Photo:INDYCAR(Chris Jones)クリックして拡大 |
ペンシルベニア州ポコノでの400マイル・レースを目前にした木曜日、インディーカーがオープン・テストを開催し、レギュラー24台すべてがこれに参加した。この日はインディペンデンス・デイ=アメリカの独立記念日。入場無料ということもあって多くのファンがテストを見に来ていた。
全長2.5マイルの三角オーバル=ポコノ・レースウェイでのインディーカー・レース開催は1989年以来だ。当然、コース・レコードの42秒510=平均時速211.715mphは20年以上も前に樹立されたもの(byエマーソン・フィッティパルディ)なので、これを出走した全員が上回った。
オーバル・コースの範疇だがコーナーは三つ。そして、その三つが全て異なるコーナー半径なのがポコノ・レースウェイの特徴で、ニックネームは“ザ・トリッキー・トライアングル”。今日のテストでトップ・タイムとなる40秒7308=平均時速220.963mphを出したのはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。
マンハッタンからも100マイル程度のポコノ
ポコノと同じペンシルベニア州の出身のマルコが活躍……となれば週末のレースにも地元ファンが大挙して集まり……というコトになればいいのだが。果たしてアンドレッティ・ファンはどれぐらい詰めかけるのか??
ポコノはニュー・ヨーク州のマンハッタン界隈からでも100マイル程度と近いところがウリ。インターステイト80号1本で来れる。大勢のファンが来てくれるポテンシャルを持っているワケだ。
「今日、ポコノは僕にとって一番好きなオーバルになった」と最速タイムを出したマルコはコメントしていた。そして、「インディーカーの設定した空力ルールがいいのと、ファイアストンのタイヤ選択も非常にいいので、レースは必ずやエキサイティングなバトルになる」とパッケージングを賞賛。チームメイトが合計5勝もしており、焦りも感じているはずのマルコだが、今季初勝利、そしてシリーズポイント・トップを狙って戦う。
今年、トリプル・クラウンの可能性あるのカナーンはテストで2番手タイム
ポコノ復活といえば、それは即ちトリプル・クラウンの復活でもある。テレビの放送枠の関係もあってポコノは500マイルではなく400マイルのレースになったが、インディー500、ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ、フォンタナでのMAVTV500、これらのロング・ディスタンス3レースを1シーズン中に全制覇するとトリプル・クラウン。この快挙には100万ドルの賞金も用意されている。1971年から1980年までのトリプル・クラウンはインディー、ポコノ、オンタリオ(カリフォルニア州フォンタナの西)の3レース、1981年から1989年はインディー、ポコノ、ミシガン(ミシガン州)の3レースだった。そして1978年、アル・アンサーがこれを達成した。
今年の場合、インディー500で優勝したトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)のみにトリプル・クラウン達成のチャンスがある。そのTKがオープン・テストで2番手タイム=40秒9460=平均時速219.802mphをマークした。今回TK以外が勝った場合、フォンタナでTK、もしくは今回勝ったドライバーが優勝し、トリプル・クラウンのうちの2レースを制した場合でも賞金25万ドルが贈られる。
ホンダ勢トップは6番手のディクソン。佐藤琢磨は19番手
今日の3番時計はエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。ポイント・リーダーのベストは41秒0729=平均時速219.123mphだった。
4番手はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)の41秒1357=平均時速218.788mph。昨年のフォンタナで勝っているカーペンターは今回も優勝候補だ。
そして5番手は昨年度チャンピオンのライアン・ハンター・レイ(アンドレッティ・オートスポート)。タイムは41秒2290=平均時速218.293mphだった。
シボレー勢はトップ5を独占。ホンダ勢のトップは6番手のスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)で、タイムは21秒2425=平均時速218.221mph。ホンダ・ユーザーでこの日のトップ10に入ったのはもう一人、ジェイムズ・ジェイクス(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だけだった。10位だったジェイクスのタイムは41秒3221=平均時速217.801mph。
ポコノ初走行となった佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、41秒4386=平均時速217.189mphのべストで24台中の19番手だった。走行周回数は98周で、ベスト記録はプラクティス1だった。
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