トロント3位のコンウェイ、燃料タンク容量違反が発覚
トロントで3位フィニッシュしたマイク・コンウェイ(AJ・フォイト・エンタープライゼス)。彼はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)や、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)と同様に、序盤のフルコース・コーションまで燃費良く走っており、その後にピットストップせねばならない状況に陥って大きく順位を下げた一人だった(4位~16位)。
その位置から表彰台まで挽回したコンウェイのドライビングは見事の一言に尽きる。しかし、彼の奮闘に残念ながらケチがつけられた。レース後の車検で14号車の燃料タンクは規定サイズ・オーバーと判明。インディーカーは彼らのエントラント・ポイントを10点剥奪し、15,000ドルの罰金を課すと発表した。
しかし、その処分はまたもお手盛り!?
14号車のタンクは、規定=18.5USガロンよりどれだけ大きかったのか? その数字をインディーカーは明らかにしない。同じ違反をアイオワで取られたシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)のケースでも、どれだけ大きなタンクを使っていたかは発表されなかった。ただ、パジェノーの時は、「レース結果に影響を与えたとは考えられない」とインディーカーはコメント。コンウェイのケースでは、「順位に影響を与えた可能性がある」とした。その差がペナルティに現れたということだ。パジェノーの罰金は5,000ドルで、コンウェイはその3倍。しかも、10点剥奪のオマケつき。しかし、燃料タンクの容量が大きいというのは、かなり重大な違反。即・失格となるべきだと思う。コンウェイは第一スティントを長く走ったことで不利に陥ったのだから、燃料タンクが大きかったのはマイナスに作用したとも考えられるが……。
なんとインディー500で11台が事前に禁止を通告されていた違反を!!
インディー500の予選で、11台ものマシンが、事前に「禁止」と通告されていたブレーキ・キャリパー内のピストンを中へと押し込む違反をやっていた。ブレーキ・ディスクとブレーキ・パッドの間隔を広げると空力的フリクションが減る。しかし、パッドが押し広げられていると、ブレーキはすぐに効かない=かなり危険なコトなのだ。
あまり違反の話ばっかり書いていても……と思ってインディーの時にはこの件を紹介しなかったが、その後も違反がアレコレ頻発しているのと、インディーカーが弱腰で、出場チームが傲慢という目に余る状態が続いているので、インディーで上記のインチキをしていた11台をここで紹介しておこう。
チーム・ペンスキー 2号車、12号車
パンサー・レーシング 4号車
KVレーシング・テクノロジー 5号車、8号車
チップ・ガナッシ・レーシング 9号車
デイル・コイン・レーシング 18号車
アンドレッティ・オートスポート 25号車、26号車、28号車
ファン・フォース・ユナイテッド 64号車
錚々たる面子! ペンスキー、ガナッシ、アンドレッティ、KV、パンサー……シリーズを代表する面々だというのに、情けない。こんなことが続くと、「ヤツらが速いのは、まだ見つかってないインチキをしているからでは?」と疑られる事態を招いてしまう。
インディーでは罰金15,000ドルだけという甘い裁定が出された。大物オーナーたちを相手にインディーカーがビビったというコトなんだろう。
いまこそINDYCARは厳正なる処置と、厳格な車検を
テキサス優勝のジャスティン・ウィルソン車(デイル・コイン・レーシング)は、装着禁止のエアロ・パーツを着けていた。それを着けたまま車検を何度も通過しちゃってたという点で、この件はインディーカーにも落ち度があったワケだが、チームもオフィシャルももうちょっとプロフェッショナルな仕事をして欲しい。そして燃料タンクの件だが、もうシーズンも半分を過ぎていることだし、『ウチのはサイズが間違っていた』なんて言い訳、今更通用はしないと思う。
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