Photo:INDYCAR\LAT USA |
バーフィールドは、テキサスでのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の走りにビシッとブロッキングのペナルティを下した。あれは実に正しく、毅然としたものだった。
リスタートは1列か、2列か? これは難しい問題だ。ルールをもっと詳細に定める必要があるように見える。彼に与えられた今後の課題だろう。
今回、バーフィールドは大きなミス・ジャッジを冒した。それも、チャンピオン争いをしているスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)に対して。
なんと、1周前のビデオを誤って確認していた!?
103周目のリスタートでディクソンがフライングをした、というのが彼らの判断だった。ペナルティ通達が少々遅れたのは、バーフィールドらレース・コントロールがタイミング&スコアリングシステムの一部である時計と、ビデオ映像を併用して確認をしていたから。ところが、彼ら(バーフィールドのブレインとして働いているアリー・ルイェンダイクやジョニー・アンサーらのはず)がジックリとチェックしてたのは102周目の映像だった。バーフィールドは進行し続けるレースに注意を払い、フライングの判断は彼のグループに委ねた。
なんでこんなミスが起きたのか? 「本当のスタート時刻と、計時用時計のスタート時刻が36秒ほどズレていたため」というのがバーフィールドの説明。レースにグリーンフラッグが振り下ろされ、トップのマシンがコントロールラインを横切るタイミングで動き出すはずの時計が、36秒後に動き出したという。このズレが、見事に2回のリスタートの間隔にほぼ合ってしまったところがディクソンにとって実に不幸だった。
102周でのリスートを見ると、そこでディクソンは確かにフライングをしていた。でも、イエロースタートだった。スタートは切られなかったということ。リスタート実現せず=レースは再開されてないのだからフライングじゃないのでは? ターン1行く前にディクソンは抜いた相手にポジション譲ってたし=イエロー中の追い越しにも当たらない。こうした指摘に対してバーフィールドは、「そうとは限らない」と言った。イエロースタートの原因になる動きをした責任を取らされる場合もあるという。もしそうだとしたら、102周目ディクソンの動きがそれに当たると強弁して、ペナルティの訂正などしなければ良かった。でもそうしなかった。彼のここでの解答は誤り。他の点では全部正直に自分の非を認めてたけれど。
ディクソンは意地を見せたが、後味に悪さは残る
103周目にディクソンはフライングをしたのか? その疑いがあったからテープを見た。バーフィールドたちが間違いに気づいたのはレース後だったという。そこで彼らは103周目のリスタートをチェックし直し、ディクソンがフライングをしていなかったことを確認したということだ。
リードラップ最下位の17位まで落ちたディクソン。11位まで挽回してのゴールは見事だった。しかし、21位スタートから3位までグイグイと順位を上げていったレース前半の走りを、ペナルティ後に再び見ることはなかった。ハンドリングが悪くなっていたようだ。それでも、最後にポイントトップのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)をパスして意地を見せた。
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