来季の参戦体制を発表したマイケル・シャンク・レーシング Photo:INDYCAR(Bret Kelly) |
会見にはカーナンバー60をまとったマシンのイラストも用意されており、ブラック&カッパーのマシンのエンジンカウルには、ロータス・モータースポーツのロゴがあった。
ロータスはエンジンマニュファクチャラーとしてインディーカー・シリーズに参戦する意志を明らかにしており、エンジン開発をジョン・ジャッドに委託したが、ジャン・アレジがインディ500に出場することを彼自身の口から発表したなどという話はありながら、具体的なチームが明らかになっていなかった。MSRはその初めてのチームだが、彼らはシボレーにとってのチーム・ペンスキー、ホンダにとってのチップ・ガナッシ・レーシングのような「アンカー・チーム」ではないようだ。そうなる可能性はゼロではないが、彼らはインディーカー・シリーズでの経験を一切持たないため、どこか、すでに参戦を続けて来ているチーム、例えばHVMレーシングのようなところがその役を担うことになるだろう。
MSRはフォーミュラ・アトランテクッィクで活躍(サム・ホーニッシュJr.や長嶋正興を走らせた)し、グランダム・シリーズでも成功を収めて来て、ついに目指すオープンホイール最高峰へと手を届かせた。オーナーのマイケル・シャンクは、「25年間レースをしてきた。その最初の日からも目標がインディ500であり、インディーカー・シリーズだった。来年、我々はその夢を実現させる。まだドライバーを誰にするかなどは決まっていないが、新シャシーが導入される来シーズンは大きなチャンスと考えた。エンジンはロータスを使う」と一気に話した。
シャンクといえば若手起用を積極的に行ってきたオーナーだが、「来年は初めてのプロジェクトであることから、経験豊富なドライバーを起用する可能性がある」と方針を語った。彼はグランダムのスポーツカー・プロジェクトでポール・トレイシーやジャスティン・ウィルソンを走らせたことがあるので、彼らが起用される可能性は考えられる。マシンの開発には、やはりベテランの経験が有効なのだ。「しかし、私は若いドライバーにチャンスを与える人間。2シーズン目には若手を使いたい。1年目は多分1台体制で戦うことになるだろうから」とも彼は話した。「フォーミュラ・アトランティックの時も、グランダムに進出した時も、僕らのチームは最初は1台体制だった。それを3台へと拡大した。インディーカーでも同じようにチームを成長させて行きたい」とも彼は意気込んでいた。
「もうホンダもシボレーも実走テストをスタートさせている。ロータスは6〜7週間は間違いなく遅れを採っている。しかし、私はジョン・ジャッドを信頼している。彼らの造るエンジンは信頼性が高く、ル・マンなどで成功を収めて来ている。私たちは11月中に走ることができると考ええている。その場合、多くのサーキットで走るというより、まずは同じサーキットで5日連続走るなどして、集中的なテストとするのがベストだろう。シャシーはロータス所有となり、他チームとマシンをシェアしてテストを行うことになる」とシャンクは語った。
なお、このチームには元チャンプカー・ドライバーで現在はNASCARスプリントカップ・シリーズに参戦しているAJ・アルメンディンガーも共同オーナーとして参画している。今週末、彼は東海岸のシャーロットでレースが行われるため、マネジメント・スタッフのタラ・レーガンが代役として会見には出席。シャンクのビジネス・パートナーであるブライアン・ベイリーも同席していた。
イラストにあったカーナンバーの60についてシャンクは、「これは私のラッキー・ナンバー。スポンサーによってなど、まだ変る可能性はあるけれど、私たちのマシンがこのナンバーで走る可能性は90パーセントといったところ」と説明した。
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