今日で決勝用セッティングが行えるのは、ほぼ最後だ。明日には今年からの新ルールによってエンジンのターボ・ブーストが高くされ、予選モードのエンジンでの走行が行われる。パワフルなエンジンでのプラクティスは、明日1日だけしか許されず、土曜日はもうポールデイ。そして、翌日曜日はバンプデイだ。近頃のインディー500は1週末で予選は終了するからだ。
琢磨はここまでのマシンの仕上がりに非常に満足している。確かな手応えを感じつつ予選に向けても着々とプログラムをこなしている様子だ。
Jack AMANO(以下——)走行6日目はどんなプログラムだったのでしょう?
佐藤琢磨:この5日間で新しいクルマのデータは本当にたくさんのものが取れました。今日は勿論、昨日からの続きをやっていたんですけど、これまでのデータからある程度セットアップの方向性っていうのが見えて来ていて、それを煮詰める感じです。
メカニカルグリップを上げつつ、マシンの姿勢をなるべく安定させて、安定したバランスを得られるようなクルマ作りをしていて、そこから今日はニュータイヤを使ってトリミングをして行きました。
——成果、満足度はどうですか?
佐藤琢磨:あぁ、それは良かったです。うん。凄く良かったと思います。だから、まだ他のドライバーやチームがかなりレースセッティングのプログラムをやっているようなんですけど、僕も気分的にはもうちょっとトラフィックの中で走りたいんだけれども、凄く良いデータを採れて来ていて、クルマをまとめ上げることもできています。そして、スピードも出てます。今日はそういう意味でも良い1日だったと思います。明日はファストフライデー。完全に予選のセッティングだけをやることになるんだと見ています。ここまでは順調だと思います。
——予選前にやっておこうと考えたことはほぼ全部できたということでしょうか?
佐藤琢磨:全部じゃないですけど、大分良い感じで進んで来てます。
——仕上がり具合、満足度に点数をつけると?
佐藤琢磨:結構高い点をつけられると思います。今も言った通り、もうちょっとトラフィックでのクルマがどんなものなのかを知りたい。自分としてももう少し練習をしたいという感覚はあります。でも、そこに行くまでに良いクルマをまず作って、予選をキッチリとは走って、金曜日のカーブデイにみんなと一緒に走る。そこにはトラフィックの中で走れるというクルマを持って臨みたいですよね。
——トラフィックでのテストをしたいという場合、何台以上が一緒に走ってる状況を望んでいるのでしょうか?
佐藤琢磨:最低3台ぐらいは欲しいかな?
——昨日、今日とトラフィックができる時間帯が少なくなっていた印象ですが、どうでしたか?
佐藤琢磨:走行の最後の1時間はそういう時間帯に今日もなっていたと思いますよ。ただ、僕らはその時間にやらなきゃいけないことがいくつかあったので、トラフィックを走るためのクルマになっていなかったんです。
——明日は予選用のセッティングですね? 高いブーストで、パワーアップしたエンジンでの走行です。楽しみですね。
佐藤琢磨:はい、楽しみです。どれぐらい速度が上がるのか? ここまでの僕らは軽いダウンフォースでも凄いイイ感じで来ているので、明日はニュータイヤをかなりのセット数を使って、トリミングした状態でベストグリップが出るようにして行きたい。その作業が続きます。
——このマシンでの未知の速度域に入って行きますが?
佐藤琢磨:ねぇ、そうですよね。単独走行でもスピードが上がって来ていました。この後、30馬力とか、40馬力とか上がると思うんです。それプラス、さらにトリミング。楽しみです。
——明日からの週末は、お客さんもかなり集まりそうです。
佐藤琢磨:はい。天気もずっと良好ですからね。コンディションも凄く安定しているので、走ることに対しても、とても良いと思います。
——では、明日も期待しています。
佐藤琢磨:ありがとうございます。
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