ラリー・フォイトと意見交換 Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano) |
走行5周目にいきなりドライブシャフト折損!
昨日の走行3日目までの佐藤琢磨とAJ・フォイト・エンタープライゼスは、まずまず順調に仕事を進めていた。ルーキーのコナー・デイリーのルーキー・オリエンテーション・プログラムも速やかに、何の滞りもなく完了させることができた。
それが一転、走行4日目はトラブルに襲われ、ほとんど進歩を遂げることができなかった。正午に始まったプラクティス、琢磨は開始から1時間が経過する少し前に走行を開始したのだが、5周目にドライブシャフトにトラブル発生! マシンはガレージへと押し戻された。再び琢磨が14号車とともにピットに姿を見せたのは、もう夕方の5時が近づいたころだった。
ここで走り出した琢磨は、またもトラブルに見舞われる。10周も走らないうちだった。もう一度ガレージにマシンは戻された。
プラクティス終了の午後6時前、ギリギリ間に合ったマシンで、琢磨は何とか4周をこないた。今日は100周を超すプラクティスを行なったチームもあるというのに、琢磨は20周しか走れず、収穫はほぼゼロだった。
まる1日を失った彼らは、予選日までのプログラムにも修正が必要になるだろう。用意していたテスト項目も、トライできるものの数は減ってしまうはずだ。この状態からどれだけ効率良くマシンを仕上げていけるか。チームメイトの走行もフルに活用し、データを有効に使って競争力あるマシンを作り上げる。琢磨とチームは今日、さらに強くなるための試練を与えられた。
「今日はトラブルの原因究明に追われて、セットアップは何もできませんでした」
Jack Amano(以下――):今日はトラブルが出てしまいましたね。
佐藤琢磨:ウーン、今日は何も学べなかった。
――走り出してすぐにドライブシャフトがトラブル?
佐藤琢磨:そうでした。かなりヤバかったんですよ。走行中にドライブシャフトが折れるっていうのは……。突然片方のドライブトレインがなくなっちゃったから、クルマは真横を向いちゃった。
――そんなに危ないシーンがあったんですか。
佐藤琢磨:はい。
――その修理にはかなり時間がかかってましたね。
佐藤琢磨:何がトラブルの原因なのか、それを調べていました。そこをシッカリやらないと次に進めないので。
――夕方に走り出すと、またトラブルが出たようでしたが?
佐藤琢磨:そうでした。結局、今日はふたつのトラブルが出ていて、そのうちのひとつは、他のトラブルが原因になってたのかな? というのはあります。だから、最初のドライブシャフトのトラブルを治したんだけれど、走ってみると「アレ? 全然スピードが乗らない」ってなって、今度は二個めのトラブルの原因究明をしなくちゃならない、そういう状況になってました。だから、今日はセットアップは何もできなかった。最後はニュータイヤで走ってみて、ベースラインを取ってみましたけど、クルマの動きはイマイチでした。ちょっと、あんまり進歩のない1日でしたね。
「最後に走ることができて明日につなげられた」
――最後にギリギリで4周ほどできた。あの意味は大きかったですか?
佐藤琢磨:はい。明日に向けて、クルマがまともに走る、トラブルなく走るっていうことは確認できましたから。
――ただ、そこでのハンドリングは良くなかった。
佐藤琢磨:はい。まったくコンディションに合わせられていないというか……。
――今日はとても暑かったので、スピードが出にくいコンディションだったと思います。
佐藤琢磨:そうですね。単独で216mphしか出なかった。これは結構遅いです。
――今年は風も強い。
佐藤琢磨:はい。今日も強かったですよね。それもあって、クルマのバランスが最後は良くなかった。ニュータイヤだったのに……アレ? って感じでした。
――明後日から天気が悪くなるという予報もあります。明日は大事ですね。
佐藤琢磨:はい、明日はホント、大事になります。
以上
0 件のコメント:
コメントを投稿