2013年6月13日木曜日

2013 INDYCAR レースプレビュー 第9戦ミルウォーキー:伝説のオーバル、ザ・ミルウォーキー・マイルでの今年初のショート・オーバル・ファイト

伝説のオーバル、昨年は僅差でフランキッティがPP獲得

 2012年、伝説のオーバルでの予選でポールポジションを獲得したのは前年度チャンピオンのダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。彼のシーズン初ポールは2周平均が168.737mphで、ジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)が2位=その差、2周の合計で僅かに0.1157秒だった。
 予選3位はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、予選4位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。その後ろはルーベンス・バリケロ(KVレーシング・テクノロジー)とエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)……バリケロ、すでに懐かしい名前だ……。去年のテキサスで勝ったウィルソンはミルウォーキーでも奮闘していた。佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、去年はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからの出場で、テストなしでレースウィークエンド入りし、予選は14位だった。

昨年のウィナーはハンター-レイ
今年は周回数が225周から250周に


 レースは225周で、残り84周でトップに立ったハンター・レイが逃げ切り優勝。ここから去年の彼は3連勝してタイトル獲得へ弾みをつけた。今年のレースは250周に伸ばされている。
 去年、5秒遅れの2位でゴールしたのがトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)で、3位はジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)。オリオール・セルビア(パンサーDRR)が4位フィニッシュの大健闘を見せ、EJ・ビソ(去年はKVレーシング・テクノロジー)も5位と頑張っていた。
 
カストロネベスに対する裁定に動きはあるか?

 アンドレッティとKVが上位にズラッと来た中にセルビア&DRR。賞賛されるべきパフォーマンスだが、今週のミルウォーキーでパンサーのマシンに乗るのは彼ではなく、伝説のオーバルで優勝経験を持つライアン・ブリスコー=デトロイトの2レースに続く3戦目。2008年、彼はチーム・ペンスキーのマシンで初優勝を飾った。デイル・コインの18号車に今年誰が乗るかは、未だに不明だ。
  去年のレース、アクシデントなどによるリタイアは5台あったが、リード・ラップでゴールしたのは出場台数のちょうど半分の12人だった。この数字だけ見れば、先週のテキサスがどれだけ珍しい結果(リードラップに5人)になっていたかがわかる。ウィナーのカストロネベスに対するペナルティ、今後何か動きがあるんだろうか? ミルウォーキーでその件は見えてくるだろう。


佐藤琢磨、相性の良いミルウォーキーで
ポイントランキング上位復活を目指したい


 昨年の琢磨は108周目に周回後れのジェイムズ・ジェイクス(去年はデイル・コイン)と接触し、クラッシュでリタイアだった。インディーから4戦連続アクシデントと悪い流れになっていた。今年はデトロイトでリタイアした後、テキサスで粘り強いフィニッシュを見せており、悪くなりかけていた流れを食い止めている状況。ミルウォーキーでの好走&好成績で再びポイント上位へと復活したいところだ。彼はこれまでにミルウォーキーは2回出場しており、ベストスタート・ポジションは5番手、ベストレース・リザルトは8位。どちらも2011年=KVからの参戦でだった。KV、去年は2位と5位だったし、ミルウォーキーは相性良しだ。
 翻ってAJ・フォイト・エンタープライゼスだが、2005年にミルウォーキーがカレンダーに復活して以来7レースを戦い、ベストスタートは15番手、ベストフィニッシュは11位(ともに2007年のダレン・マニング)とあまり芳しくない。今年も事前テストはナシ。しかも、昨年のミルウォーキーはチーフエンジニアのドン・ハリデイが娘の結婚式でお休み。代役はハリデイの弟子的存在のレイ・レトーが務めていた。今年も状況は楽観視できないものとなっている。


過去6回、ミルウォーキーの優勝とPPは3強が独占!

 ミルウォーキーでのレースは2010年は開催されなかった。過去6回の開催でのポールと優勝は下記。

2012年 優勝:ライアン・ハンター・レイ/PP:ダリオ・フランキッティ
2011年 優勝:ダリオ・フランキッティ/PP:ダリオ・フランキッティ
2009年 優勝:スコット・ディクソン/PP:ライアン・ブリスコー
2008年 優勝:ライアン・ブリスコー/PP:マルコ・アンドレッティ
2007年 優勝:トニー・カナーン/PP:エリオ・カストロネベス
2006年 優勝:トニー・カナーン/PP:エリオ・カストロネベス

なんと! 優勝とPPに限るとすべてアンドレッティ、ガナッシ、ペンスキーじゃないか!
2006年はチャンプカーもレースを開催、はセバスチャン・ブルデイ(ニューマン-ハース・レーシング)がPPから優勝している。
以上

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