2013年6月2日日曜日

2013 INDYCARレポート 第6戦、第7戦デトロイト Day2 決勝レース1 マイク・コンウェイが完璧な勝利 ホンダが今季2勝目! 佐藤琢磨はガス欠で21位

3位のチームメイト、ウイルソンから祝福を受ける。デイル・コイン最良の一日だ Photo*INDYCAR (Chris Owens)
シボレー・インディー・デュアル・イン・デトロイト
レースウェイ・アット・ベルアイル・パーク
6月1日 Day2 レース1(第6戦)

天候:曇り ときどき 晴れ
気温:26~27℃

アンタッチャブルだった今日のコンウェイ
 

 インディカー第6戦、シボレー・インディー・デュアル・イン・デトロイト・プレゼンテッド・バイ・クィッケン・ローンズ#1で優勝したのはマイク・コンウェイ。デイル・コイン・レーシングからのスポット参戦が先週のインディ500後に急遽決まったドライバーが、見事な勝利を飾ったのだ。
 それにしても、シボレーのお膝元デトロイトで、シボレーがタイトルスポンサーのレースで勝ったのはホンダ・エンジンで走るコンウェイ……ということになった。シーズン開幕からの2戦、セント・ピーターズバーグとバーバー・モータースポーツでのレースはどちらもホンダ・グランプリだったが、勝ったのはシェビー・ドライバーたちだった。そのリベンジということでもないのだろうが……。


 今日のコンウェイはアンタッチャブルだった。セカンドポジションからスタートし、1周目にトップへ。レース中盤にピットタイミングの差もあってリーダーの座をライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)に譲ったが、20周の後にコース上でトップを奪い返した。ターン3への進入で悠々と元チームメイトパス。その後には昨年度チャンピオンを突き放してみせた。
 とうとうその差は20秒にまで広がった。コンウェイは万が一に備えてタイヤを労る走りに変更、差は縮まったが、それでも12秒差をつけてゴールへと飛び込んだ。


「レッドは履いた直後だけ速い」 特性を見切っていたデイル・コイン・レーシング

ブラックで快走するコンウェイ Photo:INDYCAR(Chris Owens)
 今日のレースではレッドタイヤ優位という常識は通用しなかった。スタートでブラックを装着し、最初のピットストップでもブラックを履く。それが正解だった。「差はレッドでついた」とハンター-レイも悔しがっていた。
 「ブラック、ブラック、最後がレッドというのは、僕のエンジニアのジョン・ディックが考えた作戦。それが正しかったと証明された」とコンウェイ。「レッドは履いた直後だけ速い。でもそのグリップは長持ちしない。今日の予選までで僕らはそう確信したんだ。明日もこの調子で勝ちたいね」。
 「冬の間からエンジ二アたちが力を合わせて頑張っていた。その成果が現れていると思う」とチーム・オーナーのデイル・コインは語った。ウィルソン担当のビル・パパスと、18号車を担当する大ベテランのジョン・ディックのコンビだ。


ブラックの優位さに気付いたハンター-レイだったが……

ハンター-レイもこの日のコンウェイに脱帽 Photo:INDYCAR
 ハンター-レイは遅ればせながらブラックタイヤの有利さに気づき、セカンド・スティントを短くして逆転を狙った。コンウェイは最後のスティントをレッドで走らなければならない。それはルールで決められている。
 しかし、ハンター-レイの希望は叶えられなかった。フルコース・コーションで差が埋まることもなかった。「今日は2位でも嬉しい。ポイントでも2位に浮上したし。今日はマイクが強かった。彼のような強敵がシリーズに出てくることは大歓迎。ベストを相手に戦いたいからね」とハンター-レイは語った。
 ウィルソンはコンウェイと同じ作戦で3位に浮上。最後のピットストップでタイムロスがあったために2位のチャンスは消えた。その上に、3位を失う危機に陥った。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が激しいアタックを仕掛けてきたのだ。その攻撃を何とか凌ぎ切り、彼は今年2度目の表彰台に上り、「今日はいったい何台をパスしたのか……。ストレートの長いレイアウトがレースをエキサイティングにしていた。ファンも楽しんでくれたはずだ。マシン作りに成功し、自分のドライビングも納得のいくものだった」とは喜んでいた。



佐藤琢磨は6位まで順位を上げたがまさかのガス欠
「あとは明日のレースのために走りました」
 

 佐藤琢磨(AJ・フォイト・レーシング)は7番手スタートだったが、ガス欠に陥り、21位フィニッシュとなった。1回目のピットストップまでに6位に順位を上げていたが、ガス欠で上位フィニッシュのチャンスを失った。「あの1周回前にピットインする予定だったんですけどね」と彼は残念そうだった。「どうしてガス欠になったのか、その原因はまだわかってないんです。あの後は明日のレースのために走っていました。ソフトタイヤで走っておきたかったから。終盤は悪くないペースで走れていましたが、まだトップグループと同じペースにはなってませんでした」と琢磨。明日はさらにセッティングを向上させ、後方21番手グリッドからのスタートだが、上位フィニッシュを目指す。
以上
 



0 件のコメント:

コメントを投稿