3月8日
フロリダ州セブリング
セブリング・インターナショナル・レースウェイショートコース
コースタイプ:クローズドサーキット
全長1.67マイル(=約2.687㎞)
天候:晴れときどき曇り
気温:23~27℃
ディクソン、圧倒的なタイムをマーク。フランキッティも続く
合同テストで今日から第2グループが走り始めた。気温は朝から高くなっていたが、風も強く、コンディションは決して良いとは言えなかった。しかし、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が午前中にいきなり52秒を切るラップタイムをマークした。一昨日まで走っていた第1グループでのトップ、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)のベスト=52秒1413を0.3481秒も上回る51秒7932を出したのだ。
それでもディクソンは、「このコースにセッティングを合わせ、タイムを出そうとはしていない」と余裕の表情だった。昨日のメディアデイ、コースではインディライツのマシンが走り込みを行っていた。今日の路面のコンディションが、第1グループの走っていた時よりも良くなっていたことは十分に考えられるが、このタイムはライバル勢を驚かせるに十分なインパクトを持っていた。
午後にはダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)がトップタイムをマーク。今日のトップ2はディクソン、フランキッティの順となった。チップ・ガナッシ・レーシングの1-2だ。ある意味、予想されていた事態となったとも言える。
注目のバリケロが3番手タイムをマーク
3番手にはルーキーのルーベンス・バリケロ(KVレーシング・テクノロジー)が来た。インディーカーでは彼をルーキーとして扱わないこととしたが……。
今日はアンドレッティ・オートスポートのジェイムス・ヒンチクリフ車でアナ・ベアトリスが走行していた。まだ正式な契約は結ばれていないが、ブラジル戦やインディー500への出場を睨んで、双方の陣営として実力チェックを行ったのだ。
ドラゴン・レーシングは女性ルーキーのキャサリン・レッグを走らせた。セバスチャン・ブルデイはサーキットにこそ来ているが、明日走れるかも完全には決定していない。レッグが走行を今日で終える決断がなされれば、ブルデイが走ることが可能になる。彼らはまだエンジンが1台しかデリバリーされていないのだ。
佐藤琢磨、トラブルにもかかわらず走り込みに手応え十分
佐藤琢磨はセッティングパッドの故障で走行開始は10時過ぎだった。ランチブレイク中にデフの交換作業などがあり、午後の走行開始も2時過ぎと、同じく1時間以上の遅れがあった。さらに、夕方の4時を回ってからクラッチにトラブル発生。琢磨はコースサイドにマシンを停めた。それでも今日だけで彼らは86周を走り込んだ。今日の彼のベストは午後に記録された52秒4111で、16台走行中の5番手だった。
「午前、午後ともにトラブルはありましたが、全体的に見て良い1日にできました」と琢磨の表情は明るかった。新チームでのテストもこれで3回目。もう随分と馴染んでいるようだ。
今日のテストはテクニカルディレクターのジェイ・オコーネルがエンジニアを務めながら進められたが、彼の横にはジェリー・ヒューズの顔があった。06年のスーパー・アグリF1で琢磨の担当エンジニアを務めていた男だ。07年から同チームでテクニカル・ディレクターを務めた彼は、琢磨のまた一緒に戦うこととなったのだ。「今日は多くのセットアップを試せましたし、多くのデータを集めることもできました。マシンに対する理解度をまた一段深めることができたと思います。明日はジェリー・ヒューズがエンジニアをやるかもしれません」とも琢磨は話していた。
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