バーナード排除の陰にちらつくスポンサーの陰
ランディー・バーナードがインディーカー・シリーズのCEOから引きずり降ろされた(既報)。この更迭は、なぜだか世間がビックリするほど唐突かつ強引に行われた。インディーカーは自らの評判がガタ落ちになる可能性も顧みず、「とにかくバーナードを放り出せ!」と行動した。
先日、このドタバタ劇の裏をアメリカのメディアが報じた。記事の内容は信憑性が高いように感じられた。バーナードが排除されることとなったのは10月最終週だったが、発表がなされる直前、インディーカーはシリーズに大口の支援をしている企業のひとつから、「どっちの方向性に進むにせよ、シリーズ内部の混乱にケリをつけろ。さもなければ私たちは手を引く」と迫られたのだという。すると役員会は、自分たちが選んでCEOの座に据えた男をいともアッサリ、無慈悲に放出することを決定、バーナードにそれを伝えた。「シリーズをサポートしてくれる=大枚をはたいてくれる企業を失うぐらいだったら何でもしますよ」ということだ。彼らはアタフタと、善後策の検討もなくトップ人事の変更を世間に発表した。バーナードは開いた口が塞がらなかったと思う。自分を守ってくれると信じていた役員会が突然心変わりし、彼を切る立場に翻った。「今までの苦労は何だったんだ?」、「もうやってられない」と彼はアドバイザーに引き下がることを了承、もうインディーカーとは関わらないと決めたのかもしれない。