2012年8月6日月曜日

ジャック・アマノのINDYCARレポート メールマガジン・プレミアム:佐藤琢磨コメント65 ミド‐オハイオ決勝 「今回の結果はやはり残念です。来週はテストを行う予定なので、ソノマはがんばります」

ホンダ インディー200 アット ミド‐オハイオ
ミド‐オハイオ・スポーツカー・コース
オハイオ州レキシントン
コースタイプ:ロードコース
全長:2.258マイル(=約3.633km)×85周

13位 85周完走

予選17番手から4ポジションアップの13位でフィニッシュ

 タイヤマネジメント、ピットタイミング、マシンセッティング、どれもベスト中のベストと呼べるものとはできなかった佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングだったが、17番手スタートから琢磨はアグレッシブに85周を戦い抜き、4つポジションを上げて13位でゴールした。

「最初から3ストップで行こうと決めていました」

Jack Amano(以下――):3ストップ作戦で戦ったレースでしたが?

佐藤琢磨:インディーカーじゃなくなって来たね、フルコースコーションが全然入んなくて。

――自分たちの作戦はどうだったでしょう?

佐藤琢磨:2ストップで走り切るためには長いフルコースコーションが必要だったので、最初から3ストップで行こうと決めていました。うまい感じでイエローが入れば、変則的に2ストップに変更しようという考え方でした。3ストップで行くには、行くところまで行って最後に継ぎ足す方法と、序盤にピットに入る方法があるんですけど、まずはブラックタイヤでスタートしてポジションを上げられるだけ上げて行って、様子を見て、なるべく早めにピットインして、クリーンな、誰も目の前を走っていない状態でフレッシュの赤を続けて投入してタイムを稼いで前を追いかけようっていう作戦でした。

「レッドに変えてから、ポジションを上げたいときに
順位を上げることができませんでした」

――第2スティントで苦戦をしていたように見えましたが、実際はどうでしたか?

佐藤琢磨:最初はコースに泥とかが流れ出て来ていて、まったくグリップしないような状況でした。ブラックでスタートした僕らを含め得たドライバー達はかなり苦労をしました。それでも、レースが安定してからはラバーも乗ってペースも上がって、ブラックからレッドに換えてすぐからペースアップをしたかったんですけど、ちょうどピットインに入る他のドライバーとのタイミングとかがうまく行かなくて、順位を上げたい時に上げることができませんでした。レッドに換えてすぐはペースがすぐに上がって行かない感じもしていて、徐々にコースができ上がって行ってマシンのバランスが良くなって行って、僕のラップタイムも上がって行ったって感じでした。

――今日は雨は降らないと、スタート前にほぼわかっていたんでしか?

佐藤琢磨:そうですね。レースがスタートしてからも雨雲がなかったし。

――では、セッティングはもう完全なるドライ仕様だったんですね? 万が一降ったら主にタイヤ交換だけで対応しようという?

佐藤琢磨:そうでした。

――期待していた雨が最初から降らないとわかっていたんですか。

佐藤琢磨:そこらへんは残念でしたね。

――ジョルジョ・パンターノとの接触などがあったようでしたが?

佐藤琢磨:いや、ライアン・ハンター-レイでした。

――エンジントラブルの彼がヘアピン進入時に目の前で、かなり遅いペースで走っていましたね?

佐藤琢磨:そうですね。僕とジョルジョが争っていて、彼が内側にいて、僕は真ん中になった。3台並んでコーナーに入って行くことになっちゃいましたね。ライアンとしては僕のことしか見えてない。ジョルジョは2台の間隔をどう見ていたのかわからないけど、こっちとしては真ん中に入るカタチになってしまって、どうすることもできなかったですね、あれは。

――接触でマシンに問題は出ませんでしたか?

佐藤琢磨:ダメージはなかったです。

「現状ではロードコース用のタイヤでのパッケージが強くないですね」

――17番手スタートで13位フィニッシュ。自己評価としては、どうですか?

佐藤琢磨:あんまり嬉しくないです、やっぱり。残念ですね。

――タラレバになりますけど、どういうところが自分たちとして改善、あるいは違う戦い方ができた点ですか?

佐藤琢磨:シーズン前にここでテストをしたチームも幾つかあったという話だけれども、基本的に、ミド‐オハイオでの走行距離にはそんなに変わるわけじゃない。僕らも先週テストに来ていたとう中で、やっぱりスピードが足りないと感じましたね、全体的な。予選はフレッシュレッドの性能を使った何とかタイムを良くしていたけれど、総合的にクルマが出来上がってない。バーバーから数えて、今回がロードコースでのレースはわずかに2戦目なんですよね、ロードコース用のタイヤを使ってレースをするのは。その条件で自分たちはあんまり強くないですね、ロードコースのパッケージが。

――プラクティス1での苦戦を決勝まで引きずってしまったという風にも見えましたが?

佐藤琢磨:はい。そうでしたね。

「次回のソノマはエンジン交換するので10グリッド降格です」

――次のソノマに向けては、来週テストを行うことになっているんですよね?

佐藤琢磨:そうです。とても楽しみにしています。ロードコース用タイヤのコンストラクションというか、パッケージをもうちょっと理解度を深めないと。ボルティモアは自分たちも結構良いと思うんだけど、ソノマはキツそうなのでシッカリとクルマを仕上げたいです。

――次はエンジン交換ですか?

佐藤琢磨:そうです、今回でこのエンジンのマイレッジは終わったので。そうか、ソノマは頑張っても10グリッド降格なんですね、6基目のエンジンになるので。予選で頑張っても後ろからのスタートになりますね。もっとも、今日のレースで最後までエンジンが持ってくれたことは良かったと思います。

――では事前テスト、そしてソノマでの第13戦、頑張ってください。

佐藤琢磨:はい、頑張ります!

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