ディクソンとの激しいバトルを制したパワー。久々にファイターの本領発揮 Photo:INDYCAR (Bret Kelley) |
ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が久しぶりに彼らしいファイターぶりを見せつけての優勝を飾った。9番グリッドからスタートしての優勝だ。中でもスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)に対する40周目のパスは見事だった。リスタート直後のターン3で豪快にインへと飛び込み、パワーはトップに立った。
パワーとディクソンはピットでも激しい争いを繰り広げた Photo:INDYCAR (Bret Kelley)クリックして拡大 |
ディクソンはトロントに続くダブルヘッダー・スウィープを記録するため、最後までチャンスを伺っていた。しかし、チャンピオン争いのまっただ中にいる彼は不必要なリスクを避けねばならず、2位でのゴールを受け入れた。
Photo:INDYCAR (Bret Kelley) |
惜しくも2戦連続の表彰台を逃す4位フィニッシュだったのはジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)。5位は昨日8位だったセバスチャン・ブルデイ(ドラゴン・レーシング)。6位は昨日5位だったシモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だった。ウィルソンはポイント・スタンディングで4番手へと浮上し、パジェノーはポイント2位(エリオ)に29点差まで迫った。
キャリア初の表彰台に昨日上ったシモーナ・デ・シルベストロ(KVレーシング・テクノロジー)は17番手スタートから10位でフィニッシュ。昨日、電気系トラブルでリタイア、20位だったたライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は、今日はギヤボックスのトラブルが発生して21位フィニッシュとヒューストンの週末は散々なものとなった。
シボレーとホンダ、マニュファクチャラー・タイトルは同点に!
連日のトラブルにみまわれたカストロネベス、執念で7ポイントをゲット
パワーの優勝=シボレーの9勝目で、マニュファクチャラー・タイトル争いはまたしても同点に。最終戦で勝ったメーカーが今年のチャンピオンになるということだ。両社ともグリッド・ペナルティを受けてもパワー・アップしたニュー・バージョンを投入してくることだろう。
ポールポジションからレースをリードしたカストロネベスだったが、ほどなくトラブル見舞われる Photo:INDYCAR (Bret Kelley)クリックして拡大 |
Photo:INDYCAR (Chris Jones) |
失意のどん底にあるだろう今のエリオだが、クルーたちだけでなく、チームメイト・ドライバーも大きなアシストをしてくれた。パワーがディクソンをパスして優勝していなかったら、最多リードラップとともに優勝したディクソンに38点もの差をつけられてフォンタナに向わねばならなかった。
惜しまれる佐藤琢磨、最終ラップのクラッシュでトップ10フィニッシュを逃す
最終ラップで佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)はクラッシュした。15番手スタートから7位まで順位を上げるレースを戦っていたが、ターン5でタイヤカスを拾ったマシンがスライド。すぐ後ろにつけていたダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)が接触し、琢磨はスライドしてコンクリート・ウォールにクラッシュし、後続のEJ・ビソ(アンドレッティ・オートスポート)がそこに突っ込んだ。フランキッティは琢磨の左後輪に乗り上げて宙へと舞い上がり、コンクリート・ウォールの上のキャッチ・フェンスにヒット。コース上に大破したマシンとともに着地した。幸いにも琢磨に怪我はなく、フランキッティに関しても、レース後にチップ・ガナッシが、「幾つかの場所の傷みを訴えてはいるが、ダリオは大丈夫」とコメントしており、両ドライバーとも大きな怪我はなかった模様だ。琢磨の最終順位は14位、フランキッティは15位となった。
以上
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