2011年8月7日日曜日

2011 INDYCAR 第12戦ミド‐オハイオDay2 予選リポート:ディクソンが09年もてぎ以来のPP獲得、琢磨は9番グリッド

Photo:Naoki Shigenobu
第11戦 ホンダ インディ200アット ミド‐オハイオ
2011 IZOD INDYCAR SERIES R11 Honda Indy 200 at Mid Ohio

ミド‐オハイオ・スポーツカー・コース
オハイオ州レキシントン
コースタイプ:ロードコース
全長:2.258マイル(=約3.633km)×85周

天候:晴れ
気温:29〜30℃
路面温度:38〜44℃

Day2 予選

 ドライコンディションで行われた予選第一、第二ステージ(セグメント)を通過し、ファイアストン・ファスト6となってトップ6グリッドを争ったのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)の6人だった。エドモントンでポールを獲得した佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は第二ステージでのタイム向上幅が小さく、ファイナル進出を逃して予選9位となった。

 今日の予選でも出場全車がグリップ力の大きいオルタネートタイヤ=レッドタイヤを装着。高いグリップを発揮する周回数は限られるが、そのパフォーマンスをフルに引き出してポールポジションを獲得したのはディクソンだった。第二ステージで1分07秒8370という驚きのファストラップを実現していた彼は、ユーズトレッドで戦ったファイナルでも1分08秒0776をたたき出し、まだ計測時間を残した状態でピットに戻ってヘルメットを脱いだ。予選2位はブリスコー。ディクソンとの差は約0.25秒もあった。
 ディクソンのポールポジションは、驚いたことに2009年のツインリンクもてぎ以来。ロードコースではそのさらに1年前の2008年のデトロイト以来だ。「僕らはレッドタイヤでのマシンバランスがみんなより良かったみたいだ。今日はコンディションの変化が激しかったが、先週のテストでもそれは同じだった。今日はドライビングもセッティングも難しかったが、こうして久しぶりのポールポジション獲得が果たせて嬉しい」とディクソンは語った。

 ポイントリーダーのフランキッティは予選3位だった。そして、パワーは予選4位と、今季のロードコース予選で最も悪い予選結果しか得られなかった。彼はこれまでの6戦でポール5回、予選2位1回だったのだ。
 琢磨は昨日のプラクティスでエンジントラブルが発生し、4周しか走れなかった不利を覆せなかった。EJ・ビソがそのプラクティスでは2番手だったが、トニー・カナーンは10番手ともうひとつだった。その結果、ビソのトライしたセッティングが彼ら3人のベースとなったのだろうが、予選前の1時間のプラクティスでライバル勢との差を埋めることは叶わなかった。同プラクティスで琢磨は3番手のタイムをマークしたが、それはセッション終了前に装着したニュータイヤでのもの。「まだバランスは良くない」と話しており、その表情は険しかった。彼らの不安は的中し、第一ステージはビソとともにパスしたものの、カナーンがそこで敗退した通り、マシンのセッティングは今一歩のものだったのだ。昨日のプラクティスで琢磨が1時間15分をフルに走れていたら、彼のもたらすフィードバックがKVレーシングのマシンセッティングを進歩させ、ずっと良い状態で3人のドライバーたちは予選を迎えることができていただろう。

 ジャスティン・ウィルソン(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)は、今日のプラクティス中にターン1を飛び出した。このアクシデントで頭部への衝撃を受けた可能性があるため、ウィルソンは検査を受けるためにマンスフィールドの病院へ運び込まれ、シモン・パジェノーが急遽代役に選ばれた。パジェノーはバーバー・モータースポーツ・パークでの第2戦で手を負傷していたアナ・ベアトリス(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)の代役を果たしており、偶然にも今回、同じチームのウィルソンが走れなくなったため、2回目の代役を務めることとなった。明日、インディーカーがウィルソンの出走を許可した場合には彼がレースを走るが、そうならなかった場合にはパジェノーがインディーカーでのキャリア2戦目を戦うこととなる。プラクティスなしで予選に臨みながら、パジェノー予選順位は18位だった。

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