早くもシケイン復活か? まったく走らないドライバーも
今年のボルティモアのウリのひとつは、ストレートのシケインをなくし、スピードアップさせてオーバーテイクを増やそうというものだった。しかし、シケインをなくしたストレートを実際にインディーカーが走り出してみると、スピードアップしたマシンが大きく危険なほどに跳ねてしまうことが判明した。
「全開では走れない」とドライバー達は走行を切り上げることとなった。「背中や首を傷めかねない」、「尾てい骨への衝撃はひどい」とドライバーたちは話していた。
因に、このセッションでのトップはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)の1分21秒0211だった。一切走らなかったドライバーもいた。それらは、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、グレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)、アレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)で、チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)は、コース・インした周にスピン&ストップで計測タイムなしだった。
「走れない!」というドライバーがいる一方で、ルーベンス・バリケロ(KVレーシング・テクノロジー)は10ラップも走って2番手タイムをマークした。シモーナ・デ・シルベストロ(ロータス-HVMレーシング)も8周。アンドレッティとジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)は7周した。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は6周し、13番手のタイム。
「去年から今年にかけて、線路の形状が大きく変わってしまった」とレースディレクター
レース・ディレクターのボー・バーフィールドは、「去年、シケインを間違ってまっすぐ走る抜けてしまったドライバーたちは、いわば今年のレイアウト使用に向けてのプレビューをやっていたわけで、彼らからの情報からすると、あのシケイン部をまっすぐ走り抜けても大丈夫だろうということだった。しかし、実際にはそうでしゃなかった。線路というものは、時間の経過とともに変化が起こり得るものだからだろう。去年から今年にかけて、路面の形状がかなり変わったと思われる。線路のところでの段差が大きく、インディーカーが大きくジャンプしてしまう状況を作り出しており、プラクティスを早めに切り上げることにした」と状況を説明した。
「このまま今日の走行はなしにすべき。最初はそう考えた。しかし、午後のプラクティスは行う方向に考えを変えた。ただし、午後のプラクティスまでに何らかの対処をしなくてはならない。そして、今晩は大掛かりな工事をすることになる」ともバーフィールド。彼は、「線路の上を舗装してしまう手もあるし、シケインを復活させることも考えられる。明日、新しい舗装がトラブルを巻き起こし、現在と同じように対策に頭を悩ませるより、シケインを作るというアイディアの方が現実的だ」とも話した。
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