2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その2：「リードしてしまったが故に2位は悔しいんだけど、ただ、今日の状態で2位っていうのはチームにとっても最高の結果だったと思います」

最終スティントのリスタートもパーフェクト！　Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大

「このリザルトは素晴らしいチームワークによる所だと思います」

Jack Amano（以下――）：ニューガーデンが10周前ぐらいから来た。あれを防ぎ切った時、勝てるんじゃないかって思ったんですけど、その後にヒンチクリフが攻めて来ました。彼はトップ争いを後ろで見ていて、タイヤを温存していたんですかね？

佐藤琢磨：うん、それはあったかもしれない。今週はストレートラインのスピードも含め、不利になるところが多かったので、その中でのこのリザルトは素晴らしいチームワークによるところだと思います。まぁ、リードしてしまったが故に2位っていうのは悔しいんだけど、ただ、全部の状況を見れば、今日の状態で2位っていうのはチームにとっても最高の結果だったと思います。

前戦のウィナーは忙しい。スタート前に取材を受ける　Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

「最後の10周は神経も使いましたし、異常に疲れました」

――去年のエドモントン、エリオ・カストロネヴェスとの優勝をかけたバトルもすごかったけれども、今日のも長かったし、激しかったですね？

佐藤琢磨：はい。エドモントンの時は神経戦というか、何というのかな、十分に近づくまで行けなかったですよね。あれはプッシュ・トゥ・パスを使いながら、こっちが使うと相手もそれを使って逃げて……という繰り返しになって、ものすごいコンマ何秒の差の中で、ミスが絶対に許されないってバトルだったんだけど、今日のはもう並ばれるわ、一度は鼻先を取られるわ、でもブレーキングで盛り返してっていう、異常に疲れましたね、最後の10周ちょっとは。神経もすり減らしたし、クルマの中でも、タイヤがなくなってクルマがメチャクチャ暴れてたので、非常にキツかった。勝てなかったことはとても悔しい。悔しいけど、でも、チームにとっては本当に素晴らしい結果になった。今日はピットワークも大変良かったと思います。

――37周目に2回目のピットに入って、リードから一転、19位にまで下がった。あそこからのリスタートはかなり大変だったでしょう？　どんなことを考え、何に注意をしてリスタートをしてましたか？

佐藤琢磨：最後尾にいつつも、廻りの4台とポジション争いをしてました。1、2、3コーナーはアクシデントも多いので、それを最大限避けながら、かつポジションアップできれば最高って考えていました。それが、エド・カーペンターを間に挟むカタチになってしまって、1コーナーで彼にアウトに寄せてこられて、かなり危なかった。それでシモン・パジェノーとかに先に行かれてしまった。だけど、その後また抜き返した。上がったり下がったりはあったけど、コース上で順位を取り戻すことができていた。それはすごいポジティブでしたね。最後はやっぱり、ストラテジー的に苦しくなってました。タイヤをあそこまで長く使い続けるのは無謀だったかもしれない。でも、仕方がない。
（その3に続く）