表彰式でプレゼンターを務めたギャッペンス。 Photo:Naoki Shigenobu |
選ばれた3人というのは、ジェリー・ギャッペンス(=ニュー・ハンプシャー・モーター・スピードウェイのジェネラル・マネジャー)、ローリー・ヘルムリング(=元United States Auto Club社長で、現在もワールド・オブ・アウトローで審議委員)、ジェフ・ストゥープス(現USACチェアマン)。彼らによって水曜日=8月23日にヒアリングは開催される。
ギャッペンスというのは、問題となっているレース直後に自ら会見を開き、バーンハート全面擁護の演説をぶった人だ。そして他のふたりはUSAC関係者だが、USACのレースでは、フルコースコーションとなった時、最も最近のグリーンフラッグ時の順位に戻るというルールがある。全車にトランスミッターを搭載し、コース上でのポジショニングを常にモニターするなどということが不可能だからなのだが、今回のケースに彼らのルールを当てはめると、バーンハートの下した裁定(リスタート前の順位に戻る)と同じになる。ディクソンも言っていた。「これまでにレースを遡って結果が決定したことってあっただろうか? USACじゃないんだから、リスタート前まで遡った順位にして、なんてことはしないし、ペースカーランを勘定しないというのも過去のインディーカー・レースであっただろうか? 私の知っている10年間では一度もない」。
そもそも、今回のパネルを選ぶのがバーンハートだという点がおかしい。「バーンハートの決定はルールにのっとっていない誤ったもの」というのが今回の抗議なのだから。裁かれる決定を行った人間が、その件を裁く審議員を選ぶなんてナンセンスだ。
ギャッペンスがあの会見を開いていなかったら、レース開催サーキットの長として認められた人選だったろうが、あの会見の後では、彼に審議員になる資格はないだろう。
今回のバーンハートによる判断ミスが起こったのは、サーキット側から「初開催だし、今回は何としてでもグリーンでのゴールにしてくれ」というプレッシャーがそれとなく、あるいは明快に出されていたためではないか(……上記のギャッペンスによって??)。あるいは、「グリーンでのゴールとなるのが理想」とバーンハート自身が強く思い込み過ぎていたのかもしれない。
続く
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