Photo:Masahiko Amano\Amano e Assiociati |
佐藤琢磨:うーん、嬉しいのと悔しいのと、両方がありますね。初めての表彰台だったブラジルの時とは、やっぱりちょっと違うかな? ブラジルの時は最後尾スタートで、予選も走ってない状況で、クルマがどうなっているのかもよくわかってなかった。そこから追い上げてったレースで表彰台に上った。あの時は嬉しさとか安堵感とかが爆発するみたいな喜びでしたね。それが今日の場合は、すごくソリッドなレースを戦えていました。ただ、全力出し切って、引き離されての2位だったら仕方がないんだけれども、やっぱり、トップ争いを本当にしてて、何人かリーダーが入れ替わる中で常にそこで自分が戦えていたっていうのはすごくポジティブだけど、そこにいたからこそ2位の悔しさみたいなのがドライバーとしてはありますね。
――スタートから振り返って下さい。ターン1に到達する前に、アレックス・タグリアーニが完全に前に出てましたね?
佐藤琢磨:ちょっとスタートが予想外でね、みんなの加速が早かったんですよ。加速区間より随分前から加速が始まってた。自分もいつも通りにスタートは狙ってたんですけどね。タグはすごく良いロケットスタートをして、みんな抜いてっちゃうぐらいの勢いでした。僕はそれによって4番手に落ちたんだけど、次のヘアピンのターン5でライアン・ブリスコーを抜いて3位に上がれた。意地でも3番手には這い上がろうと思ってましたから、前の景色は変わったんだけど、3番手に戻れたのは良かったですね。
――今回はフレッシュレッドを2セット持っているということで、スタートはレッドでしたね?
佐藤琢磨:今日は追い上げて行くレースではなく、シッカリとしたペースで走る必要があると思ったので、レッド~ブラック~レッドというオーソドックスな戦略にしました。逆に、オーソドックスでない、勝負に出る作戦で行く必要がない状況だったと思います。
――1周目に順位が固まって、こう着状態に入りましたね。
佐藤琢磨:みんなフューエル・セービングでした。とても燃費が厳しい状況だったので。イエローが入ればまた状況は変わったんだけど、燃費を考えてみんなのペースが落ち着いてました。その中で離されず、しっかり燃料セーブしながら前を行く2台に追いついて行けていたのは良かったと思います。どこかの時点でイエローフラッグが入れば大分状況は変わったかもしれない。そうなっていたら、もうちょっと攻めて行くこともできました。チャンスがあれば抜くっていう展開になっていたけど、そこまでには至りませんでしたね。後ろも少し離れていたし、チャンスを伺いながらもシッカリとペースを守るスティントになっていました。
――そうこうしているうちに4番手に浮上して来たエリオ・カストロネベスがすぐ後ろまで来て、1回目のピットストップの後で先行をされてしまいました。レッドを履いた彼は、宅間選手だけでなく、フランキッティもパスして2位にまで浮上しました。
佐藤琢磨:そう。自分たちもベストを尽くしたんですけど、やっぱりペンスキーのピットストップが速かったのと、ピットアウトした時にあっちはレッドを履いてたので抜かれちゃいまいたね。それでまた4番手に順位が下がった。ここで僕らはブラックにスイッチしていて、ダリオ・フランキッティも同じ作戦で、彼との熾烈なバトルになりました。
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