R14 ボルティモア・グランプリ
Day2 プラクティス3
4位 1分20秒2109 15周走行
スリック装着の最後のラップで自己ベストを更新
昨日とは一転、ウエットコンディションで始まったプラクティス3だったが、セッション中に路面は徐々にドライへと変わって行き、最後はスリックタイヤでの走行が可能になった。予選はドライ・コンディションで争われる見込みだが、明日の決勝は雨の可能性アリ。今日のプラクティスはウェットとドライ、どちらのコンディションでも走っておくのが得策という、珍しい状況となっていた。佐藤琢磨は15周を走行。スリック装着の最後のラップで自己ベストをマークし、4番手につけた。苦境から一気に抜け出し、予選での好パフォーマンスが期待できることとなった。
「シケイン2個目の縁石は要注意ですね」
Jack Amano(以下――):ウェットで始まりドライになるプラクティスでした。昨日ドライで苦戦していた佐藤選手としては、予選が行われるであろうドライで長く走りたかったと思いますが?
佐藤琢磨:そうですね。雨は予選まで降らないでって願っている感じでした。クルマは昨日から大きく変えてるし、ドライで走りたかった。最初は雨で始まって、それでも見れるところはあるので、幾つかパラメーターをチェックして、最終的にはラスト4、5周をドライで走れました。そこはすごく収穫が大きかった。
――ドライで一気に良いタイムを出せたのは、昨日のデータを研究し、かなり良い発見があったということですか?
佐藤琢磨:そうです。ここずっとミド‐オハイオ、ソノマと苦しんで来たレースで、自分たちの殻から中々抜け出せないでいましたよね。そんな中で少し違うことをトライしつつ、でも、今までのストリートでのパフォーマンスがそこそこ良いところに行ってたので、それを殺さないように幾つかのことをトライしました。それがようやく良いカタチに現れて来たかな? ボルティモアはストリートなのにロードコース・テイスト。ブラジルみたいな純粋なストリートって感じの動きをマシンがしないので、そこらへんをうまくバランスを取って行くようにしてみた。その結果、プラクティス3で良い感じが得られたのは良かったですね。
――新しく設置されたシケインはどうですか?
佐藤琢磨:昨日のタイヤよりは全然いいですね。でも、かなりハイスピード。右、左と、ちょっと行き過ぎて、特に2個目の縁石に乗るとヒルデブランドみたくなっちゃう(マシン左側を大破させるハードクラッシュ!)。僕も最終ラップ、リヤがひっかかってマシンがポーンッと弾けて、飛びそうになったのでレースでも非常に気をつけなきゃいけないとこですね。
「予選ではうまく走れればいいなと思っています」
――明日のレースが雨になる可能性もありますが、このコースでウエットレースとなったら、かなり難しいですか?
佐藤琢磨:新しいアスファルトの部分が、ドライではすごいハイグリップで、コンクリートはロー・グリップになっちゃうんですけど、雨になると真逆で、コンクリートのセクションが表面がラフなのでグリップして、アスファルトのところはオイルが出るのかスムーズなのに全然(タイヤが路面を)喰わない。だから、すごく難しいですね。トランジションというか、ちょうどウェットからドライ、あるいはドライからウェットへと変わる時には、どれだけのグリップを期待できるのかという判断が難しいし、ピット近くのシケインも、僕を含めた何人かがスピンしたように、かなり気をつけないといけないセクションになりますね。
――レースはウェットならウェット、ドライならドライという同一コンディションとなった方がシンプルで戦い易いと思いますが?
佐藤琢磨:やり易さはありますけど、僕らとしては雨が降れば良い方向に行くかもしれな。予選で僕らがどれだけ行けるかわからないけど、トップ10目指して行っても、それでも10グリッドダウンのペナルティを受けるから、どう転んでも後方からのスタートになる。雨が降ればピットストップの回数が増えるだろうし、展開を味方につけられる可能性が増える。まずは予選で、ひとつでも上のポジションに行きたい。ここまで、あまりにも不甲斐ないパフォーマンスが続いているので。チームとしてもかなり苦労してましたけど、今日の予選ではうまく走れればいいな、と思います。
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