チーム・ペンスキーのウィル・パワーとライアン・ブリスコーは、予選の第1ステージ=Q1でのマシンのセットアップがピッタリ決まっていた。Q1のグループ1ではエリオ・カストロネベスがトップタイムをマークし、ライアン・ブリスコーは3番手につけた。グループ2で走ったウィル・パワーも2番手で悠々とQ2進出を果たした。
Q2ではジェイムス・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポーツ)がトップタイムをマーク。ペンスキー勢はパワーが2番手、ブリスコーが3番手、カストロネベスが6番手だった。3人全員がファイナルへと駒を進めたのは、彼らの予選用セッティングのレベルが高く、ドライバーたちがキッチリ仕事をしたことの証明だ。
ファイアストン・ファスト6と呼ばれるポールポジション争いが始まる時点で、チーム・ペンスキーは優位にあった。インディーカーの予選は3ステージで構成されているが、ソフトコンパウンドのオルタネートタイヤ=通称レッドタイヤが予選日に供給されるのは2セットだけ。ポールポジションを争うファイルステージではユーズドのレッドタイヤを使うケースが大半となり、そこでは少しでも周回数の少ないタイヤを持っていることが有利に働く。2012年開幕戦の予選の場合、ファイナルを迎えた各陣営が持っていたタイヤを比べると、パワーとブリスコーの4周のみというのが最も少ない走行距離で、コンディションは良いと見られていた。カストロネベスもそれより1周多い5周を走ったタイヤでファイナルへと臨んだ。
ライバル勢のタイヤは、ハンター-レイの5周が最も走行距離の少ないもので、ヒンチクリフは6周を走ったもの、シモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)はブラックタイヤでファイナルを走った。
パワーはQ1で使ったレッドタイヤを履いて、ブリスコーはQ2も4周しか走らなかったので、そのQ2でのレッドでそのままファイナルステージを戦った。そして彼らはフロントロー・スウィープを達成した。カストロネベスはQ2でコンクリートウォールにヒットし、急遽リペアしたマシンでファイナルを走り、予選5位を手に入れた。
予選でのアドバンテージは、果たして決勝での走りにも反映されるのか? チップ・ガナッシ・レーシングは不利を覆すことができるのか? 決勝レースが楽しみだ。
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