2013 INDYCARレポート:開幕直前オープンテスト 1日目 ウィル・パワー、得意のバーバーで初日最速！

3月12日 テスト1日目

バーバー・モータースポーツ・パーク
アラバマ州バーミンガム

テスト初日、最速はウィル・パワー　シボレー勢がトップ3を独占

　バーバー・モータースポーツ・パークといえば、やっぱりウィル・パワー(チーム・ペンスキー)なんだなぁ。それが午後のプラクティスで改めて強く印象づけられた。午前に続いて、午後のセッションでも彼はトップタイムをマークしてみせたのだ。
　午前中にパワーの記録したベストは、1分08秒4984。これが昨年のポール・タイム(by　エリオ・カストロネヴェス)より2秒以上も速かったワケだが、夕方5時のセッション終了間際、なんとパワーは1分07秒8625まで自己ベストタイムを短縮!　カストロネヴェスを蹴落としてトップに躍り出た。去年のエリオによるポールタイムは、当然ソフトコンパウンドのレッズ=オプショナルタイヤでマークされたが、その1分10秒4768と比べて、今日のパワーのベストは2.6143秒も速いラップとなった。
　そのエリオ(チーム・ペンスキー)が、1分07秒9388で今日のP2。3番手は去年のバーバーで予選2位、決勝6位だったジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)。タイムは1分07秒9869だった。

ホンダ勢のトップは初日のみ走行予定のコンウェイ


　と、走行初日はシェビー軍団がトップ3を占拠した。ホンダ勢ではマイク・コンウェイ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が最速だった。第3戦ロング・ビーチGPへのスポット参戦だけが決まっているコンウェイは、バーバーを得意としている一人で、2010年が予選2位、2012年も予選4位だった。決勝でも2010年が9位(アンドレッティ・オートスポートからの出場)、2012年が7位(AJ・フォイトのチームで走って)と、まずまずの成績を残して来ている。彼はレギュラードライバーのジェイムズ・ジェイクスのマシンを午前、午後の両方で走らせ、午前中は7番手、午後は4番手につけ、今日の総合でも4番手となった。明日はこのマシンにジェイクスが搭乗の予定だ。

ハンター-レイ、フランキッティはいまいちタイム伸びず初日を終了
琢磨は午後のみ、32周を走行して19位

　5番手はEJ・ヴィソ(アンドレッティ・オートスポート)、6番手はシモーナ・デ・シルヴェストロ(KVレーシング・テクノロジー)と、チームを換えたドライバーたちが好スタートを切った。7番手はオリオール・セルヴィア(パンサーDRR)!!　ということで、トップ7の6台がシボレー軍団だった。ホンダ勢は8、9、10番手に並び、トップ10で見ると4人を食い込ませることに成功したが、明日のトップ10はどういった顔触れになるのだろう。楽しみだ。
　2012年チャンピオンのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は、チームメイトたちが2人もトップ5入りしていたわりには11番手と目立たず、ホンダのナンバー・ワン・チーム=チップ・ガナッシ・レーシング勢は、スコット・ディクソンこそ8番手とまずまずだったものの、ダリオ・フランキッティが走行26台中の23番手と、少々ショッキングな結果だった。フランキッティは午前、午後ともに走行ラップ数が少なかったせいもあるのだろうが……。24周はJR・ヒルデブランドと並んで最少だったのだ。最多はパワー、セルヴィアの58周だった。
　佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は1分08秒6877を午後のセッション終盤に出し、19番手だった。午前中が計時なしだった琢磨は、午後もセッティングの大幅変更の後にギヤボックスのトラブル発生で走行時間を充分に取れず、こなせたのは32周。そのうちの25周目に自己ベストを記録した。
以上