2012年5月19日土曜日

2012 IZOD INDYCAR シリーズレポート:5月18日 第96回インディアナポリス500 Day7 プラクティス7回目 予選用ハイブーストでシボレーが脅威のスピードアップ。マルコ・アンドレッティが227.540mphを記録。ホンダは追いつけるか?

今年の新ルールが思わぬ効果を発揮した。

決勝用のブースト圧=130kPa(キロパスカル)から、予選用の140kPaへとブーストが変わった途端、シボレー勢だけが大幅スピードアップ。マルコ・アンドレッティは227.540mphを記録した。昨日までのベストもアンドレッティだったが、それはドラフティングを使っての223.676mphだった。単独走行だったらスピードはそれより下がるはずなのに、逆に約4mphのスピードアップをしてみせた。

シボレーとホンダのエンジンは、決勝用ブーストではほぼ互角の性能を発揮しているものと映っており、完全単独走行でのスピードが218マイルに届けば速い部類、つまりはセッティングをうまく仕上げられているチームと考えられていた。

ところが、今日初めて予選用ブーストでの走行が行われると、ホンダ勢のスピードアップは、シボレー勢のそれに比べて格段に小さかった。今日の走行時間終了間近になってチップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソンが226.224mphをマークしたが、それはドラフティングを利用してのものだった。彼らがドラフティングを望んでいたわけではない。それがあっては、自分たちのマシンの仕上がり具合を正確に掴むことができないからだ。しかし、他チームの走行をストップさせるわけには行かない。どうしても同時にコース上を走るマシンが存在する状況から抜け出せなかったのだ。

1mphアップさせるには1馬力が必要というセオリーが正しいなら、今日の予選ブーストでのシボレーエンジンとホンダエンジンには、40馬力とか50馬力といった驚くべき差が存在する。

ロータスはパワー不足が深刻で、インディーカーに決勝用ブーストさえも上げてもらう特別ルールを施行してもらったが、予選では最後列グリッドしか現状では期待できない。

3メーカー激突の予選は、シボレーの圧勝に終わる可能性すら出て来た。ホンダ勢は明日、どこまでの巻き返しを果たすのだろうか?

0 件のコメント:

コメントを投稿