2013年6月9日日曜日

2013 INDYCARレポート 第8戦テキサス Day1ファイナルプラクティス:最速はトニー・カナーン!予選出場を逃した佐藤琢磨は6番手タイム

カナーン、走行3周目にファステストを記録 Photo:INDYCAR(Chris Jones)
佐藤琢磨、45周を走行しデータ収集につとめる

 マシンの準備が整わずにテキサス・モーター・スピードウェイでの予選出場を逃した佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)だったが、その夜に行われたファイナルプラクティスでは6番手につける215.658mphの平均スピードを5周目に記録した。30分と短いセッションだったが、琢磨は精力的に45周回を走行。プラクティス1の後半と、予選を走れなかったことで不足していたデータの収集に務めた。
 トップはトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)の218.551mphで、2番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の217.575mph、3番手はポールシッター、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の217.134mphだった。

タイヤの状態がラップタイムに大きく作用

 トップ3と琢磨の数字を比べると、結構大きな差がある。ラップタイムで比べても、カナーンと琢磨のベストはコンマ3秒ちょっとの差になっている。しかし、予選でホンダ勢トップだったダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)は214.561mphで琢磨より後方の9番手だったし、予選3位のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は213.039mphで13番手だった。予選2位のマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)は、210.143mphでブービー賞の23番手だった。ここにはタイヤの事情がある。テキサスではタイヤの消耗によるラップタイムの落ち込みが非常に大きく、タイヤが新しいうちにどれだけ効果的なドラフティングを得たかがラップタイムに強く関与していた。TKとヒンチは3周目、パワーは5周目というように、みんな走り出してすぐにベストを出していた。レースではそうした一瞬のスピードよりも、スティントを通してのスピードの落ち込みをどれだけ小さくできるかの方が重要だ。マルコやハンター・レイはユーズドタイヤでの走りを良くするためのトライを行っていたと見られる。
 トラブル・フリーでファイナル・プラクティスを走った琢磨だが、まだライバル勢に比べれば走行量は少ない。限られた情報でもレース用マシン・セッティングを良くしてくることを期待したい。

以上

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