2012年4月5日木曜日

2012 INDYCAR インサイド情報&ニュース:苦境に立つロータス。現状の体制のままインディー500でアレジを迎え、立て直しを図れるか??

バーバーで初のトップ10をゲットしたロータスだが……
 アラバマ州のバーバー・モータースポーツ・パークで開催されたシリーズ第2戦、ロータスはアレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート)とオリオール・セルビア(ロータス・DRR)、2台のエンジン交換を決勝レース前に行った。正確に言えば、タグリアーニは予選後、セルビアはプラクティス2の後に。そして、今年からのルールにより、スケジュール外のエンジン交換(レース中のトラブルによるケースは除外)で、ペナルティとして彼らのスターティンググリッドは10個降格された。それでも、レースではセバスチャン・ブルデイ(ロータス・ドラゴン・レーシング)が大奮闘して、初のトップ10フィニッシュを飾っていた。
 そのロータスだけれど、レギュラーエントリーは5台しかない。シボレーが11台、ホンダが10台だから、ライバル2社の半分、もしくは半分以下ということ。しかし、彼らのエンジン供給はもうすでにギリギリアウトって事態になってる(*インディー500からホンダは11台に増える=レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのルカ・フィリッピがプラスされる。インディー500はスポット参戦組もいるのでホンダユーザーは14台になる予定。シボレーも同じく14台に。ロータスも1台だけだけれど増やす計画のはず)。


悲しいかなインディ合同テストをキャンセルの憂き目に
 そこへインディーカーが追い討ちをかけた。「4月4日にインディアナポリス・モータースピードウェイで合同テスト開催!」なんて突然の発表がなされた。チームに通達が行ったの、バーバーでのレースウィークエンドの金曜だって話だから。エンジンサプライヤーやチームの事情とか、まるでお構いなし。
 因みに、この合同テストで使用が許されるエンジンは、各チームに供給され、開幕戦から使われて来てるものを引き続き……だって。ストリート、ロードを1戦ずつ戦ったエンジンが、超高速オーバルへと投入されるという意味。各マニュファクチャラーともインディー500には第2世代スペックを投入してくる計画だと思うんだけど……。
 で、ロータスの話に戻るが、バーバーでの決勝に彼らはエンジンを間に合わせることができた。しかし、インディーでのテストでトラブルが出ちゃうとロングビーチ用のエンジンが足りなくなっちゃいかねないってんで、合同テスト不参加を決意、発表することに。ユーザーチームにとっちゃショッキングなことだ。超重要なレースの準備で遅れを取るってことだから。
 こんなダメ体制でジャン・アレジ、インディー500に初挑戦する意義、あんだろか? インディーカーのランディ・バーナード社長はアレジの参戦に大盛り上がりみたいだけど。彼って、レースの本質以外でのプロモーションに御執心が過ぎると思う。去年のインディー500決勝日にはインフィールドでクルマによる大ジャンプ=世界記録に挑戦! とかやってたし、別カテゴリーからの参戦でイキナリ優勝したら500万ドル出しますよ@ラス・ベガスなんてのもあった。で、その企画がアウトになったら、ダン・ウェルドン(故人)を最後尾スタートさせ、そこから勝ったら500万ドルをファンと山分け……とか。せっかく某ドライバーがNASCARへ移ってって、「今度のレースで勝つのは誰か?」とか、「競争の熾烈さ」って本来注目の集まるべきところに、今年のインディーカーって注目が集まるようになってるのに。

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