2013年7月13日土曜日

2013 INDYCAR レポート 佐藤琢磨 第12戦・第13戦トロントダブルヘッダーに向けて:「このコースは、ストリートコースにおける典型的なものですが、マシンのフロント側の安定感も大きく必要だという点も鍵です」

AJ・フォイト・エンタープライゼスのリリースより

――トロントでのレースについて

佐藤琢磨:このストリートコースはトリッキーです。なぜなら、コースの舗装が何種類もあり、それぞれでグリップレベルが違っているからです。とつのコーナーの中で、です。だからマシンが安定することはなく、ドライバーたちはコクピットの中で大忙しとなるわけです。このコースが求めるマシンセッティングは、スタビリティとトラクションを確保しながらメカニカルグリップも最大限にするというストリートコースにおける典型的なものですが、マシンのフロント側の安定感も大きく必要だという点も鍵です。このコースには長いストレートも何本かありますから、そこを速く走るためにはダウンフォースは小さくせねばならず、それがコーナーをより難しいものにしています。トロントは伝統のあるレースですし、ファンは非常に情熱的で、とても素晴らしいイベントだと思います

――トロントの街について

佐藤琢磨:いいレストランがトロントにはたくさんあります。レストラン選びで失敗するのは難しいと思いますが、私は日本食レストランが好きなのと、どこと比較しても最高のひとつに数えられるステーキハウスがあります。

――スタンディングスタートについて

佐藤琢磨:インディーカーでは、この冬のテストで何回かスタンディングスタートをやっただけですから、金曜日のプラクティスで、少しでもパフォーマンスを向上できるよう、何回かスタート練習をやってみると思います。僕はスタンディングスタートをキャリアの中で数多く経験してきましたが、インディーカーとは異なるマシン、異なるシステムで、でした。大排気量ターボエンジン搭載マシンでのスタンディングスタートの経験はありませんから、学ぶべきことがたくさんあります。その手順については問題ないと思います。

*佐藤琢磨の過去のトロントでのパフォーマンス*
 佐藤のベストスタートとベスト・フィニッシュは、ともに昨年記録された。いずれも9位。
 AJ・フォイト・エンタープライゼスは、予選よりも決勝で好パフォーマンスを見せてきている。09年にライアン・ハンター-レイは12番手スタートで7位フィニッシュ。10年にビトール・メイラは26番手スタートで11位フィニッシュ。翌11年のメイラは14番手スタートで5位フィニッシュ。そして昨年、マイク・コンウェイは11番手スタートで3位フィニッシュし、表彰台に上った。

*クルーチーフのトム・ホウアットはイギリスで生まれ、7歳の時にトロントに移住*
 トムはトロントの北西14マイルのミッシソウガで育ち、スポーツカーのメカニックとしてレースの世界に入った。1985年、カナディアン・タイヤ・チームでインディーカーのメカニックとなった。ドライバーはジャック・ビルヌーブ(F1ドライバーだったジルの弟。95年インディー500ウィナーの叔父)。トムの良き思い出のひとつは、85年にジャックとともにロード・アメリカで優勝したこと。30年間のレース・キャリアで、トムはパトリック、グラナテッリ、トゥルースポーツ、パンサー、ロケットスポーツなどで働いてきて、08年からフォイトとともに戦っている。

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