2011年9月18日日曜日

2011 INDYCAR インサイド情報&ニュース 第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラインタビュー「フォーミュラ・ニッポンのマシンはロードコース用で、インディカーはもともとオーバル用。だからフォーミュラ・ニッポンのマシンのほうがインディーカーよりもハンドリングはずっと良いし、ドライビングもインディーカーより簡単だと思う。インディカー・ドライバーたちはそういうマシンをうまく操って早く走らせている」

Photo:INDYCAR(Brian Simpson)
初挑戦の予選でレッドタイヤにも素早く順応

 今回がインディーカー・デビューのジョアオ・パウロ・デ・オリベイラ=フォーミュラ・ニッポン・チャンピオンは、走り慣れたツインリンクもてぎのロードコースで目覚しい活躍を見せている。
 3回あったプラクティスを総合しての順位は20番手だったが、初挑戦となった予選では、初めて使うレッドタイヤにも素早く順応し、第1セグメントのグループ1で4番手につけ、第2セグメント進出を果たしたのだ。同じグループで第一セグメント敗退を喫した中には、ロードコースでの優勝経験を持つトニー・カナーンやライアン・ハンター-レイもいた。
 デ・オリベイロの走るコンクェスト・レーシングは1台体制。アドバイスをくれる先輩もいないし、情報交換を行うチームメイトも存在しない。第2セグメントでの彼は12人中の12位となったが、幾らメンバーに恵まれたグループ1だったとはいえ、初挑戦での第1セグメント突破は高く評価されるべきものだ。

 
Jack Amano(以下――)::初挑戦のインディーカー、この2日間はどんな感じで進行して来てますか?

ジョアオ・パウロ・デ・オリベイラ:まったく新しい経験となっている。インディーカーというマシンは、僕が今まで乗って来たものと完全に違っているから。昨日のプラクティスからマシンを学ぶことに努め、走行を重ねるに連れてその理解を少しずつ深めて来ている。自分としては、僕らの仕事ぶりは良いと感じている。着実に進歩を遂げて来ているからね。

――予選では初めてレッドタイヤをトライしていましたね。一度も試したことのないタイヤでしたが、どうでしたか? タイヤのフィーリング、そして自分の走りやマシンセッティングに対する評価を教えてください。
オリベイラ:レッドタイヤについては、自分に経験がゼロだったが、第1セグメントでは良い走りができていたと思う。グループ1で4位になれたんだからね。そして第2セグメントに進んだワケだけれど、第1セグメントよりプッシュして走ろうと思っていたら、多分、自分がマシンを振り回し過ぎてしまったんだろうね、タイムロスをしちゃっていたようだった。

――12位というポジションをどう思いますか?
オリベイラ:今日の予選では、ライバルたちとのラップタイムが本当に接近していたね。僕があとコンマ2秒良くできていたら、ポジションはトップ8に入れていた。でも、そんなに自分を責めるべきでもないと思う。僕にとっては初めてのレースなんだからね。

――今回インディーカーにチャレンジしたのは、将来的にアメリカでインディーカー・シリーズに参戦したいということなのかな?

――フォーミュラ・ニッポンの競争も激しいと思うけれど、インディーカーで実際に走ってみて、どういう印象を持ちましたか?
オリベイラ:フォーミュラ・ニッポンのマシンの方が、インディーカーよりもハンドリングはずっと良くて、だからドライビングもインディーカーよりもずっと簡単だと思う。マシンのグリップも断然高い。タイヤもフォーミュラ・ニッポンのものの方が路面への食いつきが良い。今のインディーカーはオーバル用に設計されたものと聞いている。それで、フォーミュラ・ニッポンのマシンの方がロードコース用に正しく設計されたマシンになっている。でも、そういうインディーカーに慣れ、そのマシンをうまく操ることが僕らの仕事だ。インディーカー・ドライバーたちは、そうやってこのマシンを速く走らせている。
――インディーカーは重く、それが問題?
オリベイラ:いや、重さによってドライビングがしにくくなっているとは思わない。実際、マシンの重さというものはそれほど感じないんだ。その理由は、マシンに大きなグリップがないから。ドライブすることに対しては軽く感ずるぐらいだ。ブレーキングでマシンは止まらない。フォーミュラ・ニッポンのマシンと比べても。

――インディーカーはブレーキのキャパシティが小さい?
オリベイラ:そうだね。車重に対してブレーキが小さい。今回供給されていいるタイヤのグリップ力も関係しているのかもしれない。
――来年からインディーカーは新しいシャシーになる。エンジンの競争も始まるし、そのマシンならもっと楽しく走れるのでは?
オリベイラ:新シャシーの方がおもしろいだろうね。
オリベイラ:将来のことはわからない。僕は日本で走っているけれど、自分の置かれている状況にとても満足しているから。

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