1分06秒台に16人がひしめく
昨年、このコースのターン1でコース・オフしたジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)は、芝生に隠れたバンプにジャンプしたマシンが引っかかって急激に停止。その大きな衝撃によって背骨を傷めた。そんなコースであるといのに、今日、ウィルソンは素晴らしい速さを見せた。一気にタイムは1分06秒3018まで縮まった。
2番手は昨日4位のタイムを出していたたシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)、3番手は昨日トップだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。4番手にはジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)が来た。昨日は17番手だったというのに。
5番手は昨日2番目に速かったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。1分06秒台に入ったドライバーは、昨日はパワーひとりだけだったが、今日は一挙に16人にも増えた。
佐藤琢磨は昨日のタイムを超えられず
ポイント・トップのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は昨日の16位から6位にまで大きく挽回。逆に、昨日3番手だったマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)は11番手に下がり、またもやチーム内の最下位となってしまった。
ただし、今日のタイムの善し悪しは、セッション終了間際にクリア・ラップを取れたか否かにかかっていた。グリップが最後の最後で急上昇したかのように、多くのドライバーたちが一気にタイムが縮めていたのだ。
ところが、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、その最後の最初の2分間を走らず、ピットに入ってマシンを降りてしまった。19周をこなしたが、今日のベストは昨日の自己ベストを上回れなかった。トラブルがあったわけでもないのに、非常にフラストレーションの溜まるプラクティスとなってしまっていた。
「マシンとしてはよくなっているが、相対的なところで速くなっていません」
Jack Amano(以下――):何が起きちゃっているのでしょうか?
佐藤琢磨:タイミングも悪かった。みんな、ほとんどがファイナルラップでしょ、ベストを出したのは。セッションの最後の10分、自分たちは先に出てって、先にピットに帰って来ちゃった。ちょっとこれは納得できない。セッションの使い方がうまく行ってない。マシンはバランスとしては昨日より良いんですよ。でも、グリップ感がない。スピードトラップを見ても僕らはやっぱり遅いんですよね。ダウンフォース的に、僕らはつけてる方だけれども、決して飛び抜けてつけてるワケじゃないし、ほとんど周りと変わらないんだけど、スピードトラップがちょっと遅過ぎるんで困ってます。
――セッション終了間際にフレッシュを2セット、パパッと投入したようでしたが?
佐藤琢磨:いや、1セットだけ。2セット入れたかったんだけど、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がイエロー出したことで時間切れ……みたいな感じになっちゃいましたね。
――予選に向けては、セッティングに関して、今までの2セッションとは考え方を大きく変えて、ということになりますか?
佐藤琢磨:予選はレッドタイヤになるので、そこら辺で状況は大きく変わるだろうと見てます。いずれにしてもセットアップは変えなきゃいけないんですけど、この2セッションで試したかったことが試し切れていないのは辛いですね。今日のこのデータをもって明日のウォームアップに挑むんですけど、そこでどういう風に決めて行くか、次の予選でのセットアップでのマシンの反応を見て、決勝のマシンのセッティングを決めて行く事になると思います。
――難しい週末になっていますね?
佐藤琢磨:思っていたよりうまく回っていないですね、今週末は。マシンのバランスは良くなって来ているのに、相対的なところで、自分たちが速くなってなくて、周りがタイムをアップさせているということなんです。
――予選でのマシンセッティングが一気に良くできるといいですね?
佐藤琢磨:はい。頑張ります。
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