨年、チームは優れたポテンシャルを何度も示しました。ドン・ハリデイ率いるエンジニアリング・スタッフはインディカー・シリーズに参戦するチームのなかでもベストのひとつです。来月行なわれる予定のテストをとても楽しみにしています」


「AJのレーシングドライバーとしての功績は信じられないほど卓越したのです。AJは、様々なタイプのマシーン、サーキット、そして状況のなかで数え切れないほどの栄冠を勝ち取ってきました。そうした経験が、優勝を目指して挑む今年のレースでも大きな助けとなってくれるでしょう。AJならびにチームのサポートがあれば、今年は大成功を収められると期待しています」

【AJ フォイト・レーシング】
チームオーナーのA.J. フォイトは、インディ500、デイトナ500、ル・マン24時間耐久レースの3つを制した唯一のドライバーであり、アメリカで最も人気の高い伝説のドライバー。インディ500で4回の優勝も史上初めて達成している。93年にインディカーからの引退を決め、チームとしては1998年にケニー・ブラックがインディ500を制覇、1996年、1998年にインディカー・シリーズのタイトルを獲得した。2006年末に息子のラリー・フォイトがチームディレクターに就任して以来、エンジニアリング体制の強化を計り、更なる躍進を図っている。


●2012年の実績
第10戦トロント3位入賞
上位5位入賞:1
上位10位入賞:3


4シーズン目はまた新たなチームへと移る佐藤琢磨。レイホール・レターマン・ラニガン・レーソングでの継続参戦を2カーへと体制を拡大して実現できれば、それもまた良かったかもしれないが、ラリーがリーシップを取る新体制が徐々に実って来ているフォイトのチームで、昨年以上の活躍を見せてもらいたい。

2013年1月9日水曜日

2012-13 INDYCAR オフシーズン情報 ストーブリーグニュース 1月7日 現状での2013年チーム&ドライバーラインアップ

2013 IZODインディーカー・シリーズ チーム&ドライバー 中間報告
チーム名:確定エントリー数(現時点での昨年からのエントリー増減)/使用エンジン
決定済みドライバー (カッコ内は噂されるドライバー候補)


アンドレッティ・オートスポート:3台(±0)/シボレー
ライアン・ハンター-レイ
ジェイムズ・ヒンチクリフ
マルコ・アンドレッティ


チーム・ペンスキー:2台(-1)/シボレー
ウィル・パワー
エリオ・カストロネベス

チップ・ガナッシ・レーシング:3台(-1)/ホンダ
スコット・ディクソン
ダリオ・フランキッティ
チャーリー・キンボール
(ライアン・ブリスコー)
*4カー体制を維持する意向


シュミット・ハミルトン・モータースポーツ:1台(±0)/ホンダ
シモン・パジェノー
*希望は2カーへの拡大だが……


KVレーシング・テクノロジー:2台(-1)/シボレー
トニー・カナーン
シモーナ・デ・シルベストロ


パンサー・レーシング:1台(±0)/シボレー
JR・ヒルデブランド

パンサー/ドレイヤー&レインボールド・レーシング:1台(±0)/シボレー
オリオール・セルビア

デイル・コイン・レーシング:1台(-1)/ホンダ
ジャスティン・ウィルソン
*2カーを維持したい意向


バラクーダ・レーシング:1台(±0)/ホンダ
アレックス・タグリアーニ

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング:1台(±0)/ホンダ
グレアム・レイホール
(ジェイムズ・ジェイクス)


AJ・フォイト・エンタープライゼス:1台(±0)/ホンダ
(佐藤琢磨)

ドラゴン・レーシング:2台(±0)/シボレー
セバスチャン・ブルデイ
キャサリン・レッグ

エド・カーペンター・レーシング:1台(±0)/シボレー
エド・カーペンター

サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング:1台(±0)/ホンダ
ジョセフ・ニューガーデン

チーム名不詳:1台(+1)/(ホンダ?)
EJ・ビソ
*ヴェネズエラのオイル・マネーで新チーム結成?

コンクェスト・レーシング:1台?(+1?)/(エンジン確保はできるのか?)
*シリーズ復帰希望だが?

MSRインディー:1台?(+1?):(どちらかのエンジンをゲットできる??)
*念願のインディーカー参戦は叶うか?


インディー500だけでも……の参戦候補ドライバー
ウェイド・カニンガム/マイク・コンウェイ/ミチェル・ジョルダインJr.
セバスチャン・サーベドラ/アナ・ベアトリス/トゥリスタン・ヴァウティエール
コナー・デイリー/グスタボ・ヤカマン/エステバン・グルイエリ/ブライアン・クロウソン

以上

2013年1月8日火曜日

2012-13 INDYCAR オフシーズン情報 1月7日 ブラバムの3rdジェネレーションがアンドレッティのチームでフォーミュラのステップを上がる

マシュー・ブラバム18歳、2013年からフォーミュラ・マツダにフル参戦

 オーストラリア出身でF1チャンピオンに3度(59,60,66年)も輝いたサー・ジャック・ブラバムの孫マシューが、2013年にはアンドレッティ・オートスポートからフォーミュラ・マツダ・シリーズにフル参戦する。
 マシュー・ブラバムの父親は、アメリカのIMSAキャメルGTシリーズでニッサンGTPZX-Tなどを駆って大活躍したブラバム三兄弟の長男ジェフ(インディーカーにも参戦)。彼がフロリダに居を構えていた間にマシューはアメリカで生まれたが、家族の母国であるオーストラリアに移り住んで少年期を過ごしていた。
 94年生まれで現在18歳のマシュー。レーシングカートでキャリアをスタートさせた彼は、オーストラリアの入門フォーミュラで着々と力をつけ、2012年にアメリカへと戻って来た。そして、US F2000にエントリーするや、いきなりタイトルを獲得し、マツダの「ロード・トゥ・インディー」の奨学金35万ドルをゲット! 2013年にはフォーミュラ・マツダへとステップアップする。その際のチームがアンドレッティ・オートスポートになるのだ。
 それにしても、アンドレッティの二代目がブラバム家三代目の面倒を見るとは、なんともすごい話だ。
以上

2013年1月6日日曜日

2012-13 INDYCAR オフシーズン情報 1月4日 バリケロ、やっぱりブラジルでストックカー参戦に

2013年、シュミット・ハミルトン・レーシングの
バリケロ、パジェノーの強力な布陣は幻に

 ルーベンス・バリケロのインディーカー参戦は、とりあえずはたった1年で終わってしまうことに決まった。噂の通り、2013年の彼は母国ブラジルで人気のストックカーV8シリーズにフル出場する。彼が乗るマシンはプジョー。来年以降、またインディーカーに戻って来てくれることを期待しよう。それにしても惜しまれるのは、彼のシュミット・ハミルトン・モータースポーツからの参戦が御破算になったこと。シモン・パジェノーとのコンビなら、両ドライバーともにキャリア初勝利を飾る可能性も期待もあったというのに……。
 バリケロほどのドライバーでも資金持ち込みでなければ良いシートを確保できない。厳しい現実が今のインディーカーにはある。「そこまでして無理に……」と元F1スターが考えたとしても仕方が無い。「家族のそばに居ながらレースができるなんてすごいこと!」とバリケロは2013年シーズンを楽しみにしている。
 バリケロがインディーカーで成功しなかったのは、チーム選びで失敗したから。子供時代からの友人=トニー・カナーンが熱烈勧誘、KVレーシング・テクノロジー首脳陣を説得して2012年シーズン開幕直前にチーム入りが決定。しかし、バリケロ加入が決まる前にKVRTの主要メンバーはすでにカナーンをサポートするよう配されていた。バリケロは持てる力をフルに発揮できる体制を与えられなかったということ。F1で11勝した実力を持つドライバーでも、インディーカー初年度はベストリザルトが4位、ランキングもガックリの12位だった。

ファイストンのインディーカーへのタイヤ供給契約が延長に

 ファイアストンはIZODインディーカー・シリーズへのタイヤ供給契約を2018年シーズン終了まで延長した。インディーカーのタイヤに関しては、ファイアストン以外へのスイッチが検討されているとの噂が2012年の秋に流れ、当時のインディーカーCEOであったランディー・バーナードの突然の退陣劇へと繋がった。オーバルコースを使った超高速レースのあるインディーカーにおいては、ファイアストンタイヤに対するドライバー及びチームの信頼が絶大で、他ブランドへの移行には反対意見が強い。今回の契約延長は、安全面から見ればグッド・ニュースだ。テキサスのレースのタイトルスポンサーを務めるなど、ファイアストンはこれまでにも多くのプロモーション活動を行ってインディーカーをサポートして来ているが、2013年以降もそれらのサポートを拡充して行く姿勢が期待される。