2012年3月24日土曜日

INDYCARシリーズ解説(ルール、システムなど):インディーカーの予選方式を再確認

インディーカーの予選方式は少々複雑なんで、三段階で争われる予選について、新シーズンが始まることだし、もう一度おさらいしておきましょう。

 最初の段階は、セグメント1とアメリカでは呼ばれてます。日本語にする場合は、F1と同じにして「Q1」がいいか、と。出場台数を半分ずつに分け、各グループが15分ずつ走行。グループ分けは金曜のラップタイムを基準にしてます。前はクジ引きだったけど。
 プラクティス2回(大抵の場合)の奇数順位と偶数順位でグループ分けはされて、どちらが先に走るかはトップのタイムを出した人に選択権が与えらます。去年までの場合、奇数順位組が常に後に走ってましたね。
 今年の開幕戦の場合、金曜のトップはウィル・パワーだったので、彼が「後に走る」と選択権を行使。彼のチームメイトのライアン・ブリスコーとエリオ・カストロネベスは偶数順位だったので、最初の組で走る。その情報をパワーはまんまと得てセグメント1を戦えるっていうことですね。

 セグメント1での、それぞれのグループでのトップ6がセグメント2=Q2へと進めます。この15分間は、例えフルコースコーションが出されても延長されないので、路面状況が良くなるだろう……と待ち過ぎて予選を棒に振る心配しておく必要アリですね。第二セグメントに行けなった人たちのグリッドは、13番グリッド以下。先に走った方が路面コンディション的にも不利なので、彼らが13番手からの奇数グリッドを与えられます。

 セグメント2出場は、6+6なので合計12台。予選時間は10分で、ここでのトップ6台がセグメント3=Q3を戦うことになります。セグメント2でもフルコースコーション発生による走行時間延長はナシです。

 ポールポジションからの6グリッドを決定するセグメント3およびそこに出場する6人のドライバーたちをファイアストン・ファスト6と呼びます。
 ファイナルステージであるQ3の走行時間は、Q2と同じく10分間。ただし、フルコースコーションが出た場合、ミニマム5分間のグリーンフラッグタイムが保障されます。

 なお、トップ6グリッドはQ3で記録されたラップタイムのみによって決定されます。ここはお忘れないように。Q2でのラップタイムの方が速いというドライバーも往々にして生じるんですが、そちらのタイムはグリッド決定時には採用されないんです。

 タイヤはプライマリー(ブラック=サイドウォールが黒)とオルタネート(レッド=サイドウォールが赤)のいずれを使うこともオーケー。ただし、ひとつのセグメント中に両方をトライすることは禁止されてます。

 今回のピットポジションは昨年度のポイントランキング順で決められましたけど、次のバーバーではセント・ピータースバーグでの予選上位からピットを順番に選んで行きます。予選順位は、次の決勝を戦う際に大きな意味を持ってくる場合があるってコトです。ロングビーチのピットはバーバーでの予選順位によって、サンパウロのピットはロングビーチの予選順位で決まりますが、インディー500は今年初のオーバルなので、このルールは適用されません。
 しかし、インディーでの予選順位は次のオーバル=テキサスでのグリッド決定に関わって来て、テキサスの予選順位は次のオーバル戦、ミルウォーキーでのピットポジションを決定するものとなります。

0 件のコメント:

コメントを投稿