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| Photo：INDYCAR（Bret Kelly） |
IZOD INDYCAR World Championships at Las Vegas
ラスベガス・モータースピードウェイ
ネバダ州ラスベガス
全長：1.5マイル（＝約3.218km）×200周
天候：快晴
気温：25〜30℃
路面温度：28〜45℃
インディーカー・シリーズはいよいよ最終戦を迎えた。ラスベガスという最高の舞台に34台という大量のエントリーが集まった。
チャンピオン争いはダリオ・フランキッティ（チップ・ガナッシ・レーシング）とウィル・パワー（チーム・ペンスキー）が18点差で一騎打ちを展開し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの栄誉もジェイムス・ヒンチクリフ（ニューマン・ハース・レーシング）とJR・ヒルデブランド（パンサー・レーシング）のふたりが6点というより小さな差で争っている。そして、今年のインディ500ウイナーであるダン・ウェルドン（サム・シュミット・モータースポーツ）とラッキーなファンひとりには、このレースでも優勝すると500万ドルを勝ち取る可能性がある。ダニカ・パトリック（アンドレッティ・オートスポーツ）にとってはインディーカーでの最後のレースになるかもしれない。ポール・トレイシー（ドラゴン・レーシング）もこれがオープンホイールでのキャリア最後のレースになる可能性がある……と今年の最終戦はみどころ満載だ。
2グループに分かれ、それぞれ1時間ずつの走行が行われるはずだった走行初日は、雲ひとつない快晴に恵まれた。走行開始から、短時間で気温も路面温度も駆け上がるように上昇して行った。
1グループ目で走っていたEJ・ビソ（KVレーシングテクノロジー・ロータス）のマシンがオイル漏れを起こし、その清掃に長い時間がかかって走行時間が両グループとも若干短くされたが、アクシデントなしに両プラクティスセッションは終了。2グループ目で走ったダニカ・パトリックが最速となる24秒7349＝平均時速224.719マイルをドラフティング利用で記録した。上機嫌のダニカは、「凄い速いわね、ラスベガスのコースは。時速225マイルなんて、インディーみたいじゃない？ コースはナイス＆スムーズ。とても走り易いわ。ただし、ステアリング操作は緩やかにすることが必要。他のコースみたく切ると少しクイック過ぎる。注意しないと。あと、ピットインとピットアウトが少々難しい。こちらにも十分に注意しなければいけない」と語り、「走っていて、とにかくエキサイティング。集団での走行が続くレースはクレイジーなものになるでしょうね。そして、クラッシュが一旦起これば、それは凄く派手なものになる。これでインディーカーは終わり。悲しいけれど……最後のレースの初日に今年初めての最速になるなんて。次の章に向け、ここで勝てたら最高」と続けた。
2番手タイム＝24秒8114＝平均時速224.026マイルはオリオール・セルビア（ニューマン・ハース・レーシング）が出した。セッション終了間際の計測された最後のラップは、大集団を作っての走行となっていただけに、ドラフティング効果を大きく受けたマシンがあった。セルビアは、「ここは3ワイドも容易。スムーズなのは良いことだけれど、そのおかげでお互いに接近したまま走ることが可能だ。だからミスの余地が小さくなっている。テキサスはバックストレッチへ入るところでバンクがなくなる感じだけれど、ここはずーっとバンクがついているので、アクセル全開で走り続けることが可能。ファンは凄いレースを見ることになるよ。とてもスリリングで、エキサイティングなレースを」と話していた。
ドラフティングをどれだけ使ったかが如実にタイムに表れる状況だったとはいえ、トップがパトリック、3番手にライアン・ハンター-レイ、5番手にマイク・コンウェイ、7番手にマルコ・アンドレッティと、ラスベガスではアンドレッティ・グリーン・レーシングが絶好調だ。それに対してチャンピオン候補のふたりは、フランキッティが9番手で、パワーが14番手だった。
佐藤琢磨（KVレーシングテクノロジー・ロータス）は、サイドポッドに今回のスペシャル・スポンサー＝MGMグランド（ラスベガスのホテル＆カジノ）を貼ったマシンで47周を走行。ベストは24周目の25秒0424＝平均時速221.960マイルで、今日の17番手だった。チームメイトのトニー・カナーンは24秒9664＝平均時速222.635マイルで12番手。ビソはマシントラブルがあったために32番手と出遅れた。
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