Photo:INDYCAR |
The Inaugural 2011 Baltimore Grand Prix
メリーランド州 ボルティモア
コースタイプ:ストリート
1周2.04マイル(=約3.283km)×75周
Race Day 9月4日
決勝 18位 73周リタイア
前戦と同じく序盤にピットインする作戦を採用したトニー・カナーン(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は、最後列スタートから3位まで駆け上がって表彰台をものにした。佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は、カナーンより1列前のグリッドからスタート。彼とは正反対の、できる限り最初のピットストップを遅くする作戦で戦い、こちらもまずまずの成果をレース中盤までは挙げていた。
多重クラッシュに巻き込まれ、マシンにはメカニカルトラブルも発生と、琢磨の戦いは容易なものではなかった。それでもレース終盤にオーバーテイクを重ね、6位までポジションアップ。スタート位置が27番手であったことを考えればおおいに喜んでいい結果を残せるところだったが、残り2周で彼のマシンはストップした。残り5周付近で壁に接触し、サスペンションにダメージ。ステアリングを切るのが次第に難しくなって行き、最後はまったく切れない状態となってしまった。
Jack AMANO(以下——)ゴール目前で止まってしまったのは、何があったんでしょうか?
佐藤琢磨:最後はトラック・ベンドと言って、ステアリングを曲げてしまって、徐々に悪くなって行って、ハンドルを切れなくなってしまいました。
——それでヘアピンで止まってしまっていたんですね?
佐藤琢磨:はい。
——ステアリングを曲げてしまったのは、ストップした周のことだったんですか?
佐藤琢磨:いや、あの3周ぐらい前ですね。
——うまく順位を上げて行けたレースになっていましたが……。
佐藤琢磨:途中までは本当に良かったですけど、ヘアピンで残念ながら多重クラッシュがあって、避け切れなくて。あれでストールして、フロントウィングも傷めました。あそこでリスタート前の順位に戻って、そのままの順位からレースが再開できれば良かったんですが、ウィングを変更して最後尾まで順位を落としてしまった。
——クルマのデキはどうだったんですか?
佐藤琢磨:みんな、今日はウォームアップで十分走れなかったので、プラクティスと予選の走行だけからマシンを造らなければいけなかった。そこは凄く難しかったですよね。僕らの場合は予選も第一ステージだけで終わってしまっていたし。でも、決勝での僕らのマシンはそこそこに良かったと思うし、戦えるクルマだったと思います。
——二種類のタイヤに対応できていたんですね?
佐藤琢磨:はい。ブラックを履いている時でもレッドを履いているドライバーたちに十分ついて行くことができていました。最初にレッドにスイッチした直後は少し苦労したんですけどね。特にダウンシフトの問題が昨日から出ていたんですけど、マシンのバランス自体は好かったと思います。
——燃費のセーブにも取り組みながらのレースでしたね?
佐藤琢磨:そうですね。自分たちはかなり順位を上げたと思います。燃費をセーブできるところはセーブして走っていました。それで途中から、「これなら行けそうだ」ってなって、ベースを上げました。それでスコット・ディクソンの真後ろまでは追いついたんです。そこからは厳しい状況になりましたが……。
——今日はチームの作戦も良かったですよね?
佐藤琢磨:はい、今回はチームの戦略がうまく行っていたと思います。でも、途中のヘアピンでの多重クラッシュで前のクルマにぶつかるのを避け切れなくて、あれでフロントウィングを傷めてしまったのが大きかったですね。最後までフィニッシュできなかったのは残念でした。
——それでもオーバーテイクを重ねる走りに最後はなっていました。
佐藤琢磨:はい。今日は最終的な結果は良くなかったんですけれど、追い上げるレースができたし、もてぎに向けて課題も少しずつ克服できているので、日本では最高の走りをしたいと思います。今年のインディ・ジャパンはロードコースです。是非とも、多くのファンに応援に来て欲しいです。
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