2012年7月9日月曜日

2012 INDYCAR レポート:R10 ホンダ・インディ・トロント Race Day ウォームアップ  最速はスコット・ディクソン。佐藤琢磨は19番手

ホンダ勢がウォームアップで1‐2‐3
 気温=23℃と涼しめのコンディションで始まったファイナルプラクティス=ウォームアップセッション、59秒9117のトップタイムをマークしたのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。予選はファスト・ラップをまとめ上げることができずに5位と今ひとつの結果に終わったディクソンだが、マシンの状態は相変わらず良いようだ。
 2番手にはシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)が来た。予選ではセッティング変更が裏目に出てトップ6入りに失敗していたが、レースに向けてのマシンセッティングは良好と見える。
 3番手はマイク・コンウェイ(AJ・フォイト・エンタープライゼス)。ホンダ勢が1-2-3だった。ポールシッターのダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)はレッドタイヤでのロングランを徹底して行っていた。15番手とポジションは決して良くなかったが、ブラックのデータ収集はもはや十分ということなのだろう。
 4番手はトロントで3年連続表彰台のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。彼はセッション開始からすぐに、ターン3でウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に追突! 右フロント・ウィングを壊した。パワーの左リヤバンパーも弾け飛ぶほどの衝突だった。
このアクシデントで両車ともにピットでリペアを行って大幅にタイムロスをしていた。


佐藤琢磨は赤旗によって予定周回数を走れず
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、ブラックで14周の連続走行を行い、レッドへとスイッチ。しかし、赤旗が出されてレッドでの走行は予定していたより少ないラップ数となっていた。セッション内の自己ベストはブラックでの10周目に記録した1分00秒9577だったため、ポジションは19番手だった。
 赤旗の原因は、シモーナ・デ・シルベストロ(ロータス-HVMレーシング)のクラッシュ。ターン1イン側の縁石に乗り上げ過ぎぬよう置かれている白く塗られた古タイヤが他のドライバーによってコースのド真ん中へと放り出され、それに見事に乗り上げてしまった彼女は空中へ飛び上がり、着地と同時にコンクリートウォールにヒットした。実に不運なアクシデントだった。
 赤旗が解除されてからのセッションは、もう残り時間が1分を切っていた。
 このセッションでの活躍が目立ったのはコンウェイだけでなく、チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)も5番手につける好パフォーマンスだった。インディーカー参戦2年目を迎えて安定感を増している彼は、すでに4回のトップ10フィニッシュを記録している。
 ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)も7番時計と良い走りを見せていた。
 逆に大いなる苦戦模様に陥っているのがKVレーシング・テクノロジーと、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だ。KVRTはベストがトニー・カナーンの17番手で、EJ・ビソは18番手、ルーベンス・バリケロは25台出走中の24番手だった。予選24位だったアンドレッティは、ファイナル・プラクティスでも22番手と浮上して来る気配すらない。去年は4位フィニッシュをしているトロント、父マイケルは7回も勝っているというのに‥‥。

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