2013年5月15日水曜日

2013INDYCAR レポート 第97回インディー500 5月14日 Day4 プラクティス4日目:ヒンチクリフがトップ・スピードを記録と、アンドレッティ・オートスポートが今日もペース・セッター 佐藤琢磨は20ラップしかできず、最下位の34番手

マルコ・アンドレッティのマシンで走行するヒンチクリフ。ヘルメットのデザインも違和感なし! Photo:INDYCAR(Bret Kelley)

5月14日 プラクティス4日目
天候:快晴
気温:21~31度

決勝日が厚くなるという読みから、多くのドライバーが積極的に走行 

 走行4日目は、これまでとガラリと変わった暑い1日になった。風は今日も強め。今年のトレンドだ。
 それにしても、今日の暑さは真夏並みだったんだから驚く。最高気温が31℃にも達したのだ。一昨日の走り出しは10℃で、今日は21℃で始まって、走行終了時は30℃オーバー。これがインディーだ。天気、コンディションはコロコロ変わる。
 その全てにセッティングを合わせる能力が必要……じゃあない。ポールデイ、あるいはレースデイのコンディションで速いセッティングを持ってることが肝心。もちろん、これらの2日が極端に異なる天候となった場合には、あらゆるコンディションにマッチするセッティングを持っているレベルの高さが必要になるんだけれど……。
 みんな予選日、そして決勝日が暑くなるという読みなんだと思う。今日の積極的な走り込みは、それが理由のはず。EJ・ヴィソ(アンドレッティ・オートスポート)は今日だけで134周も走ってて、シモーナ・デ・シルヴェストロ(KVレーシング・テクノロジー)は122周もした。アレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ-アガジェニアン)は112周……・100ラップ超が3人もいた。

ヒンチクリフはマルコのマシンでトップタイムをマーク
 今日のトップは、今年すでに2勝しているジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の224.210mph。暑くて風も強いんで、昨日のように225mph台は出なかった。
 ヒンチのこのスピード、実はチームメイトのマルコ・アンドレッティ車で記録された。アンドレッティ・オートスポートはチームメイト同志でのマシンの取り替えっこをよくやる。マルコは今日、ヒンチのマシンに乗った。
 「トップは嬉しいけど、今日の数字はそんなに大きな意味を持たない。自分たちのマシンが1ラップだけじゃなく、200周以上の連続走行でも速いマシンに仕上げることこそが重要だ」とヒンチは語った。マシン交換のメリットについては、「赤と青のマシンに乗った場合、自分がどれだけカッコ良く見えるかをチェックしただけ」とヒンチはジョークで返していた。

ヒルデブランドはアンドレッティ軍団と一緒に走ってタイムアップ 

 2番手だったのはJR・ヒルデブランド(パンサー・レーシング)。昨日も5番手と悪くなかった。「予選と、その前日の金曜はブースト圧が高くなるので、その前までの数日間はレース用セッティングをする。みんなもそれは同じのはずだ。そこまでの走りによって予選用のセッティングも決めなければならない。今日は1日ずっとトラフィックの中にいた。ドラフティング使用で速いスピードを出したいワケじゃなく、トラフィックでのマシンの動き、1台の後ろ、2台の後ろ、3台の後ろ、4台の後ろというように、色々な状況をチェックしていたんだ。今日の最後のところでアンドレッティ軍団と一緒に走れたのはプラスだった。
 今日は224.210mphがトップだったので、昨日のマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)のベスト=225.100mphが引き続き今月のトップだ。マルコは今日は3番手だった。
 昨日速かったペンスキー勢は、エリオ・カストロネヴェスが4番手と上位にまたしても顔を出していた。しかし、AJ・アルメンディンガーは10番手、ウィル・パワーは14番手と、昨日ほど速くはなかった。

明日からのフレッシュエンジンに期待を寄せるチップ・ガナッシ勢 

 チップ・ガナッシ・レーシングは初日から目立っていない。今日もチームのトップはチャーリー・キンボールで、ダリオ・フランキッティは65周を走ったが、ベストは220mph台で22番手。ライアン・ブリスコーはそのすぐ後ろの23番手で、スコット・ディクソンは220mphにも届かず、25番手だった。
 「今日は140周とかを走って、今年最初のエンジンのマイレッジを使い切ろうと考えていた。そうできれば予選に向けたエンジンを明日搭載することができる……そう考えていたんだが、その前にエンジンが壊れてしまった。それでも、マシンのバランスはとても良い。トラフィック内でのハンドリングも良かった。ホンダが予選、決勝に向けた大パワーアップしたエンジンを持ってきてくれることを期待している」とフランキッティは語り、ディクソンは、「今日はとても良かったよ、スピードだけ見ると全然良くないけどね。今日で今年最初のエンジンは終わり。開幕前のテストから2000マイルをトラブルなしで走ったということだ。凄いことだよね。そして、僕らは明日からフレッシュエンジンを使える。スピードも上がることと期待している。シーズンをとおして使えるエンジンの数に限りがある。今日の僕らが決して高くないポジションにいたのは、そうした理由も関係している」と話していた。

佐藤琢磨はトラブルのため20周しか走行できず
 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、昨日の6番手から一転、今日は最後尾の34番手だった。トラブル発生で20周しか走れなかったためだ。チームメイトのルーキー、コナー・デイリーは94周を走り込み、219.688mpnのベストで26番手だった。
 「残念ながら今日はいい日ではなかった。幾つか問題が出て、修正するのに長い時間を必要としました。それでほとんど周回をこなせなかった。明日はトラブル・フリーの1日になって欲しいものです」と琢磨は話していた。
以上

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