Photo:INDYCAR |
エリック・バシェラールは、全日本F3選手権への出場経験も持つベルギー人。アメリカでは91年にインディライツでチャンピオンになっている。初めて走ったオーバル=フェニックスの1マイルでいきなり優勝しちゃったのは衝撃的だった。その後CARTシリーズにステップアップし、97年からはチーム・オーナーとしてCART、その後インディーカーにコンクェスト・レーシングを出場させている。
Jack Amano(以下――):日本でJP・デ・オリベイラを走らせることになったのは?
バシェラール:私たちは開幕戦からルーキーのセバスチャン・サーベドラを走らせて来ましたが、インディ ジャパンからのシーズン終盤の3レースでは彼を使わないことになっていたんです。我々のチームはドライバーを探していて、ロジャー安川がJP・デ・オリベイラとの間を取り持ってくれました。交渉はスムーズに進み、今回の参戦に漕ぎ着けることができました。セレモニーがサポートをしてくれることが決まり、JPにインディーカーデビューのチャンスを用意することができました。JPは毎年インディジャパンを見に来てたんです。このレースへの出場に強い興味を持っていました。
――サーベドラの予算はボルティモアまでだったんですね?
バシェラール:そうです。
――ケンタッキーとラスベガスでは誰を走らせるのか決まっていますか?
バシェラール:ケンタッキーではインディライツで走っている若手を起用する計画です。ラスベガスは未だ決まっていません。
予選でオリベイラはフォーミュラ・ニッポン王者の実力を見せつける。 Photo:INDYCAR(Brian Simpson) |
バシェラール:私たちも大変満足しています。確かに彼はツインリンックもてぎのコースをよく知っています。しかし、インディーカーというマシンのことは知りません。タイヤについても知りません。今週インディーカーに初めて乗ったということを考えると、3回のプラクティス、そして予選で彼が見せたパフォーマンスはファンタスティックと表現して良いでしょう。インディーカー・シリーズの競争は本当に激しいというのに、事前のテストも一切行なえず、金曜に初めてインディーカーを走らせたのですから。
――ドライバー経験も豊富に持つ身として、レッドタイヤをどう捉えていますか?
ユニークなアイディアであることは間違いありませんが、レースをおもしろくする要素となっていると考えていますか? テストができないし、ちょっと未知の部分が多く過ぎているとは思いませんか? ルーキーには大きな不利となりますよね?
バシェラール:私はレッドタイヤは良いと考えています。使い方は作戦にも関わってくるし、おもしろいと思います。もちろん、ルーキーにとっては難しいものですが、我々チームはブラック、レッドの両タイヤについての情報やデータを持っています。それらはサーキット毎に異なりますし、ブラックとレッドのコンビネーションもコースによって変って来ますが、どのレースでも走行前にある程度がわかっている、あるいは、ある程度の予測がついています。これらの状況を考えても、今週のJPの仕事ぶりが素晴らしいと言えるんです。初めてレッドタイヤを使った予選で第2セグメントに進んだんですから。
――金曜の時点で、JPはレッドタイヤについて、予選前のプラクティスで性能を試したいと言っていましたが、実際にはそうしなかったようでしたね?
バシェラール:私たちは予選で第2セグメントに進める可能性が高いと考え、レッドタイヤは予選用に残すことに決めました。もし予選前のプラクティスで使っていたら、そのセットは予選で最高のパフォーマンスを発揮できなくなりますからね。
――レースも楽しみですね。
バシェラール:はい。JPは経験も豊富ですし、このコースをよく知っていますから、レースでも良い走りが期待できると思います。
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