佐藤琢磨、今季最大の苦境から、今季初の予選第2セグメント進出を達成!
ウエットのプラクティス1ではトップタイムを出した佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング=RLL)だったが、ドライになってからは、プラクティス2が22番手=後ろから数えて4番目で、予選日の朝のプラクティス3では23番手だった。走行初日のデータを見直すことで、予選日にはマシンが大きく向上していることが期待されたのだが、現実はその逆に近かった。
これはかなり厳しい予選になる。琢磨自身もそう考えていた。トップとの差は、プラクティス2に比べれば縮まってはいたものの、まだ2.3秒も離されていた。
走行を重ねる度にマシンを良くする。琢磨は多くのレースでそれを実現して来ており、RLLで走るようになってその傾向はさらに進んでいる。今回も彼らの踏ん張りは見事なものがあった。プラクティス3までのパフォーマンスから大きく飛躍し、予選で第2セグメントへの進出を達成してみせたのだ。第2セグメントでは上位争いへと絡んで行くことはできず、最下位の12位となったが、第2セグメントへと進むことすら容易ではないのが現在のインディーカー・シリーズだ。
デトロイトでの走行経験豊富なダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)をもってしても、琢磨と同じグループで8位にしかなれず、Q2進出はならなかった。
Jack AMANO(以下——)やりましたね。あれだけ苦しんでたプラクティスだったのに。
佐藤琢磨:やった、やった!!
——予選前のあの苦戦からしたら、第1セグメント通過は凄いですよ。
佐藤琢磨:そうですね。P3まで結構、苦しんだんですけど、そこからのセットアップ変更がうまく進みました。新しいオルタネートタイヤのグリップを頼りに思い切り攻めて走りました。なんとかQ1をギリギリでですけど突破できました。
——それも最終ラップで6位に食い込みましたよね? かなりドキドキだったのでは?
佐藤琢磨:はい。そうですね。無線でも、あとコンマ1は必要だって言われてました。で、コントロールラインを抜けて、すぐにボビーが無線で「やった!」と言ってくれました。その瞬間は良かったですね。
——そのラップが自分としても一番まとめ上げることのできたラップだったんですよね?
佐藤琢磨:そうですね。タイヤのパフォーマンスは安定していました。クルマは相変わらず暴れてたんですけど、なんとかまとまってきたって感じでした。
——第2セグメントへは、どういう風にアプローチし、戦ったんでしょう?
佐藤琢磨:自分たちなりにベストは更新しましたけど、まだまだ前が遠いですね。昨日、今日のデータを、予選のものも含めて全部見て、もう少しクルマを良くして行かないと厳しいですね。
——第2セグメントまで戦えたことは、プラスですよね?
佐藤琢磨:そうですよね。でも、今日は本当にギリギリって感じで上がってってましたよね。今シーズンのこれまでの予選で第2セグメントに行けなかったのって、色々不運とかトラブルがあって……てことだった。今日は戦って、戦ってギリギリだったので、ここから更に上がって行くのは大変ですけども、もうちょっと色々と試行錯誤して、明日のファイナルプラクティスで試したいです。
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