木曜朝、90分間特別にレッグとブルデイの
ドラゴンレーシング二人のためのプラクティスが
今年のルーキーたちは、随分と厚遇されている。ルーキー・オリエンテーション・プログラムは(ROP)先週で終わっているはずなのに、少なくともフェイズ2までは先週中に終わらせないとならないルールだったはずなのに、オープニングデイから6日目にもなる今日になって、朝8時から9時半までの90分間がキャサリン・レッグのROP用走行、そして、セバスチャン・ブルデイのリフレッシャー・プログラムのために与えられた。
インディー500用プラクティスは、伝統的には午前11時から夕方6時だったが、近年1時間短縮され、正午から夕方6時になっていた。それ以外に走行時間が設けられるなど、少なくとも過去22年間は聞いたことがなかった。
驚いたことに、ドラゴン勢への厚遇は、それだけでは終わらなかった。「レギュラー陣の走行開始を予定より1時間遅らせらる」とインディーカーが決定したのだ。
決まっている時間以外での走行、決まっているはずの走行時間の短縮……と、半日にふたつも伝統に従わない新しいことが起こった。かくして今日の走行は、午後1時から6時となった。
朝のROP開始でレッグのシェイクダウンを行ったブルデイは、午前9時半まででリフレッシャーのフェーズ1を完了した。
インディーカーが日中の走行時間をレッグに与えたのは、今日の午前中の気温が低く、ルーキーが安全に走行を重ねるのに適さないコンディションだったからだろう。そちらの90分間はブルデイの走行がメインとなり、05年以来のインディー500参戦となる彼は、リフレッシャー・プログラムのフェイズ1を完了させた。
正午からの1時間でレッグはROPのフェイズ1を終えた。しかし、それだけではまだ十分ではない。少なくともフェイズ2を終えなければ、他のエントラントたちと一緒に走ることができないルールだからだ。
通常走行終了後にもドラゴン・レーシングの占有時間が
まだ、レッグにはフェイズ3突破という関門が残されているが……
そこで、更なる特別待遇が行われることになった。夕方6時に通常の走行時間が終了した後、レッグのためのROP第3弾というか、ドラゴンの占有走行が許されたのだ。
今年はジャン・アレジ(ロータス・ファン・フォース・ユナイテッド)のケースでも、特別にスケジュール変更してROPが行われた。彼の走行2日目は、実は他のルーキーも走ってよいはずだったが、インディーカーがそれを参加チームに知らせなかったため、誰もコースに現れなかった。おかげでアレジはコースを占有でき、タービュランスの心配をせず、余裕を持ってROPをこなすことができていた。
このようなルーキー厚遇は、「決勝への出場台数が33台に満たないのは沽券に関わる」と考えているのであろうインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)の指示によるものではないだろうか。
そして夕方の6時過ぎ、ハッピーアワーよりコンディションの良い“ハッピーアーアワー”に走ることを許されたレッグは、ROPのフェイズ2をインディーカー、そしてIMSの期待に応えて終了した。これで彼女は、明日からの練習走行で他のエントラントたちと同時に走ることができるようになった。しかし、「レッグのROPフェイズ3通過は予選用ブーストで」なんて、更なる特別待遇はない……と思う。
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