IMSより長い歴史を持つミルウォーキー。バンクが小さいショートオーバルだ。 Photo:INDYCAR |
インディー500に次いで欠かせないイベントじゃないだろうか、伝説のオーバル=ザ・ミルウォーキー・マイルでのレースは。ウィスコンシン州ミルウォーキー郊外にあるインディアナポリス・モーター・スピードウェイより長い歴史を持つコースは、ダートトラック転じてペイブド(舗装)オーバルとなったショートトラック=全長1マイル。バンクは6度しかない、ほとんどフラットに見えるオーバルだ。
「ありがとう、マイケル・アンドレッティ!」と、ここで言っておきたい。ミルウォーキーのレースは今年は開催されないこととなってしまっていたが、それを復活させてくれたのがマイケルのレースプロモーション会社だからだ。自身が5勝を挙げているレースの難しさとおもしろさ、歴史的意義、シリーズにとっての重要性……など全部を理解している彼だからできたことだろう。マイケルは、去年初開催で大盛況だったのに今年のカレンダーから落ちる危機に瀕していたボルティモア戦も救ってくれている。感謝したい。
ミルウォーキーは一度カレンダーから外れたため、テキサスとアイオワの間の週に押し込まれた。おかげでインディーカー・シリーズは、インディー500の決勝から5週連続でのレース開催となってしまった。インディーの予選、プラクティスまで含めると7週末連続で休みナーシ! これはクルーたちにとって非常に過酷だ。メディアにとっても酷だが、クルーたちは、この間に行われた2回のプライベートテストにも参加している者がいる。お疲れさま、である。
ショートオーバルでのDW12の走りに注目
DW12でのショートオーバル戦、いったいどうなるだろうか? インディー、テキサスと好レースが続いているので、1マイルオーバルでもエキサイティングなバトルとなることが期待される。いや、ショートトラックならではのスリリングな接近戦が、より一層激しいものとなることが望まれる。
去年はダリオ・フランキッティが優勝、グレアム・レイホールが2位、オリオール・セルビアが3位だった。レース中の路面の変化にベテラン勢ですら手を焼く、大変おもしろいバトルを我々は堪能した。今年も似た内容のレースとなるとの予想がつく。テクニカルで、ドライバーのスキルがものを言うバトルになるはずだ。
佐藤琢磨にとっては伝説のオーバルでの初レースだったが、予選5位、決勝8位というグッドファイト&グッドリザルトだった。今年はさらにレベルアップした戦いぶりを見せてくれるに違いない。
レースは土曜日の昼過ぎスタート。日曜日は父の日で、家族がみんなで過ごせるように……というシリーズとプロモーターの配慮からだ。ハードスケジュールをこなして来ているクルーたちのためにも、それは嬉しいことのはずだ。
金曜の予選の前にはプラクティスが2回行われる。しかし、土曜にウォームアップセッションはない。予選順位も重要なレースでありながら、決勝に向けたセッティングを行う時間もかなり制約を受けるスケジュールということ。レース距離は225ラップだ。
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