2013年7月15日月曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント53 第12戦トロント Day2 決勝:「コンウェイとハードだけれどフェアにふたりで戦えていましたが、ラップ20ぐらいからパワーダウンして徐々にブーストも落ちていき、最終的にはエキゾーストパイプが割れて、ズレて、そこから排気熱が漏れて、それでフロアの一部を溶かして、そこにあったエア・ラインを焼き切っちゃったんですね」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
7月13日 Day2 第12戦 決勝(レース1)24位 32周(53周遅れ) メカニカルトラブル


「スタンディングスタートがなくなって非常に残念でした」

Jack Amano(以下――):レース1でのマシンはどうでしたか?

佐藤琢磨:朝の予選からまた少しセッティングを変更してったんですけど、やっぱり決勝レースでも今ひとつまとまっていない感じがしました。部分的にはよくなってたところがあったけれど、ロスしていたところもあって、全体的なレベルの底上げにはなっていなかった気がします。

――スタンディングスタートがなくなっちゃいましたが?

佐藤琢磨:はい。非常に残念でしたね。アレ、1回スタートがやり直しになっても、スタンディングスタートって決めたらスタンディングスタートでいくべきだしたよね?


――ドライバーズ・ミーティングではそういう話は決まってなかったんですか?

佐藤琢磨:いや、ありました。ドライバーズ・ミーティングで、スタンディングスタートでストールするクルマとかが出てやり直しになったら、ローリングスタートになるって。

――1回目でダメだったらナシって決まってたわけですか。

佐藤琢磨:はい。でも、やっぱりちょっと残念でしたよね。もう1回、2回はちゃんとトライして欲しかった。もちろん3回も4回もやってダメだったらっていうのはありますけど。

――2回目の挑戦ぐらいはあってもよかった。

佐藤琢磨:そうでした。でも、仕方ない。これで来年まで持ち越し?

――ヒューストンでやるのでは?

佐藤琢磨:あ、ヒューストンでやるんだった。

「フロントランナーたちの圧倒的なペースには到底及ばず
厳しい、我慢の走りになっていました」

――ということでローリングスタートになりましたが、珍しくポジションを落としましたね?

佐藤琢磨:もう行き場を失ってしまいました。右にも左にも前にもマシンがいて、うまく順位を上げるどころかホールドするだけで大変でした。それで残念ながら順位を落としてしまいましたね。

――その後のレース、なかなかポジションを上げていくことができませんでしたが?

佐藤琢磨:はい。上げられなかった。上げられなかったし、そこから苦しい展開でしたね。プライマリー・タイヤでスタートしたので、ある程度は瞬発力がないと理解してたんです。グレアム・レイホールらに先にいかれたけれど、ある程度レースが落ち着いてからは逆転してね、結構僕の方が差を縮めていくこともできたんだけれど、フロントランナーたちの圧倒的なペースには到底及ばなかった。厳しい、我慢の走りになっていました。

「リタイアする前の12周ぐらいはブーストが下がりっぱなしのまま戦っていました」

――トラブルの兆候はいつ頃感じたんでしょうか?

佐藤琢磨:マイク・コンウェイと結構やりあってました。そのあたり、本当ならもうちょっ前の方でやれれればよかったんだけど、真ん中あたりでやってる割に結構サイド・バイ・サイドでね、ヘアピンから立ち上がってターン6まで並んだまま走ったり、ハードだけれどフェアにふたりで戦えていました。それはよかったんですけど、その辺り、ラップ20ぐらいからパワーダウンがありました。そこから徐々にブーストも落ちていき、最終的にはエキゾースト・パイプが割れて、ズレて、そこから排気熱が漏れて、それでフロアの一部を溶かして、そこにあったエア・ラインを焼き切っちゃったんですね。それが切れたためにシフトができなくなって、リタイアしました。リタイアする前の12周ぐらいはブーストが下がりっぱなしのまま戦っていました。

「相当厳しいレースになるとは予想できます
でも、もうちょっと元気に走りたいっていうのが本音です」

――この少ない周回で、明日に向けて得たものは?

佐藤琢磨:僕らが狙っていた部分でのゲインと、それ以外の部分でロスした部分がクリアになった。明日に向けて、どれをどれだけ取っていくかというのを決めないといけませんね。コレでいけるって思ってた部分がいけなかったのが、ちょっと大変ですね。ここからテストセッションもないまま明日のレースにいかなくちゃいけないので(実際にはウォームアップ・セッションあり)。それに、明日は今日よりさらに後方グリッドからの追い上げにもなりので、相当厳しいレースになるとは予想できます。でも、もうちょっと元気に走りたいっていうのが本音です。

――今日のトップグループのペースに、明日は並べそうですか?

佐藤琢磨:いきたいですけど、ハッキリ言って僕の予選のスピードからすると、60秒前半でコンシスタントに周回されてしまうと、僕はそこから1秒ぐらい遅かったでしょ、今日。今日よりは少し良くなるとは思いますけど、ちょっとフロント・
ランナーのところには正直いって届かないかな。ただ、もちろんベストは尽くすし、今日よかったところは残しておいて、うまくいかなかった部分を徹底的にクリアしたい。エンジニアと相談しながらセッティングを決めていきます。
以上

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