初日のシケインの様子 Photo:INDYCAR LAT USA |
決勝日朝のウォーム・アップ・セッションは曇り空の下、27℃と低めの気温、路面温度というコンディション下で行われた。このセッションからメインストレート上のシケインは、左にターンする1個目のコーナー内側にタイヤが積まれていた。ひとつ目の縁石に絶対に乗り上げられないようにすることで、進入スピードを抑えようということだ。
アメリカン・ル・マン・シリーズの決勝レースが行われ、一晩が経った路面は昨日の予選時とはコンディションが大きく異なっていた。このウォームアップの後にはUSF2000、スター・マツダ、インディライツのレースが行われるので、最後のレースとしてスタートの切られるインディーカーの決勝レースでは、また更にコンディションが違ったものへと変化していることだろう。マシンセッティングはどのようにすべきなのか、エンジニアたちが頭を悩ませるところだ。
今朝の30分間の走行セッションで最速タイムを出したのは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーのシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)だった。タイムは1分18秒7420。昨日の予選で12位だったパジェノーだったが、彼は3回のプラクティス総合で7番手につけていた。予選ではトップ6を十分狙える位置につけていたのだ。しかし、予選の第1セグメント終盤にシケイン出口外側の壁にヒット。リヤのウィッシュボーンを曲げ、その周辺部分にもダメージを与えてしまった。彼らはファイストン・ファスト6に進出すべくピットでマシンの修理に取りかかり、ブライアン・ハータ・オートスポートのアレックス・タグリアーニ車からパーツを移植することも行ったが、あと少し時間が足りず、第2セグメントでアタックを行うことはできなかった。
今朝の2番手は1分18秒7495のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。彼の昨日のコメントの通り、マシンの仕上がり具合はかなり良いようだ。トップのパジェノーとの差は、もうないに等しい0.0075秒という小ささだった。
新品レッド2セット保有のハンター‐レイが3番手に
今日の3番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。ベストは1分19秒2639と、上の2人には少々劣るが、タイトル争いを行う彼はボルティモアでも速そうだ。予選第1ステージ敗退の彼には、予選をフルに3ステージ戦ったライバルたちとは違い、新品のレッドタイヤが2セットある。それを活かした戦いぶりを実現すれば優勝争いは十分に可能だ。
ポールシッターのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は1分19秒5709で6番手と、何やら彼らしくない今ひとつのデキだった。
このセッションではJR・ヒルデブランド(パンサー・レーシング)=予選25位=が4番手、ジェイムズ・ジェイクス(デイル・コイン・レーシング)=予選22位=が5番手につけた。後方グリッドからスタートする彼らだが、どんなレースを見せることになるのだろうか?
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は13番手だった。ベストは11周のうちの10周目で、タイムは1分19秒9059だった。パジェノーやディクソンが17周を走ったのに対し、琢磨が5周も少ない11周を記録するにとどまったのは、彼がコース上にストップしてしまったためだった。先週のソノマでの決勝に続いて、エンジンが止まってしまったのだ。
レースのスタートは午後2時45分と、幸いにも時間的余裕は十分。RLLとホンダはトラブルの原因究明を行い、対策をキッチリ施して決勝のスタートを迎えたいところだ。
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