2012年4月2日月曜日

2012 INDYCAR レポート:R2 ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・アラバマ Race Day 「予選9位からウィル・パワーが今季初優勝。ディクソンはピットミスが響いて2位。佐藤琢磨はエンジントラブルでリタイヤ」

ホンダ・インディー・グランプリ・オブ・アラバマ
アラバマ州バーミングハム

4月1日 Race Day
天候:快晴
気温:28~29℃

ピット戦略的中のパワー、ディクソンを逆転してシボレー開幕2連勝

 バーバー・モータースポーツ・パークはオーバーテイクが難しいコースだ。しかし、勝ったのは予選9位スタートのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。
 ポイントのひとつはピットタイミングにあった。1回目のストップは21周を終えたところ。プライマリータイヤでスタートしていたので、その周回数を短くするつもりもなかったようだが、遅いマシンにスタックしてタイムロスをしない点を最も重要視した作戦だった。ピット作業を終えたパワーは、コースの空いたところでレースへと復帰できた。
 1回目のピットストップを早めに行ったパワーは、2回目のピットもおのずと早めになったが、全員が2回のピットを終えた段階で2位につけていた。チームの作戦が見事で、パワーが持てる力を100パーセント発揮したからこそ成し得た7つのポジションアップだった。
 第2スティントからトップを走ったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は速く、彼はパワーとの差を一定に保つこともできていた。しかし、最後のピットストップで右リヤタイヤの交換に時間がかかり、順位を逆転された。
 75周をかけて、パワーはトップに立った。
 そして、残り16周で切られたリスタートでディクソンを封じ込めると、そこからはリードを広げ、3秒以上の差をつけて今季初優勝のゴールへと飛び込んだ。

 「最高のレースになった。ピットのティム・シンドリックが常にベストのポジションを走らせてくれた。自分たちのスピードを活かして戦えた。最後のリスタートはスリリングだった。ディクソンが速いのはわかっていた。彼は2ラップほど思い切り攻めて来たが、何とかトップを守りきれた。シボレーエンジンでの優勝は本当に嬉しい。今日の勝利で忘れてならないのはピットクルーの仕事ぶりだ。それなしに勝つことはできなかった」とパワーは喜びを語った。パワーはここバーバー・モータースポーツ・パークで2年連続のウィナーとなった。
 パワーは今季初勝利を2レース目で挙げ、チーム・ペンスキーとシボレーは開幕から2連勝を記録した。


ホンダは2戦連続2位。琢磨は開幕戦に引き続きトラブル発生

 ディクソンは開幕戦に続き、トップを走りながら終盤にパスされて2位フィニッシュと、悔しいレースが続いている。
 ホンダは開幕から2戦連続の2位。
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、エンジン・トラブルでリタイア。2戦続けてマシンにトラブルが出てしまった。レッドでのマシンは非常に良く、多くのオーバーテイクを実現した。そのあたりは琢磨らしいレースだったが、「ブラックでのマシンバランスは悪かった。レッドとブラックで差が大きかった」と、まだまだマシン・セッティングには改良の余地があることを琢磨は話していた。
 3位はカストロネベスで、4位はカストロネベスを攻め落とせなかったグレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)。ルーキーのシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)が自己ベストとなる5位フィニッシュを果たし、6位は予選2位だったジェイムス・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)のものとなった。7位は予選4位だったマイク・コンウェイ(AJ・フォイト・レーシング)。
 そして、ルーベンス・バリケロ(KVレーシング・テクノロジー)が2戦目にして8位という結果を残し、セバスチャン・ブルデイ(ロータス・ドラゴン・レーシング)はロータス・エンジンにとっての初トップ10フィニッシュとなる9位。ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)は、ハード・ファイトを戦い抜いて10位を得た。

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