予選レース1に出場した佐藤琢磨、8番手スタートで
8番手フィニッシュ=予選24位と苦戦中
強いチームというのは、レースウイークエンド中に躓きがあっても自分たちをトップレベルの戦いへと引っ張り上げる。ここ2レースで望む結果を残せていない佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングだが、実は彼ら、テキサスでもミルウォーキーでも大きな躓きを乗り越えて見せていた。
今週も躓きはイニシャルセッティングの悪さにあった。アイオワではプラクティス2でのマシンのセッティング・ミスという痛手もあった。問題はここからだ。2回のプラクティスと予選レース30周で得られたデータで、スターティンググリッドに着けるマシンをどう仕上げるか。そして、250ラップのレースをどう戦い抜くか。連続リタイアの悪い流れは絶対に断ち切らねならない。課題は多い。それらを越えてアイオワで好成績を残せたら、琢磨&RLLは大きなステップを一段上がることができる。
Jack AMANO(以下——)最後尾スタートでの予選レース、何も起こらないで終わったような感じに見えましたが?
佐藤琢磨:うーん、レースをしたって感じではないですよね。クルマのセッティングを変えてって、その結果を見るプラクティスみたいな感じでした。だから、スタートも攻めて行くのも意味が無かった。変にアウトサイドに行ってアクシデントに巻き込まれるのも嫌だったし、慎重に行きました。それで、少しずつクルマを感じながら、ペース・アップをして行ったつもりなんですけど、最初はやっぱり、なかなかペースが上がって行かなかったですね。
——エド・カーペンターの背後に付けて……というレースでしたが、得られたものは?
佐藤琢磨:自分たちの中でクルマのバランスの変化が小さくなって、安定して走れるようになって来たっていう程度ですね。それ以上でもないし……。まぁ、エドの真後ろについて、当然ダウンフォースが抜ける中で、やっぱりクルマが決まってないと、そこから近づくことができないのでね。ちょっと離される一方のレースになりました。レースというか、プラクティスというかに、ね。でも、あそこで走れたことはひとつ大きなデータだったので、とにかく、今日の走行を基に明日のレースに臨みたい。まぁ、明日は気温も路面温度もまったく今日と異なるものになるのでね、その辺りがどう影響が出るのか、ちょっと……。まぁ、僕らにとって都合が良い方に出ると願いたいですね。
——レース中にはコクピット内でのマシン調整なども頻繁に行っていたのでしょうか? 今のマシンに不足しているもの、欲しい変化など、そうすることによって見出されたことなど、ないのでしょうか?
佐藤琢磨:うーん、でもねぇ、ちょっとは動かしたんだけど、ほとんど動かせない状態だったんですよ。あちらを立たせればこちらが立たない、という状態になって来るので。非常に難しかった。そういう中でひとつでも方向性が見えたところはポジティブな材料ですね。
——タイヤの持ちと、燃料の持ちとの関係性は、今回のレースではいかがですか?
佐藤琢磨:燃費に関してはちょっとまだわからないけど、タイヤの持ちに関しては、スティント後半でのグリップの落ちは大きくなりますね。レースではマシン自体が持つ純粋なスピードと、タイヤ性能の落ち具合をいかに抑えるかが大事になって来ます。
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