一夜にして変わった?シボレー優位
予選でポールポジションからの6ポジション=2列目までを独占し、ファスト9=フロントローからグリッド3列目まで=に8台を送り込んだシボレー。予選での彼らのツインターボV6は、シングルターボのホンダV6にパワーで大きく差をつけていた。
木曜日までのプラクティスでは、シボレーとホンダはほぼ互角に見えていたが、金曜日に予選用ブーストで走り出すや差が明らかに。そして不思議なことに、予選後のプラクティスでは差が元に戻らず、決勝モードでもシボレー優位へと変わっていた。今年はシボレーの圧勝か? そう考えてもおかしくない状況だった。
ガレージでは、「シボレーは手の内を明かさない戦い方をしていたんだろう」との分析が聞かれていた。そんな戦い方が果たして可能なのか? フルパワーを出さずにマシンセッティングを進めるなんてことが……。ロード&ストリートコースでの開幕4戦でパワーアドバンテージを確信し、それをインディーではギリギリまで隠しておく作戦に出たということなのか?
ホンダの新エンジンが好感触であることは事実
今日はレース前に行われる最後のプラクティス。そして、レース用エンジンを搭載しての走行だ。ここで戦況はさらに明らかになるはず。そう考えつつ迎えたセッション……果たしてその結果は?? 意外やシボレーの優位が消えたかのようだった。ホンダ勢が1、2、4位をゲット。もちろん、まだトップ9で見ればシボレー5台vsホンダ4台とシェビーの優勢が保たれているが、状況がまた変わったことは確か。ホンダ勢の不利が小さくなった。 トップはダリオ・フランキッティの222.360mph(=約357.777㎞/h)で、2番手はスコット・ディクソンの222.274mph(=約357.639㎞/h)とチップ・ガナッシ・レーシングのターゲットコンビが1、2位で、3番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)の221.702mph(=約356.718㎞/h)だったが、4番手には佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が221.078mph(=約355.715㎞/h)でつけた。そして、トップ5入りした最後の一人は、ポールシッターのライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)だった。彼のベストスピードは221.025mph(=約355.629㎞/h)。これよりやや低いスピードがレースペースに成るということだろう。 シボレーの優位はどこに消えたのか? 彼らはまた能力を隠す作戦を使っていた? そんなはずはない。パワーアドバンテージを武器として、彼らはウィング・セッティングを立て気味にしていたのかもしれない。その可能性はある。となると、決勝では彼らの方がトラフィック内でのバトルでは有利なのか?
フランキッティは、「今日のマシンはとても良かった。良いセットアップを僕らは手にしたということだろう」と語り、「それにしても、このエンジンが予選で使えていたら良かったのに」と続けた。ホンダのレース用の新エンジンは性能が上がっているらしい。
それでもまだシボレー有利の予想は覆せない。しかし、パワーアドバンテージだけで勝てるほどインディー500は単純じゃない。それもまた事実だ。
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