2013年7月7日日曜日

2013 INDYCARレポート 第11戦ポコノ:佐藤琢磨 ポコノに向けて「ポコノに来る前、AJから、ターン1とターン3にターゲットを絞り込んでセットアップするコツを教わりました」

Photo:INDYCAR (Bret Kelley)

AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより

「ポコノのドライビングに大きな挑戦を感じ、楽しんでいます」

――ポコノ・レースウェイについて?

佐藤琢磨:初めてポコノに来て、このとてもユニークなオーバルコースを走ることを楽しんでいます。すべてのコーナーが異なる性格の持ち主で、どれもが大変チャレンジングです。インディアナポリスとほぼ同じスピードで走れていますから、フロントストレートはかなり速い。しかし、コースが幅広いのでそれを感じない。走っていて見えるのは美しい山、そして木々。とても開放的な景色です。


 ターン1が近づくと自分の走っているスピードの高さに気づきます。ターン1はかなりタイトなので(笑)。バンクは十分にあり、コースのアウト側に行くに従ってバンクが大きくなっている点がとても難しい。いいラインを見つけないとなりません。インディのターン1は直角コーナーですが、ポコノのターン1はヘアピン状に近いですね。そして、長いコーナーでもあります。ターン1へのアプローチでは多くのオーバーテイクが見られることになると思います。ターン2はインディーカーにとっては単なるキンクといった感じで、何も起こらないストレートと変わりません。少々バンピーですが、問題なくスロットル全開で駆け抜けることが可能です。最もチャレンジングなのはターン3でしょう。なにしろバンクがないに近いので。3つあるコーナーの中で最もバンクが緩やかです。バンクのあるターン1とはクルマの挙動が明らかに異なります。スピードウェイ用セットアップ(ダウンフォースが小さい)でもフラットなコーナーを走ることは可能ですが、コントロールがとても難しくなります。私はポコノのドライビングに大きな挑戦を感じ、楽しんでいます。
 

――ポコノでのオープン・テストについて?

佐藤琢磨:他のチームのようにポコノでのテストを僕らは行っていなかったので、まずは最初のセッティングがどうかを試し、テストでの午前中は基本的なセッティングの確認を行いました。午後には少し違ったセッティング、レースウィークエンドだと時間がなくてできないものをトライしました。オープンテストがあったことで、物事を試し、よいセッティングを探すことができました。僕らはよい進歩を遂げ、多くを学んだと思います。土曜日にはテストで集めたよいデータを組み合わせ、レースに向けてトラフィックでの走行も行えればいいな、と考えています。

「どのコーナーが一番重要かと問われれば、ターン3を挙げます」

――レースでの鍵を握るセットアップは?

佐藤琢磨:ターン1とターン3、両方にフォーカスしないとなりません。ターン3を速く走れるマシンが必要で、目の前を行くマシンをターン1でオーバーテイクするために、そのマシンにピッタリくっついて行けるようでなければダメです。しかし、もしターン1での速さが十分でないと、ターン2とターン3で前を走るクルマに追いつくことができません。もし、どのコーナーが最も重要かを比べなければならないとしたら、僕としてはターン3を挙げます。長いストレートへと繋がる、一番フォーカスしないといけないコーナーです。しかし、いつでもレースで重要になるのはバランスの良さです。

――ポコノで4勝しているAJ・フォイトからのアドバイスは?

佐藤琢磨:ポコノにくる前にその話をしました。AJはポコノを熟知している。彼の走っていた時代とは違いますし、路面も舗装が新しくされていますが、コースの特徴は同じままです。ターン1とターン3にターゲットを絞り込んでマシンをセットアップするための小さなコツを幾つか教わりました。最初にコースを走った時には、AJが何を意味しようとしていたのかを知るために、コースを学習する必要がありました。彼がアドバイスをくれることをとても嬉しく思います。なぜなら、彼は今とは違う時代に走っていたというのに、いまのマシンに何が起こっているのかを見極める偉大なる眼力を持っているからです。彼のコメントは本当に正確だから、僕は好きなんです。そしてもちろん、彼はここで4回も優勝しているんです。ポコノ最強のドライバーなのですから、彼は話を聞くべき人なんです。彼が今週ここにいてくれればいいんですが、臀部の手術を終えたばかりで、回復中の身のため、ここには来ていません。今はまだ傷みがかなり激しいとAJは言っていますが、手術は成功で、彼は元気にしています。

――ポコノでの3ワイドのスタートについて?

佐藤琢磨:3台が並んで走るのに十分な広さがポコノのストレートにはあります。だから3ワイドでも大丈夫です。シリーズで最も広いメインストレートなんですから、3ワイドのスタートにしない方がおかしいぐらいです。ターン1では一気に1列へと絞り込まれるのだから、忙しくなりますが、2台が並んで走り抜けることは可能でしょうから、そんなに大きな問題にはならないと思いますよ。ファンにとってはエキサイティングなシーンになるでしょう。スタート直後、我々ドライバーたちが行儀良く走れば。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿