2012年11月19日月曜日

2012-13 INDYCAR オフシーズン情報 11月2日 ランディー・バーナード解任問題その2 なぜCEOから外されたのか? 不可解なその理由

成功裡に終わった2012シーズンだったが……
 

 インディーカー=インディアナポリス・モーター・スピードウェイ=ハルマン&カンパニーがランディー・バーナードをクビした理由は何なんだろう? 5年契約のCEOを3年で辞めさせるんだから、そこにはシッカリとした理由がなきゃおかしい。でも、インディーカーはそれを明らかにしていない。ハルマン&Co.は先月末に役員会を急遽開き、バーナードのクビを何やら大急ぎで決めた。後任の候補者選びさえ始めていなかったんだから、そこまで慌ててクビにしなきゃならない事情があったはずなんだけど。
 今年の夏、バーナードが「一部のオーナーたちが私をクビにしたがっている。ガッカリだ」とトゥイート。オーナーたちが結託して陰謀を企んでいることを彼は世間に知らしめた。でも、オーナーが集まって経営していたCARTじゃあるまいし、彼らの意向でシリーズCEOの首がすげ替えられるコトなんか起こり得ないと私は考えていた。


 9月中旬に最終戦がフォンタナで行われ、高速オーバルでの見応えあるバトルの末、ライアン・ハンター-レイというアメリカ人チャンピオンが生まれた。新型シャシーを使ってのシーズンはすべてのレースがエキサイティングで、久々のアメリカ人ドライバーがチャンピオンになった。内容も結果も二重丸の1年だったと思う。その勢いに乗って、10月を迎えたところで2013年のレース・カレンダーが発表に。今年の15戦から19戦へと4レース増(3イベントでダブルヘッダーを開催することでレース数が増えたワケだけど)。インディーカーがさらに成長して行くであろう期待感が漂った。

暗躍するトニー・ジョージ かつての敵、カルコーヴェンとも同調
 

 ところがこの直後、「トニー・ジョージと幾人かのオーナーたちがインディーカーの買収を計画中!」という話がアメリカのメディアに載った。私がこれに対して最初に感じたのは、強い悪意。そして、「ライバルシリーズの伸びるチャンスをいち早く摘み取ろうと、南部の輩がガセネタを流したか?」と考えた。インディーカーにとって最悪のタイミングでのネガティブな話題だったので。その後、買収グループに入っているとされていたロジャー・ペンスキーとチップ・ガナッシが、「私たちはその一味じゃない!」と立場を明らかにすると、記事の信憑性はガックリ落っこちた。
 ただし、ジョージと組んでシリーズを買おうとしている面々というのは実際に存在していたんだから驚く。
 まったくもって不思議な話だよね、ジョージはオーナーたちがシリーズを仕切っていたのがイヤでインディー・レーシング・リーグを立ち上げたというのに、今度は自分がオーナーたちと組んでシリーズを運営したいなんて。さらに笑っちゃうのが、ジョージの嫌っていたCART……の後継となったチャンプカー・シリーズをショボいものにしかできず、最終的にギブアップ、ジョージに売り飛ばすしかなかったダメ経営陣の一人、ケヴィン・カルコーヴェンが買収グループに名を連ねているところだ。

結局成功したバーナード排除。しかし今後は全く不透明 

 10月、ジョージたちはハルマン&Co.に「インディーカー・シリーズを買いたい」とのオファーを出した。協力、あるいは合意をしているオーナーたちの名前を明らかにせずに。当然、この申し出は突っぱねられ、一件落着と思ったんだが、暫くして今度はバーナードが抹殺される展開になった。ジョージたちによるシリーズ買収は叶わなかったが、バーナードの排除は実現された。ジョージと協力しているオーナーたちと、バーナードのクビを望んでいたオーナーたちが完全にシンクロするのはわかっていないんだが、バーナードはCEOの座を追われた。それには一部のオーナーたちの力が発揮されたということなんだろうか? いずれにせよ、ここまでの経緯からすると、ジョージがインディーカーのCEOに復権することはなさそう……なんだが、今後何がどう変わるかは、まだ皆目見当もついていない。Stay tuned……。
以上



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