2011年10月3日月曜日

2011 INDYCAR インサイド情報&ニュース 第16戦 ケンタッキー インディ300 レースレポート:三度目の正直、2年連続2位だったエド・カーペンターがケンタッキーで悲願の初優勝

0.0098秒差!決勝フニッシュの瞬間。
Photo:INDYCAR(Bret Kelley)
第16戦 ケンタッキー インディ 300
2011 IZOD INDYCAR SERIES R16 Kentucky Indy 300
ケンタッキー スピードウェイ
ケンタッキー州スパータ
コースタイプ:スーパースピードウェイ
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周

Race Day
天候:晴れ
気温:16~17℃

ケンタッキー史上最高のクローズフィニッシュで優勝 エド・カーペンター(サラ・フィッシャー・レーシング)は、ケンタッキーで2年連続して2位フィニッシュをして来ていた。09年にはライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)に0.0162秒競り負け、10年はポールポジションを獲得し、最速マシンを手にしてレースも戦ったが、燃費作戦を成功させたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)に敗れたのだった。

喜ぶエド・カーペンターと、チームオーナーのサラ・フィッシャーの家族。
Photo:INDYCAR(Chris Jones)
 今年のエドは自分のチーム、ビジョン・レーシングが閉鎖となってしまったため、サラ・フィッシャー・レーシングで走ることになった。しかし、ケンタッキーでの速さに変りはなかった。予選は4位だったが、レースに向けてのセッティングはバッチリ進んでいた。タイヤが新しくなっても、ウィングのルールが変ってもエドは速かった。チームを変っても速いのだから、彼は何か秘密をつかんでいるのだろう。
 レースの途中からヘルメットバイザーが緩むトラブルに見舞われ、片手運転を余儀なくされたというエドだったが、それでも優勝戦線に残り続けた。彼はスプリントカーの出身で度胸の良い走りが身上。今日はそれが活かされていた。
 フランキッティは絶対にクラッシュできない状況にあり、失うもののないカーペンターは精神的な優位にもあった。しかし、最後の最後、最終ラップのターン4を回るまで切り札を切らなかった、あの戦いぶりはこの2年で味わった悔しさと、2年で得た経験によって実現されたと思う。2位との差は僅かに0.0098秒。ケンタッキーでのレース史上最も小さな差によって、エドは自らの初勝利を飾り、まだ結成されて間もないサラ・フィッシャー・レーシングにうれしい初勝利をもたらした。

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