2013年4月6日土曜日

2013 INDYCARレポート R2 アラバマ Day1 プラクティス2:金曜最速はエリオ・カストロネベス、佐藤琢磨は10番手

今回はAAAカラーのカストロネベス Phioto:INDYCAR(Bret Kelley)
 第3戦 ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・アラバマ
バーバー・モータースポーツ・パーク
アラバマ州バーミングハム
全長:2.30マイル(=約3.70㎞)
4月5日 Day1 プラクティス2

路面コンディション向上で24選手がプラクティス1のタイムを更新 


 45分間のプラクティス2は快晴の下で行なわれた。寒い1日に終わるという天気予報は外れ、気温は21℃まで上がった。プラクティス2の路面温度は、プラクティス1の終盤より少し低い36~38℃だった。

 午後のトップはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。13周を走り、11周目に1分8秒5540を出した。プラクティス1のトップ(=トゥリスタン・ヴォーティエの1分9秒0120)より0.458秒も速くなったのは、路面コンディションの向上もあってのことだ。カストロネベスは今日の最速ランナーともなった。出場26人のうちで、プラクティス2でプラクティス1でのベストを更新できなかったのは2人だけだった。


 「最後にイエローが出た。あの時にニュー・タイヤを投入していた人は多かったのでは? 我々のマシンはとても良い。今週はチームメイトが2人おり、彼らと仕事を分担しているが、その成果が早くも現れている感じだ」とカストロネベスは喜んでいた。

 午後の2番手=今日の2番手(以下も同様)はアレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ-アバジェニアン)で、トップと0.0748秒という僅差の1分8秒6288を彼はマークした。3番手は1分8秒6720のヴォーティエ。4番手には彼のチームメイトのシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)が1分8秒7627で入ってきた。そして、5番手はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)。彼のベストは1分8秒8066で、トップとは0.2526秒と結構な差があった。

 6番手はスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)、7番手=EJ・ヴィソ(アンドレッティ・オートスポート)、8番手=AJ・アルメンディンガー(チーム・ペンスキー)、9番手=ジェイムズ・ジェイクス(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)で、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は1分8秒9817のベストで、トップとは0.4277秒差の10番手だった。

トップは譲ったが安定した速さを見せるルーキー、ヴォーティエ 


 2回のプラクティスで両方ともトップ3に入ったのは、ルーキーのヴォーティエだけ。プラクティス1では8番手だったパジェノーが、プラクティス2では4番手。シュミット陣営の仕上がりが良い。ヴォーティエは2戦連続での予選ファイナル進出も十分狙える状況だ。「最初のプラクティス終盤にコース・オフ。ガッカリしたけれど、今日1日をトータルで見ると良い1日になっていると思う。マシンはとても速く、まだ進歩の余地がある」とヴォーティエは話していた。

 過去3回のバーバー・モータースポーツ・パークでのレースすべてで優勝しているチーム・ペンスキーは、カストロネベスがトップで、パワーが5番手。スポット参戦のアルメンディンガーは、オープン・テストでは18番手のタイムしか出せなかったが、レース・ウィークエンド初日は8番手につけてみせた。彼らは2回行なわれたプラクティスの両方で3人が揃ってトップ10入りを果たしている。ただ、パワーが両セッションとも5番手というのは少々意外な結果だ。走りに今ひとつキレがない。「もっとマシンを良くしないと。ちょっとスピードが足りていない」とパワー自身もそれを認めている。

アンドレッティ・オートスポートはイマイチタイム伸びず 


 アンドレッティ・オートスポートは、午後のセッションでヴィソが7番手に食い込んだが、他の3人はライアン・ハンター-レイが12番手、ジェイムズ・ヒンチクリフが15番手、マルコ・アンドレッティが19番手と意外にも苦戦中だ。「タイムが悪いのはニュー・タイヤをみんなのように投入しなかったから。僕らのマシンは決して悪くない仕上がりになっていると思う」とハンター-レイは自信を覗かせていた。予選日の明日、アンドレッティ勢が大きなジャンプ・アップを実現できるのかに注目だ。

 ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)は、プラクティス1で6番手だったが、プラクティス2では14番手のタイムしか出せず。今日の総合も14番手だった。「すごい量のセッティング変更を今日は行なった。マシンをどういうものに仕上げたいのかはわかっている。明日、それを現実の物にできればいいんだが」とフランキッティは語った。

 ジェイクスの9番手はグッド・ジョブ。チームメイトのグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は22番手に沈んでいる。

「簡単な一日ではなかったですね」と語る琢磨。スピードはあるがバランスに苦しむ 


 琢磨はプラクティス2も周回数は16周だった。今日のトータルは32周。ベスト・ラップはプラクティス1から約0.5秒短縮した1分8秒9817だった。走行初日は10番手という成績だったが、明日の予選では何番グリッドを獲得することとなるのか? ブラックタイヤ使用での今日のトップとのタイム差は0.4277秒だった。
「簡単な1日ではなかったですね。オープン・テストの後にマシンに変更を施したのは、テストでのマシンに満足ができていなかったからです。今日の僕らはスピードはそれなりにあるのですが、マシンのバランスは良くありませんでした。幾つかのセッティングをトライし、いいデータは取れました。明日に向け、ここから良いセッティングを導き出さねばなりません。今日は路面のアチコチから水が漏れ出しているようなコンディションで、ベストのラインを走れないためにラップタイムの安定感も保ちにくくなっていました。もちろん、これは全員にとって同じ条件なわけですけどね。暑さも路面のグリップを下げていたと思います。明日はマシンのバランスを向上させ、暑いコンディションに合ったセッティングを見つけたいですね」と琢磨は話した。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿