2010年の表彰台、左からダリオ・フランキッティ、ウィル・パワー、ライアン・ハンター-レイ Photo:INDYCAR(Ron McQueeney) |
予選2位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)で、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は3位だった。ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)はファイアストン・ファスト6を惜しくも逃す予選7位だった。
予選4位にはストリートで速いライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が食い込み、予選5、6位にはチップ・ガナッシ・レーシング勢がダリオ・フランキッティ、スコット・ディクソンの順で並んだ。どちらかといえばチーム・ペンスキーが優勢で、ガナッシはやや苦戦気味という予選までの戦いぶりだった。
佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー)は、マシン・トラブルで予選中のベスト2ラップを剥奪されたこともあって、18位という後方グリッドからのスタートとなった。チームメイトたちもEJ・ビソが琢磨より約コンマ4秒速く予選13位につけたが、マリオ・モラエスは予選20位、ポール・トレイシーは予選24位だった。
トロントのコースについて琢磨は、「すごく難しいですね。バンプはあるし、コンクリート・パッチもある。それに、場所によってアスファルトの色が違うでしょ? 走ってて、場所によってグリップレベルが凄く変わるので、それを覚えないとならない。ちょっとラインが外れただけで、またマシンが違う挙動を見せるので、全然安定しなくて難しかった」と初走行を終えた後に語っていた(三栄書房:インディカードライバー 佐藤琢磨より)。
レースはパワーが優勝し、2位はフランキッティ、3位はハンター-レイのものとなった。トニー・カナーン(アンドレッティ・オートスポーツ)は予選8位から4位フィニッシュするしぶといレースを見せた。
琢磨はレース序盤の16周目、チームメイトのモラエスにターン3進入で幅寄せされてクラッシュ、リタイアを喫した。KVレーシングのベストリザルトはトレイシーによる13位で、1周の周回遅れだった。
路面がトリッキーなトロントで琢磨陣営はかなりの苦戦を強いられた。しかし、難しい路面状況にマシンを合わせて行く作業を、琢磨は走行を重ねるどに着々と進化させて行った。それだけに、レースでの同士討ちは大いに悔やまれた。最後まで戦いぬけば、上位へと進出できていた可能性もあったのだ。
2回目の挑戦となる今年、琢磨には1年前と比べて遥かに良いパフォーマンスを期待していいだろう。昨年しぶとい走りを見せたカナーンをチームメイトに迎えている点も、プラスに作用するはずだ。アンドレッティ・オートスポーツは去年のトロントで非常に良い走りを見せていた。昨年の琢磨は最初のプラクティスでの順位が26台中の23位という後方で、2回目のプラクティスでもまだ17番手どまりだった。今年は金曜の時点でどこまで上位に来ることができるだろうか?
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