Photo:INDYCAR(Shawn Gritzmacher) |
Indy Grand Prix of Sonoma
Infineon Raceway
インフィネオン・レースウェイ
カリフォルニア州ソノマ
コースタイプ:ロード
全長:2.303マイル(=約3.706km)×75周
Race Day 決勝
天候:快晴
気温:23〜27℃
路面温度:48〜49℃
2ストップか3ストップか、作戦をフレキシブルに採用できる態勢を採ったKVレーシングテクノロジー・ロータスだったが、インフィネオン・レースウェイでのレース展開は琢磨陣営にとっては完全なる裏目に出てしまった。フルコースコーションがレース終盤まで出なかったというのに、大半のドライバーたちは2回のピットストップだけでゴールまでの75周を走ることができた。
敢えてピットストップを1回増やす琢磨たちの作戦は、まったく意味をなさないこととなってしまった。チームメイト同士の協力、レースのどのタイミングでどのタイヤを投入するかといった作戦など、今日のKVレーシングテクノロジー・ロータスはチグハグ感ばかりが目立っていた。
Jack AMANO(以下——)ブラックタイヤでスタートして、11周という早めのピットストップを行った。あそこで3ストップで戦うことを決めたんだと思うのですが、コースに戻ったらトニーの後ろの順位になっていた。あれは想定外だったんじゃないですか?
佐藤琢磨:そうでしたね。あの前に自分たちのペースが上がらなかったのと、レッドタイヤのトニーがクリーンエアで走れたことが良かった。それで僕らも3ストップにシフトしたんだけど、その後に自分たちも同じレッドを履いたらあっという間に追いついちゃった。あの辺りは避けられたことでしたよね。
——しかも、トニーの前にいたエド・カーペンターが遅かった。1周2秒は遅かったはずで、大きなロスを強いらていましたね。
佐藤琢磨:今日のレースでは、そこら辺のポジショニングがどうだっていうような情報があまりにも少なくてね、終盤にジミー(・バッサー)にも無線で言ったんですけど、今日はコミュニケーションがうまく行っていませんでした。
——ブラックでスタートし、3ストップではレッドを続けて3セット投入する。その作戦は間違っていなかったと考えることもできると思います。ただ、最後の短いスティントではなく、その前の少し長めのスティントの方にこそ最後の新品のレッドは使うべきだったとも考えられるんですが、どうでしょう?
佐藤琢磨:間違いなくそうだったと思います。
——今日のレース、振り返るとどんな印象ですか?
佐藤琢磨:厳しかったですね。スタートは今日はブラックタイヤで行った。チームとして、かなりフレキシブルに戦略を変えられるように行ったんです。2ストップでも3ストップでも、どちらにでも行けるようにっていう作戦でした。
——3ストップを決意したのは?
佐藤琢磨:トニーが早めに入って成功してたので、自分たちのポジショニングとかも考慮して3ストップにシフトしました。レッドタイヤで攻めて行こうって話になったんです。しかし、トニーの後ろを走り続けることで、僕らはトータルで20秒以上もロスしちゃった。アレが大きかったですね。そういった辺りのコミュニケーションというか、そこが課題として残ってしまった感がありますね。まぁ、彼ももちろんエド・カーペンターを攻めていたんで何とも言えないんだけど、僕とポジションを入れ替えて、かわりばんこに攻めてもよかったんじゃないかなって今は思います。
——イエローが終盤の1回だけというのも、味方になってくれませんでしたね?
佐藤琢磨:はい。なかなかイエローが出なかったので苦しかっですね。しかし、それでも少しずつポジションをアップして行くことはできていたんだと思います。少しずつ前を行くマシンを抜いて行って、最後はリスタートで同一周回の1台を何とかオーバーテイクできた。でも、今日のレース結果に対しては、とても悔しい思いがあります。
——決勝でのマシンに対する評価はいかがですか?
佐藤琢磨:自分たちの中ではセッション毎にマシンを良くすることができていたけれど、相対的に見たら、僕らには全然競争力がなかった。戦闘能力が足らず、スピードも伸びなかった。そこは自分たちに与えられた大きな課題ですね。
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