2日目、トップタイムをマークしたムニョス Photo:INDYCAR(John Cote) |
寒い日の走行は見送ったチーム・ペンスキー
気温が低く、風も強いコンディションをものともせず、アンドレッティ・オートスポートは夕方に5台を一斉に走らせ、走行2日目のスピードチャートのトップ4を独占した。ルーキーのカルロス・ムニョスはターン1の芝生にマシンを半分飛び込ませるスリリングなシーンも一度見せたが、夕方の5時過ぎに223mph台をマークし、2日目最速ドライバーとなった。昨日は3番目に速いラップを記録していたムニョス、インディー500でのインディーカー・デビューはこれまでのところ大変順調に進んできている。
去年はDW12にとって初めての年だったというのに、アンドレッティ・オートスポートは走り出したその日(走行2日目)にトラフィックセッティングを始めた。ベースセッティングに自信を持っており、実際それは高いレベルにあった。今年の彼らは去年以上に自信を漲らせており、走行初日はシーズンレギュラーの4人が一切走らず、2日目に走り出すや、我が物顔で周回を重ね、上位を独占したのだった。
これに対してインディー500最多勝利を誇るチーム・ペンスキーは、ルーキーのAJ・アルメンディンガーしか今日は走らせなかった。寒くて風の強いコンディションでは、様々な経験を摘むべき状況にあるアルメンディンガー以外は走る必要ナシ、と判断したのだ。
2台のマシンを乗り換えながら走行を続けるチップ・ガナッシ勢
そして、もうひとつの強豪チームであるチップ・ガナッシ・レーシングは、コツコツと少しずつでも毎日走り続けるスタイルを今年も保っている。昨日までカリフォルニア州でアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のレースに出場していたライアン・ブリスコーが今日から走り出し、ディクソンとキンボールが周回をこなしていた。ダリオ・フランキッティは24周を走り、218.119mphのベストを16周目に出した。
おもしろいことに、ガナッシではエントリーしている4人全員がプライマリー・カーとスペア・カー、両方をこの2日の間に走らせている。メインで走らせると決めたマシンに何かが起きても、すぐさま対応できる状況を彼らは整えたワケだ。しかし、エンジン交換を伴うこのスタイルは、クルーにかかる負担も大きいために近頃は敬遠されている。それでもガナッシ陣営は、「これをやらずにはおかない」というフィロソフィーなのだ。
2日目を終えて未走行のドライバーはデイルコインの3人と、
まだスペインにいるデイリーだけ
走行2日目にコースインしたのは22人のドライバーで、23台のマシンがラップを記録。ブリスコーは前述のとおりに自分用の2台両方を走らせた。走行2日目を終えても走っていないのが、デイル・コイン・レーシングの3人(レギュラーのジャスティン・ウィルソンとアナ・ベアトリス、そしてスポット参戦のピッパ・マン)と、バディ・ラジア(ラジア・パートナーズ)。スペインにいるコナー・デイリー( AJ・フォイト・レーシング)だ。トゥリスタン・ヴォーティエ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)はルーキー・オリエンテーション・プログラムで昨日54周を走ったが、今日は1周もしなかった。
「ゆっくり、確実に進歩している」と語る琢磨
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は2日続けて走行。今日は62周を走り、55周目に219.082mphのベストを記録した。昨日よりスピードアップをしているが、アップの度合いは大きくなかった。それでも琢磨は、「今日も収穫の多い1日となっていました。今日やりたいと考えていたプログラムのすべてをこなし切り、データを集めることはできませんでした。スピードも出したいと考えていただけ出せていません。今日はドラフティング利用でスピードを高めているチームもありましたが、僕らはそれを望んでいませんでした。単独走行をして、自分たちのセッティングのプラットフォームを作りたいと考えているからです。僕らはゆっくりと、しかし確実に進歩をしていっています。そうすることで自分たちが目指すマシンを作り上げたい。その途中に今はいます。今晩、僕らはエンジン交換をして、明日はまた新しい1日となります」と語っていた。
以上
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